元気&HealthのJunchanのblogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪ 今週のテーマは「脂質異常症」です。脂質異常となるメカニズムを3回でまとめていくこと、そして理解を深め、個人での予防、改善意識を高めてもらうことが目的です。その理由は、脂質異常の状態が持続することで動脈硬化を進行するからです。動脈硬化は、さまざまな疾患のリスクをとなります。前回のブログではそんな内容でおつたえしました。脂質異常症の診断基準となるのは「コレステロール」と「中性脂肪」です。2回目の今日は、リポタンパク質と、コレステロールをまとめていきたいと思います。

 

1.コレステロールを理解するための3ステップ

1-1 コレステロールとは?

1-2 コレステロールの理解につながるリポタンパク質

1-3 若年死の原因にもなる、家族性高コレステロール血症

今日のプラスα

2.リン脂質の重要な役割も認識して欲しい

3.脂肪酸と遊離脂肪酸

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・過去の記憶、臨床検査技師学生の頃の知識

 

1.コレステロールを理解するための3ステップ

脂質異常症となるコレステロールの理解を深めて欲しい、そして、予防につなげて欲しいそのための3ステップです。

1-1 よく聞きますが、コレステロールとは?

コレステロールは、多すぎても少なすぎても人の身体を健康に維持することができません。コレステロールと中性脂肪は、血液中にある重要な脂肪成分です。

コレステロール (cholesterol) とは?

コレステロールとは、ステロイドに分類されます。室温で単独で分離された場合、白色ないしは微黄色の固体となる物質です。コレステロールは、人の胆石の成分中とて発見されたとのことです。コレステロールは、ギリシア語のコレ(chole:胆汁)と、ステレオス(stereos:固体)を合わせた造語とされ、コレステリン (cholesterin) と命名、その後、化学命名としてアルコール体の構造から接尾辞 “-ol” がついて「コレステロール」とされています。

 ※Wikipediaより引用

◯身体の中でのコレステロールの役割とは

おなじみのコレステロール、肥満の代名詞のようなイメージを持たれている方もいるのでしょうか。コレステロールも身体にとって、細胞膜を作るとても大切な成分です。

身体を構成する細胞の細胞膜の構成成分として、コレステロールがなければ細胞をつくることができません。ホルモンの生成や消化を助ける胆汁酸の材料にもなっています。脂肪と脂溶性ビタミンの吸収を助ける胆汁にも不可欠な物質で、胆汁酸は、脂質の消化吸収にかかわり、コレステロールが不足すると、腸管での脂質の消化吸収が悪くなってしまいます。さらに体内では、コレステロールを使って、エストロゲン、テストステロン、コルチゾールなどのさまざまなホルモンやビタミンDを作っています。

●コレステロールの体内での働き

  • すべての細胞膜に存在し、細胞膜をつくります
  • 脂質の消化を助ける胆汁酸の材料となります
  • 副腎皮質ホルモン、男性ホルモン(アンドロゲン)、女性ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)などをつくります
  • 皮膚に存在のするコレステロールが日光の作用をうけ、ビタミンDがつくられます
  • 脳の情報を身体の各組織に伝達する

◯コレステロールは体内で作られる

コレステロールは、生物にとって生命維持に関わる、主要な構成物質です。動物細胞にとって、細胞膜の構成物質です。人のあらゆる組織の細胞膜に見ることのできる脂質となります。

人を始めとした哺乳類では、大切な物質です。コレステロールの大部分は食事に由来するのではなく、体内で合成され、血漿に含まれるリポタンパク質と呼ばれる粒子となり必要な組織に運ばれています。体内ではおもに肝臓でコレステロールは合成されています。細胞膜成分となり、細胞機能を保ち、性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料にもなりますが、胆汁、皮膚、脳の中にもかなり含まれています。

コレステロールは、1日1.5g~2g程度必要とされ、主に肝臓で70~80%作られ、残りの20~30%が食品から摂取されています。

中性脂肪は、腸と肝臓で脂肪酸という小さな脂肪からつくられます。脂肪酸は体内でつくられるものもありますが、食物から摂取しなければならないものもあります。

●食品からのコレステロール摂取バランス

人の体内では必要なコレステロールをすべてつくることができますが、食物からも摂取します。脂肪細胞に含まれる中性脂肪は、分解され、成長など身体の代謝過程に必要なエネルギーとして使用されます。コレステロールで細胞膜が作られているということを知ると、食品でコレステロールを多量に含むのは、鶏卵だということも理解できるかと思いますが、動物の脂肪にも当然コレステロールが含まれています。

●植物由来のコレステロール

植物の細胞膜にもわずかな量のコレステロールが認められます。
植物性食品、亜麻仁種子やピーナッツなどには、コレステロール類似化合物といわれるフィトステロールが含まれていてこの成分は、血漿中のコレステロール値を下げるといわれています。

このコレステロールの過剰摂取や、肝機能障害により脂肪の調節機能のバランスが崩れると、血中のLDLコレステロールが増加し、脂質異常症となってしまうことになります。このLDLコレステロールとは、どのようなコレステロールなのでしょうか。コレステロールや中性脂肪は、脂質です。脂質は水に溶けないためリン脂質の働きにより、リポタンパクの状態で血液中に存在し、全身の細胞に運ばれています。

 

コレステロールの働き

<コレステロールの働き>

 

1-2 コレステロールの理解につながるリポタンパク質

コレステロールはリポタンパク質の状態で存在します。ではこのリポタンパク質とは何なのでしょうか。このリポタンパク質の理解が、コレステロールの理解となります。

◯リポタンパク質とは?

脂質の特性、脂質:油は、水に溶けにくい性質があるのはよく知っていることだと思います。体内では、脂質は血液となじみが悪いために、脂質の形状のままでは全身の組織に移動することが出来ません。そのため、血液中を移動するためにリン脂質とアポタンパクに囲まれる形状、リポタンパク質となることが必要となります。アポタンパクは、リポタンパク質の種類によって異なります。(アポタンパクの種類の詳細は、今回は省略いたします)

脂質が血液中(血漿中)に存在する形状がリポタンパク質です。その組成や比重によりおもに4つに分けられています。

●カイロミクロン

カイロミクロンは、いちばん大きなリポタンパク質で、小腸の上皮細胞で合成されます。小腸から吸収された脂質が腸管粘膜でカイロミクロンに合成されます。食物から吸収した中性脂肪を肝臓に運び、肝臓でコレステロールの合成を調節しています。脂溶性ビタミン(ビタミンA・E)を運ぶ役割もしています。カイロミクロンの組成は、そのほとんど約85%が中性脂肪とされています。

カイロミクロンとして、組織に中性脂肪が運ばれると、各組織では、酵素LPL(リポタンパクリパーゼ)が作用して、
中性脂肪を分解、脂肪酸の状態で各組織に蓄積されます。カイロミクロンは、中性脂肪が使われ減少し小さくなる遺残物となり、肝臓に取り込まれます。

●VLDL 超低比重リポタンパク

VLDLは、カイロミクロンと同様に、中性脂肪やコレステロールがおもな成分となりますが、約半分が中性脂肪でカイロミクロンよりも割合は少くなっています。肝臓で生成されて血中へ、肝臓で合成された脂質を末梢神経へ運んでいます。体内のコレステロールを調整しています。カイロミクロン同様、組織に運ばれた中性脂肪は、分解され脂肪酸に変わり組織に蓄積され、中性脂肪が次第に減少して小さくなり遺残物となる肝臓に取り込まれます。

この、カイロミクロンとVLDLが主に中性脂肪を運搬するキャリアーです。

●LDL 低比重リポタンパク

LDLの組成は、中性脂肪が約10%程度となり、カイロミクロンやVLDLと比較するとコレステロールの割合が多いリポタンパク質です。血液中で合成され、コレステロールを末梢組織に運んでいます。VLDLから中性脂肪がなくなった遺残物は、肝臓に取り込まれますが、そこからLDLが形成されます。

●HDL 高比重リポタンパク

肝臓、血液中で合成されるいちばん小さいリポタンパク質です。脂質含有量がいちばん少なく、中性脂肪は、約5%タンパク質が多いために高比重、高密度な粒子となります。HDLは、全身の末梢組織から余分なコレステロールを回収し、肝臓に運び中性脂肪を分解しています。

 

リポタンパク質の種類

<リポタンパク質の種類>

《HDLコレステロールの大切な働き》

HDLコレステロールは、別名「善玉コレステロール」と呼ばれています。cholesterol

HDLは、血管に付着したコレステロールをLCATという酵素の働きで、コレステロールをHDL粒子の内部に移動させます。HDL表面に作られた隙間にコレステロールを埋め込み、LCATによりHDL内部に移動させた状態として運搬しています。HDLは、このようにLCATの酵素の力を用いて、全身の臓器にある余分なコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。肝臓に戻されたコレステロールは 胆汁酸などの合成に利用されることになります。

※関連ブログ「コレステロールを知る

《LCATとは?》

LCATは肝でのみ合成される酵素とされ、肝臓でのタンパク合成能を反映するとされています。血中でLCATはHDLと結合して存在し、血中コレステロールエステルのほとんどすべてがこの酵素の活性に依存しているとされています。

◯コレステロールの種類とは?

よくいわれる悪玉といわれてしまうLDLコレステロールとは、このリポタンパク質LDLが運ぶコレステロールのことです。それぞれ、VLDLコレステロールは、リポタンパク質のVLDLのコレステロール、HDLコレステロールは、HDLのコレステロールということになります。

◯リポタンパク質からみた脂質異常症の基準

HDLコレステロールのこの機能が、善玉コレステロールといわれる理由です。動脈硬化を予防してくれるコレステロールです。動脈硬化を予防する作用があり、HDLの量が低下すると、動脈硬化になりやすい状態となります。そのため、脂質異常症の診断基準として「低HDLコレステロール血症」40mg/dl未満と設定されています。HDLは 喫煙で低下し 持久的な運動で増加します。

●HDL以外のコレステロールに注意

前回のブログで診断基準をまとめましたが、この中で2018年の特定健診にnon-HDLコレステロールが加えられました。HDLコレステロール以外のコレステロールが脂質異常症に関係するとされ、その意味が理解できたでしょうか。

non-HDLコレステロール=「総コレステロール」ー「HDLコレステロール」

  • 高non-HDLコレステロール   :170mg/dl以上
  • 境界型高non-HDLコレステロール:150~169mg/dl
●脂質を正常に保つバランス

脂質異常症の診断基準は、このリポタンパク質の種類に基づき、

  • 高LDLコレステロール血症
  • 境界型高LDLコレステロール血症
  • 低HDLコレステロール血症

とされています。

 

脂質異常症の診断基準 (2018年より)

<脂質異常症の診断基準>

コレステロールと中性脂肪は、日によって大きく血中濃度が変動します。ある測定時から次の測定時までに、コレステロール値は約10%、中性脂肪値は最大25%も変動することがあります。これらのLDLが多すぎることや、HDLが少なすぎても体内のコレステロールのバランスが崩れ、脂質異常症となります。

LDLとHDLのバランス 「L/H比」とは、

L/H比=LDLコレステロール÷HDLコレステロール

この数値が高いと動脈硬化の危険性が高まるといわれ、一応2.0以下が基準値とされています。

●低HDLコレステロール血症がもたらす危険因子とは?

HDLコレステロールは、体内の不要な、余分な脂肪を回収してくれます。このHDLコレステロールが不足する低HDLコレステロール血症(40mg/dl未満)になると下記のような疾患をもたらすことになります。

 

1-3 若年死の原因にもなる、家族性高コレステロール血症

HDLコレステロール以外のコレステロールが、動脈硬化の原因となることは前回のブログでもお伝えしました。前回の脂質異常症の原因のところで、遺伝性、遺伝や体質による「原発性脂質異常症」と生活習慣やその他の原因(疾患・薬剤)によるものとして「続発性脂質異常症」があります。続発性の場合は、その原因への対処で、脂質異常症を改善させることは可能となります。

◯家族性高コレステロール血症とは?

前述の遺伝や体質による「家族性コレステロール血症」についてまとめていきたいと思います。もちろん、中性脂肪も関係してきます。中性脂肪については、次回改めてまとめていきたいと思います。

家族性高コレステロール血症(Familial Hypercholesterolemia:FH)は、①高LDLコレステロール血症、②早発性冠動脈疾患、③腱・皮膚黄色腫、これらを3主徴とする常染色体遺伝性疾患とされ、そのほとんどが優性遺伝形式とされています。優性遺伝のため、家族、親兄弟、親族に脂質異常症を指摘されている場合は、脂質の検診結果に注意してみてください。

●若年死につながる「家族性高コレステロール血症」からの動脈硬化

家族性高コレステロール血症は、LDLコレステロールの血液濃度が高く、生まれた時からその状態が持続しています。動脈硬化が進行し、血管が細くなったり詰まったりする疾患です。心臓の冠動脈の動脈硬化で閉塞すると心筋梗塞、脳血管の動脈硬化では、脳梗塞を引き起こします。若いときから冠動脈の動脈硬化が見られるためにきわめて冠動脈疾患のリスクが高い疾患とされ、30歳代でも狭心症や、心筋梗塞を発症することがあります。

●家族性高コレステロール血症

日本国内でも非常に多く、軽症のケース(ヘテロ接合体)では、500人に1人以上、重症のケース(ホモ接合体)では、100万人に1人以上の頻度とも言われている疾患です。高LDLコレステロール血症そのものは、無症状です。そのため、気がつかないうちに動脈硬化は進行している場合があります。いちばんの予防は、「高LDLコレステロール血症」だということを知ることが必要となります。

家族性高コレステロール血症、ヘテロ接合体で無治療の状態では、冠動脈疾患の発症リスクが約13倍高いといわれているそうです。そのため、高LDLコレステロール血症と診断された場合には、適切な対応と家族スクリーニングの実施をお勧めいたします。知ることが、家族の健康のため、若年死の予防につながります。

《ホモ接合体とヘテロ接合体とは?》

ヘテロとは異種、ホモとは同種のという意味。ホモ接合体とは、同型接合体ともいわれ、遺伝学において、二倍体生物のある遺伝子座が AA、aa のように同じ対立遺伝子からなる状態のことで、このような遺伝子型をホモ接合体といい、Aa のように異なった対立遺伝子を持つ遺伝子型をヘテロ接合体といいます。

◯家族性高コレステロール血症の診断基準

家族性高コレステロール血症は、遺伝性疾患とされていますが、必ずしも遺伝性診断は必須とされていないとのことです。

《家族性高コレステロール血症(ヘテロ接合体)の診断基準》
  • 高LDLコレステロール血症 ※未治療のLDLコレステロール 180mg/dl以上
  • 早発性冠動脈疾患、2親等以内の血族の発症
  • 腱・皮膚黄色腫(手背、肘、膝などの腱黄色腫、あるいはアキレス腱肥厚)

続発性脂質代謝異常症が除外された場合、この3項目のうち2項目が該当する場合、家族性高コレステロール血症と診断されます。

《高LDLコレステロール血症》
  • 未治療のLDLコレステロール 180mg/dl以上
  • すでに薬物治療を行っている場合は、未治療時の検査結果を参考とする
  • LDLコレステロールが250mg/dl以上の場合、家族性高コレステロール血症を強く疑う
《早発性冠動脈疾患》
  • 男性55歳未満、女性65歳未満に発症する冠動脈疾患と定義
《腱・皮膚黄色腫》
  • 皮膚結節性黄色腫は眼瞼黄色腫は含めない
  • アキレス腱肥厚は、X線撮影により9mm以上とする

アキレス腱肥厚は、必ずしも全症例に肥厚が見られるわけではなく、陰性でも家族性高コレステロール血症は否定できないとされます。

LDLコレステロールが、180mg/dl以上の場合は、家族の病歴を確認してみてください。家族にコレステロールが高い、早発性冠動脈疾患(男性55歳未満、女性65歳未満)を起こしている場合などの確認です。そして腱黄色腫や皮膚結節性黄色腫があるかどうかの確認です。もし、健診でコレステロールの異常を指摘され、ご家族に高コレステロール疾患や、早発性冠動脈疾患、腱黄色腫などがある場合は、家族性高コレステロール血症が高率に疑われます。動脈硬化関連の疾患が疑われます。早めの対応をお勧めいたします。

(腱黄色腫は、引用サイト「家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2017」の中に写真がありますのでご確認ください)

◯高コレステロール血症の食事療法

高コレステロール血症は基本、食事療法となります。標準体重(kg)あたり25ないし30kcalを目安としたカロリー制限です。

1日に必要なエネルギーの目安 標準体重[身長(m)2☓22]☓25~30kcal

脂質制限、コレステロール制限、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸との摂取比をあげるなどが大切とされます。

  • 肥満があれば改善を行う。カロリー制限により、標準体重とする
  • 植物性脂肪を中心に摂取し、動物性脂肪を制限する
  • コレステロールの多く含まれる食品に注意する
  • 食物繊維を多く摂るようにする

肥満、喫煙、高血圧などほかの危険因子などを改善することも合併症の予防につながります。さらに有酸素運動を中心とした運動療法も高脂血症の改善に効果があり必須です。

2.リン脂質の重要な役割も認識して欲しい

リン脂質、何となく地味な印象でしょうか(笑)コレステロールや中性脂肪を運ぶリン脂質、このリン脂質の重要な機能をもっと知りたいのは私だけでしょうか(笑)

昨年コレステロールをまとめた回では、

〔リン脂質〕
血液中に存在し、細胞膜の構成成分になる
水に溶けにくい中性脂肪、コレステロールを血液や胆汁になじませる働きをする

前回のコピぺですが、たった、これだけで片付けてしまっています(笑)ありがとうリン脂質で、終わってしまいます。

◯脂肪の一種、リン脂質は、何をしているのか?

リン脂質(Phospholipid:PL)は、構造中にリン酸エステルをもつ脂質、脂質にリン酸や窒素などが加わった複合脂質の総称とのことで多くの種類があります。

●両親媒性を持つ特性

人の組織を構成する、細胞の細胞膜を形成する主成分とされ、水に馴染む「親水基」と油に馴染む「親油基」の両方の性質:両親媒性があることです。リポタンパク質のところで説明した部分です。体内のリン脂質により、タンパク質と脂質を取り囲みながらリポタンパク質の状態で血液中に存在しています。その他リン脂質は、細胞膜の主要構成成分の他に、生体内での情報伝達にも関与しています。

◯リン脂質が不足すると

リン脂質で代表的なのが、レシチンではないでしょうか。大豆レシチンや卵黄レシチンなどならばご存知のかたも多いのではないでしょうか。レシチンなどに代表されるリン脂質が不足すると、当然脂質代謝が滞ることになります。細胞膜の正常な機能や、血液中の中性脂肪やコレステロールなどの脂質コントロール、脂肪分を運動エネルギーに変える働きを担っています。リン脂質の不足は、動脈硬化や糖尿病、腎疾患、心疾患などの生活習慣病を発症しやすくなるということです。あまり見聞きされない物質ですが、地味に重要な脂質なのです。

●脂肪代謝以外にも重要な役割を持つリン脂質

リン脂質は、脳の活動に必要な栄養素でもあります。

脳神経の興奮の伝達シナプスには、アセチルコリンが関与していますが、このアセチルコリンは、リン脂質を材料として作られます。そのため、リン脂質の不足は、アセチルコリンの不足を招くことになり、記憶力や判断力低下の原因にもなります。

◯リン脂質の摂取に必要なこと

リン脂質が多く含まれる食品としては、鶏卵、大豆製品、穀物類、魚、肉などが多くの食品がありますが、食事から摂取されたリン脂質がそのまま体内に取り込まれる訳ではありません。体内に取り込まれたリン脂質は、グリセロールや遊離脂肪酸に分解され、体内の各細胞内でリン脂質に再合成されます。

※参考サイト:「リン脂質」e-ヘルスネット

 

3.脂肪酸と遊離脂肪酸

脂質は3大栄養素のうちの1つで、炭水化物(糖質)、たんぱく質などと並んで身体のエネルギーとして重要な機能を持ちます。しかし、増えすぎた状態、今回のテーマ脂質異常症となると動脈硬化の原因となりさまざまな生活習慣病をもたらす問題となります。

多くの脂質は、その形態により働きも異なります。脂質異常症で注意喚起されるものが、コレステロールと中性脂肪とされ、今日はここまでコレステロールとリン脂質についてまとめてきました。次回な、「中性脂肪」を予定しています。4つの脂質のうちの残り、「脂肪酸」、以前の昨年のコレステロールのところでまとめたものを再掲しておきます。

◯脂肪酸とは

脂肪酸は、人の身体に必要なエネルギー源、1gあたり、約9Kcalとなります。体内で脂肪酸は、細胞膜の構成成分、ホルモンバランスを整える、脂溶性ビタミンの吸収を助けるなど重要な働きを担っています。身体の中では、この大事なエネルギー源を切らすことがないよう、使い切れなかった分を中性脂肪という形状として蓄えています。血中では、上記でまとめたように遊離脂肪酸という形で存在しています。

脂肪酸は、結合の形(炭素と水素分子の構造)で大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。簡単にこの2つをまとめると、

●飽和脂肪酸

飽和脂肪酸を多く含む脂質は、常温でも固体となっていることが多く、重要なエネルギー源です。不飽和脂肪酸に比べて酸化されにくく、重要なエネルギー源ですが、過剰摂取は控えたい脂質です。不飽和脂肪酸との摂取率に注意することが必要です。

飽和脂肪酸:不飽和脂肪酸=1:1~1:2

が望ましいといわれています。

●不飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸とに分けられます。一価不飽和脂肪酸は、オレイン酸(オリーブ油)、多価不飽和脂肪酸は、ごま油、サフラワー油などはよく知られているかと思います。不飽和脂肪酸を多く含む脂質は、常温でも液体で存在し、飽和脂肪酸に比べて、酸化しやすいという特徴があります。

 

脂肪酸一覧

<飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸一覧>

●トランス脂肪酸

トランス脂肪酸が、心臓病のリスクを高めるという情報がひところメディアで有名になったことがあります。トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸の一種で、水素原子の結合する位置で、トランス脂肪酸はトランス型とシス型とがあります。トランス型の脂肪酸は、天然に出来るものと、加工や精製によりできるものとがあり、トランス型の多くは、酸化されにくい状態にする過程の副産物として作られます。

脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどの加工油脂やこれらを原材料に使ったパン、ケーキ、スナック菓子、レトルト食品などの多く含まれます。トランス脂肪酸は、心臓の冠動脈疾患を増やす報告があります。とり過ぎには気をつけたい食品です。

●遊離脂肪酸

遊離脂肪酸は、中性脂肪が分解されて血中にある状態をいいます。

  • 直接働くエネルギー源になる
  • 細胞膜の構成成分になる
  • 遊離脂肪酸が増えすぎると脂質異常症の原因や、インスリン抵抗性が強くなり糖尿病の原因となる

 

 

生理検査アティテュード®からのメッセージは、比較的若い検査技師向けに私からのメッセージとして書いていますが、臨床検査を受けて戴く側の立場でもぜひ知っていて欲しいことして、社会のみなさまに向けてのメッセージです。私の医療者としての経験からみなさまへの「医療の在り方」としてのメッセージとしてぜひご一読ください。

 かたよし 純子

生理検査アティテュード®からのメッセージ

過去の記憶、学生の頃の記憶

 

今日のプラスαで、リン脂質(LP)をまとめました。何気にやはり地味な存在なのでしょうか(笑)でも、検査技師のみなさんなら生化学的検査項目の1つとして測定しますので、ご存知ですよね?

ほんとうに知っているのか?

自問自答すると、リン脂質測定の臨床的意義は?ムムム...?となってしまう現実が私の中にありました。反省しきりなのですが、今回、検索をしていて、某有名検査センターの検査項目一覧の情報が出てきました。読み始めると、記憶が蘇ります。個人的には、生化学検査を実際に行っていた期間が短く、その後は当直時での緊急検査のみのためか、久しく「リン脂質」の存在を意識していなかったというのが本音です。

臨床生化学が今ひとつピンと来なかった自分にとって、そうだよなぁ、生化学で学んだよねぇと、うん十年前の記憶が想起された瞬間です。リポタンパク質もアポタンパク質も、LCATもLPLも読んでいて抵抗感がないのは、そのためです。

◯記憶の再合成

科学は、常にバージョンアップされています。医療情報も、過去に学んだことと真逆となっていることも珍しくないことがよくあります。常に意識的に情報のバージョンアップが求められるのも医療者にとっては必須となります。過去のあれは何だったか?そう思うことを一度棚卸しして整理することもとても大切なのです。そのためにさまざまな学会が存在します。自分の知識の復習と、バージョンアップのためです。その働きかけを常に行うことも社会で働く場合はどのような業種でも必要なことなのではないかと私は思っています。

今の時代、電子カルテがあたりまえの時代、AIもふつうに使われる時代になるのではないでしょうか。ある意味情報の電子化は、統一化された情報提供をしてくれます。その処理能力は人間の記憶では到底追いつかないものなのかも知れません。しかし、元は、人間が作り出したものです。依存ではなく、上手く共存する方向を模索することが大切だと私は思っています。使われること無く、使うこと、人には、無意識を読み取る力があります。ことばにされていない、言語化されていないノンバーバルコミュニケーション、行間に表現された感情を読み取る力はAIにどこまで読むことができるのでしょうか。

余談が長くなりました。最後までありがとうございます。

 

今回まとめた内容も、「脂質異常症」への理解をして戴きたいとややレベルをUPしています。ご不明な場合は、ぜひメッセージをください(^^)

Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko Katayoshi

 

今日のまとめ

  • コレステロールは、身体のとって必要不可欠なもの、その80%は体内で合成される
  • 脂質は、水に不溶なため、リン脂質とタンパク質に囲まれた、リポタンパク質の状態で血液中を移動する
  • 家族性高コレステロール血症は少くない疾患
  • 家族が若年性冠動脈疾患、家族性高コレステロール血症といわれたら早めの健診を受けることが望ましい

次回、最終回は「中性脂肪」です。

 

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臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー

THINK YOUR LIFE -ミドルエイジとともに-side by side-
共同代表 Junko Katayoshi

今日も最後までありがとうございました。

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毎月、大崎ゲートシティ スターバックスコーヒーで開催しています。ミルトン・エリクソンの戦略的手法を紹介されている名書「アンコモンセラピー」この読書会を毎月開催しています。次回は、10月となります。準備出来ましたらこちらのサイトでもご案内いたします。