元気&HealthのJunchanのblogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪ 毎日うんざりするような「命に関わる危険な暑さ」と報道されています。そこで、今週は、「ミネラル」のお話です。その初回は、「塩」です。「熱中症予防に水分と塩分を!」この文言をうんざりするほど聞かされているのではないでしょうか。どうして、塩分が大切なのかに意識を向けて見たいと思います。「塩」にまつわることばはいろいろあります。良い塩梅に塩を摂ることが大切なのでしょうか?プラスαでは、最近良くお目にかかる岩塩をまとめていきたいと思います。
1. 塩分はどうして大切なのかを知るポイント3つ
1-1 塩は何をしているのか?
1-2 塩の成分、ナトリウムとクロールイオンとは?
1-3 塩の不足と?塩の過剰とは?
今日のプラスα
2.細胞内液の浸透圧に関係するカリウム(K)
3.日本ではとれない岩塩とは
生理検査アティテュード®からのメッセージ
・電解質バランスの大切さ 「Na・K・Cl・Ca」
1. 塩分はどうして大切なのかを知るポイント3つ
人が生きていくためには塩が必要です。どうして必要なのでしょうか。
1-1 塩の働き 塩は何をしているのか?
ご存知のように、人の体内で塩=塩化ナトリウムは、ナトリウムイオン(Na)、塩化イオン(Cl)として存在し、人の身体にとって大切な働きをしています。
❍人は「塩」が無いと、生きていけない?!
良い塩梅(あんばい)そんなことばがあります。「塩」は、塩梅よくバランス良く摂ることが必要です
●細胞外膜の水分バランス・浸透圧のバランス調整
人の組織は、多くの細胞で作られています。細胞の周囲は、細胞外液に囲まれていますが、ナトリウムはその細胞外液の浸透圧のバランス調整を行っています。浸透圧のバランス、身体の水分バランスを一定に保つことで、食物から栄養素を吸収するために重要な役割を果たしています。
「塩」を正しく摂らないと、過剰でも、不足でも、人の身体は正常に機能出来ません。細胞外液のバランスが崩れると、組織に必要な栄養を体内に取り込むことが出来なくなります。体液の循環不全もたらすために、血圧の維持、脱水、ショック症状、立ちくらみ、浮腫などの症状が現れます。
※細胞外液とは、
細胞を取り囲む液体.血漿、リンパ液、間質液などのことをいいます。
<細胞外液 Na>
●筋肉、神経機能の調整
ナトリウムイオンは、脳からの神経細胞の刺激伝達にも必要です。塩の不足は、体調不良の原因となり、ナトリウムイオンは、この神経伝達や筋肉の興奮抑制を行っています。
熱中症のサインとなる筋肉症状
この夏の暑さで、体内のナトリウムが極端に不足すると、足がつることや、痙攣を引き起こします。運動していなくても、炎天下で、手足にしびれを感じたら、水分・塩分不足です。熱中症のサインです!
●消化と吸収を助ける
ナトリウムイオンは、食物から得た、栄養素を小腸で吸収するために必要となります。塩素イオンは、胃酸を作るために必要とされ、食物の消化や殺菌などの役割を果たしています。
●五感を満たす適塩を
人の欲望、「食欲」を満たすこと、美味しく食事をするためにも「塩」は大切です。適切な塩分は、五感の「味覚」を満足させてくれます。高血圧予防や腎疾患などで、塩分摂取を制限されている方は、極端に塩分制限した食事ばかりだと、食欲が落ち、食べる気が無くなってしまうこともあります。適度な塩分が人には必要です。
塩はさながら、健康のマルチプレイヤー。多すぎず少なすぎず、良い関係を保つことが、健康のためには一番なのです。
※関連ブログ「身体に大切な水の代謝のおはなし」「熱中症から守る」
1-2 「塩」の成分ナトリウムとクロールイオンとは?
人を含めた哺乳類などの、地球上の大半の生物にとって、塩化ナトリウム Naclは、必須ミネラルであるナトリウム源として、生命維持にとって、必要不可欠な重要な物質です。
❍イオン:電解質とは?
水に溶解したときに、イオンになるものとならないものがあり、電気を通す物質は、イオンになるもので、これをイオン:電解質といいます。人の身体の水分には、このイオンの形状でさまざまなミネラルが含まれています。
体内のおもなイオンには、ナトリウム、クロール、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなどの多量ミネラルがあります。ミネラルは、5大栄養素としてもあげられます。細胞の浸透圧の調節、筋肉細胞や神経細胞の機能に関与し、身体にとって重要な役割を果たしています。これらのイオンは、適量体内にあることが、組織・臓器に機能を維持するためには必要不可欠となり、過不足が生じることで、生命に関わることになります。
ミネラルは、陽イオンと陰イオンの形状で水分中に存在します。塩:塩化ナトリウム(NaCl)は、水に溶解すると、ナトリウムは、陽イオンとして、クロールは、陰イオンとして存在することになります。
❍ナトリウム(Na)とは?
ナトリウム(sodium)原子番号 11、元素記号 Na のアルカリ金属元素の1つです。
●ナトリウムの代謝
ナトリウムは、細胞外液の主要な陽イオン(Na+)として、であり、細胞外液の量を維持(水分調節)しています。浸透圧、酸・塩基平衡の調節を行い、胆汁、膵液、腸液などの材料としても関わっています。ナトリウムはその90% 以上を、腎臓の糸球体でろ過された後、尿細管と集合管で再吸収され、最終的に糸球体でろ過され約 1% が尿中へ排泄されます。 通常の食事をしていれば、塩分として摂取されますので、ナトリウムが不足することはありません。食事から塩分として摂取されたナトリウムは、大部分小腸で吸収され、皮膚からの汗、便、尿として排泄されています。
※関連ブログ「腎臓のはたらき、機能を知る」
●ナトリウムの吸収には糖質も必要
スポーツ飲料には、塩分とともに糖質もそれなりの量入っています。その理由は、空腸でのナトリウムの吸収は、糖類の存在によって促進されと言われているからです。ブドウ糖は、水分吸収を促進し、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されるとのことです。
スポーツ飲料はメーカーによって、糖質の含有量もさまざまです。運動以外に常用的に飲むのはちょっと控えることも必要ですが、運動時の糖質は、必須となります。
●ナトリウムの異常
ナトリウム高値
- 高ナトリウム血症
- 水分欠乏 :水分の摂取不足、脱水(発汗、発熱)
- ナトリウム過剰症:クッシング症候群、原発性アルドステロン症
ナトリウム低値
- 低ナトリウム血症
- ナトリウム欠乏症 :下痢、嘔吐、ネフローゼ症候群、Addison 病
- 水分過剰 :多飲、ADH(抗利尿ホルモン)分泌異常症候群
- 慢性消耗性疾患など:心不全、慢性腎不全、肝硬変、悪性腫瘍など
❍クロール(Cl)とは?
陰イオンとなるクロール(Cl)は、ナトリウムやカリウムと同様に、身体の水分量の調節、浸透圧の維持や酸塩基平衡の調節、胃酸の分泌などを行っている大切なイオンです。クロールは、ナトリウムやカリウムとともに摂取されるために、食品摂取基準の中には、基準値は設定されていません。
●クロールは何をしているの?
ナトリウムと同様に、クロールは「塩」として摂取され、その大部分は、ナトリウム同様に皮膚から汗として、尿や便とともに排泄されます。尿中クロールは、尿中ナトリウムとほぼ並行に変動し、臨床的な意義もナトリウム同様です。
●クロールも血液検査項目です!
異なる違う点としてあげられるのは、クロールは、消化液として胃液中に多量に含まれることがあげられ、消化液喪失では低値を示すということです。何かと見落とされがちですが、血液検査として、クロールもちゃんと検査項目として測定されています。
●クロールの異常
クロールの数値は、基本、ナトリウムの数値の変化とともに変動します。酸塩基平衡の失調や、内分泌異常がそのおもな原因です。
クロール高値
- 低アルドステロン症
- 代謝性アシドーシス :下痢、尿細管性アシドーシス
- 呼吸性アルカローシス:過換気症候群、脳炎
- 高張性脱水症
クロール低値
- 代謝性アルカローシス:頻回の嘔吐、抗利尿ホルモン分泌異常症候群、原発性アルドステロン症
- 呼吸性アシドーシス :呼吸器疾患による呼吸抑制
1-3 塩の不足と?塩の過剰とは?
熱中症になると塩分が不足すると言われています。塩の過不足をまとめておきましょう
❍塩分が不足するとどうなる?
通常の食生活で塩分が不足することは無いと言われています。さらに、高血圧予防で塩分を控えるように散々言われている方も多いのではないでしょうか。しかし、この連日の暑さで、「熱中症」予防に塩分をといわれる毎日です、どうしたものかと思われる方も、混乱される方も多いのではないでしょうか。
❍身体の状態、自分の活動量を知る
ナトリウムが足りなくなるとさまざまな身体の不調が出現します。体内では、ナトリウムの不足を補うために、体液量を減らそうとします。血液量を低下させてしまうことで、血液循環が低下し、頻脈、低血圧、頭痛、倦怠感や疲労感などの症状、消化液も減少しまうので、食欲不振や吐き気、筋力の低下、筋肉痛、痙攣さらには昏睡に陥ります。
●自分の状態を知って適切な塩分補給を
熱中症のよくある初期症状を知ってください!
炎天下を移動中や、移動した時、暑い室内にいた場合の頭痛、めまいや立ちくらみ、長時間の労働、過重作業時、大量の汗、そのような時の過度の疲労時には、当然、水分とともに塩分も必要になります。吐き気や、ふらつきなどにも注意が必要です。塩分が不足していることがあります。
暑さで、体内のナトリウムが極端に不足すると、足がつることや、痙攣を引き起こします。運動していなくても、炎天下で、手足にしびれを感じたら、水分・塩分不足です。熱中症のサインです!
食事を取りそびれた!
食事を抜いた時にも、注意してください。朝ごはんを食べずに駅までダッシュ!そのときも、この夏は危険です。人は、通常食事からナトリウム、食塩=塩化ナトリウム(Nacl)の形で、調味料として摂取しています。言い換えると食事を抜くと、塩分も摂取されていないことになります。もちろん水分もです!水分とともに塩分も必要となります。
●適切な室温で過ごしているのに塩分必要?
毎日のように、水分、塩分といわれ、OS-1、スポーツ飲料などなど、飲まなければならないときは、多量の発汗時です。家の中で、適温で過ごしている状態で、どれほどの汗をかいているのでしょうか?そこに、塩分補給は、塩分の摂りすぎになります。血圧で減塩指示されている方などは特に注意することも必要などではないでしょうか。つまりは、塩梅なのです。
❍適量の塩分とは?
熱中症発症のサインがあるときの対応として、涼しい場所に移動し、塩水を摂取してください。水500mlに、塩をひとつまみくらい、1Lの水に、ティースプーン半分の食塩(2g)、運動時などは、これに砂糖を加えたほうが良いとのことです。
2.細胞内液の浸透圧に関係するカリウム(K)
成人の体内には、約200g含まれます。その多くは、リン酸塩やタンパク質などと結合して細胞内にあります。
❍カリウムの働き
カリウムの多くは、細胞内液に含まれます。細胞外液に多く含まれるナトリウムと作用し、浸透圧の調整を行い、維持し、身体の水分調整を行っています。ナトリウム同様に、心機能、筋肉や神経の働きを正常に保つために欠かせないミネラルです。ナトリウムとのバランスが崩れると、心臓や消化器の機能低下や生殖機能の低下、発育不全などを招くことになります。細胞内の余分なナトリウムを排出し、ナトリウムとの拮抗作用で血圧調整を行っています。
●細胞内膜の重要なイオン、浸透圧調整、ナトリウムの再吸収抑制
カリウムは、細胞内液の主要イオンで、細胞の浸透圧維持、水分調整を担っています。ナトリウムの尿中排泄を促すためには、カリウムの摂取が重要と考えられています。
●神経や筋肉の興奮、情報伝達
酸・塩基平衡の維持を行い、神経、筋肉の興奮伝導にも関与しているために、カリウム濃度が異常になると、知覚異常、意識障害、脱力、麻痺などの症状をまねくことがあります。
●カリウムの心臓への影響
カリウムの異常な状態では、典型的な心電図波形を示すことがあります。カリウムの不足は、重篤な不整脈を招くことがあります。高カリウム血症は、心筋に影響します。高カリウム血症に陥ると、典型的な心電図波形を示し、重篤不整脈を引き起こし、心停止となることもあります。
❍カリウムの摂取には
カリウムは、食物から摂取され、ナトリウム同様に腸から吸収され90%以上が尿として排泄されます。カリウムの調節は、副腎ホルモンが行っています。
カリウムは、多くの果物や野菜に含まれています。バナナはよく言われますのでご存知の方も多いと思います。その他、レタスなどの葉物野菜や、イモ類などにも多く含まれます。健康人では、自然にカリウムの調整が行われるために、必要以上に心配する必要性はありません。
●カリウムを多く含む食品
緑黄色野菜、果物、いも類、豆類、きのこ類、海藻類などに多く含まれます。ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、干し柿、キウイ、里芋、じゃがいも、コンブ、ヒジキ
●カリウム高値のとき
カリウムの高値が指摘されたような場合に、カリウムの摂取を控えたい場合には、カリウムは水溶性のミネラルのため、茹でることで含有量を減らすこともできます。
カリウム過剰症
カリウムは、尿中に排泄されるため、カリウムのサプリメントなどを使用しない限りは、過剰症になることはまれですが、腎機能低下した場合、尿の排泄が困難となり、高カリウム血症を生じます。高カリウム血症は、心筋に影響し、特徴的な心電図波形を示します。日本人は食塩を摂り過ぎる傾向にあるので、できるだけ多めに摂る心がけが必要かも知れません。
ただし、腎機能障害がある場合は、摂取量に注意をすることが必要とされています。
カリウム高値 高カリウム血症
- カリウムの排出障害:慢性腎不全、アジソン病
- 細胞内カリウムの移行:火傷、代謝性アシドーシス、溶血性疾患
●カリウムが低値のとき
カリウムが低値の方は、カリウムの多い食品スープや味噌汁の具にするなどして、効率よく摂取するようにしましょう。カリウムの効率的な摂取には、カリウムは水に溶けやすいため煮汁ごとや、野菜、果物は加熱しないでそのまま摂取が効率的です。
カリウム欠乏症
カリウムも多くの食品に含まれるために、通常の食事では、不足を心配することはありません。しかし、多量の発汗、下痢や嘔吐など、利尿剤の長期服用などで排泄量が増え、体内のカリウムが不足すると、脱力感、疲労感、食欲不振、高血圧などの症状が現れます。生鮮食品、自然食品が少ないと不足することもあります。
カリウム低値 低カリウム血症
- カリウム摂取不足 :低栄養
- カリウムの喪失 :嘔吐・下痢、原発性アルドステロン症、クッシング症候群
- カリウムの細胞質内移動:筋無力症、周期性四肢麻痺など
<細胞内液 K>
3.日本ではとれない岩塩とは
日本では、岩塩や塩湖がありません。そのため、海に囲まれた日本では、昔から塩は、海水を原料として塩をつくっています。
❍海の恵み「塩」
人間は、塩がないと生命を維持していくことが出来ないということを今日はまとめてきました。
地球の表面積、70%は「海水」に覆われています。海水には、約3%の濃度で塩が含まれています。塩は、自然の変革の中で、塩湖や岩塩、地下かん水などとして、地球上さまざまな状態で広範囲に存在しているとされます。
地球の歴史の中で、塩は、海水から塩湖(えんこ)や地下かん水(地下にたまった濃い塩水、地下鹹水)、岩塩(がんえん)など、さまざまに形や姿を変えて、広い範囲に存在しています。その塩を手に入れるために人間はさまざまな製塩法を考え、生きていくために必要な塩を手に入れています。
海水の成分
塩分3.4% 海洋の場所により濃度は異なります。
- 塩化ナトリウム (NaCl) 77.9%
- 塩化マグネシウム(MgCl2) 9.6%
- 硫酸マグネシウム(MgSO4)6.1%
- 硫酸カルシウム (CaSO4)4.0%
- 塩化カリウム (KCl) 2.1%
❍海外の塩
岩塩とは、長い年月をかけて自然の地殻変動などにより、陸上に取り残された海水が固まったものです。海水から岩塩に変化する前の状態にできる「濃い塩の湖」などから岩塩を取り出します。世界で生産されている塩のうち、最も多いのが岩塩で、塩全体の約6割を占めているといわれています。高温乾燥地帯では、海水から直接塩の結晶を得る方法の天日製塩が行われています。
●岩塩のでき方
世界で生産されている塩の約2/3は、岩塩から作られているといわれています。その形状は岩のような形をしています。
岩塩は、5億年から200万年かけて自然が作り上げた海水の結晶です。地殻変動などで海水の一部分が陸地に閉じ込められた状態で、塩分が結晶化し、さらにその上に土砂が堆積して作られると言われています。また、砂漠気候にある塩湖の水分が蒸発することによって塩分が濃縮され作られることもあります。世界には多くの岩塩がとれる場所がありますが、日本にはありません。
●水に溶けにくい岩塩
岩塩は、水に溶けにくく、精製塩よりも味に丸みがあり、旨味があるのが特徴とされます。岩塩は、ミルを使用するか、おろし金で削って使用するのが一般的です。水に溶けにくい性質のために、調味料としては使用しにくく、ドレッシングなどにはあまり向きません。素材を活かしたシンプルな食べ方をする時に向き、グリル料理、蒸し料理、生魚などを食べる直前のひと味には向いています。
●岩塩の作られ方
岩塩を掘り出し、塩を細かく砕いて作るほか、水に溶かして塩水として地上に運び、煮詰める方法もあります。さらに不純物を取り除くために、水に溶かして異物を取り除き、煮詰めるという方法もあります。
●含有物による色味の違い
岩塩の多くは、無色もしくは、白色に近い淡い色をしていますが、含まれる物質により、色とりどりのものもあります。岩塩の結晶の色は、地中で結晶化していく中でさまざまな不純物を取り込むことで色々な色彩を持つといわれています。産地、地層の硫黄やミネラルの有機物の混入により、青、桃白、鮮紅、紫、黄などのさまざま色のものも見られます。鉄分などを取り込むと赤い色になるようです。ピンク色のローズソルトやヒマラヤ山脈などの岩塩が有名でしょうか。
精製塩除く岩塩は、塩化ナトリウムが結晶化したものです。そのため、ミネラルはあまり含まれておらず、海水塩よりも塩分量が高いのが特徴のようです。鉱物が多く含まれているものは、食用には向かないために、バスソルトなどに用いられます。
❍日本の塩
日本には岩塩も塩湖もありません。塩は、人間が生きていくためには欠かすことが出来ない大切なものです。日本は海に囲まれた環境にありますが、雨が多く、天日製塩には適していません。そのため、海水から直接塩の結晶を得ることは出来ないとされています。
- 採かん工程:海水から「かん水」という濃い塩水得る
- 煎ごう工程:かん水を煮つめて塩の結晶を得る
この2つの工程を持つ製塩法が発達し、現在に引き継がれているようです。
❍塩の性質
- 化学名 塩化ナトリウム(NaCl) ナトリウム(Na)と塩素(Cl)から成る
- 形 正六面体(サイコロ形)
- 色 無色透明(白く見えるのは光の乱反射のためです)
- 硬さ モース硬度(硬さのスケール)2.0〜2.5 ※方解石と同じくらいの硬さ
- 比重 2.16 (同じ容積4℃の水の2.16倍の重さ)
- 融点 800℃ (800℃以上になると、溶けて液体になります)
- 沸点 1400℃ (1400℃以上になると気体になります)
※情報サイト たばこと塩の博物館
生理検査アティテュード®からのメッセージ
・電解質バランスの大切さ 「Na・K・Cl・Ca」
❍電解質トリオとも言えそうな「Na・K・Cl・Ca」
臨床検査技師としての仕事の中で、私は日常ではおもに、生理機能検査、特に超音波検査を行ってきました。超音波超音波行う際には必ず、血液検査の結果を確認します。そして、確認するデータの中には、この「Na・K・Cl・Ca」の数値を確認します。その理由は、体液バランスを見るためです。
この数値のバランスは基本です。「塩」にことを調べると、Naのことはよく出てきますが、Clのことは、ほとんどありません。Naclとして、セットで数値は動くからでしょうか。以外に注目度が低いイオンですが、ちゃんと検査項目として、クロール(Cl)も測定されています。
❍ナトリウムが低かった父
また、親の話で恐縮ですが、90歳を越した父は、毎日水を飲むのが習慣化されていて、入院中も1日500mlのペットボトルを確か2本くらいは飲んでいて、毎日のように水を運んでいました。久しぶりに入院したとき、ナトリウムの数値が低く、塩分不足となっていたことがありました。170cmを超す身長で、体重が50Kgちょっとだったかと、糖尿病があったためか、喉が乾くとほぼ習慣化されていた飲水で、低ナトリウム血症となっていたのです。「OS-1」を医師から勧められたことを思い出しました。
入院中、ベッド上でほとんど汗をかかない状態での、日常と同じ飲水は、多かったと考えるべきだったのでしょう。
❍「血液検査見ていますか?」若い技師さんへ伝えたい
検査結果を確認しないままに、超音波超音波を行っている技師も何気にいるようです。健診の場合は、いたしかた無いかも知れません。しかし、慢性疾患のフォローアップや、篩分け検査での依頼では、多くの場合、血液検査を行っています。事前にきちんと数値を確認することで、プラスαの所見を見落とすことが減ります。
臨床を意識することで、本当の臨床検査が行える技師になれると私は思っています。
Pure Medical attitude
生理検査アティテュード®
最後に。。。
熱中症になると、どのような状態になるかを知って欲しい。「熱中症から守る」
そして、適切な対応を誰でも行えるようになって欲しい。子どもを守るのは、周囲の大人です。周囲の高齢者に心を配って欲しい。適切な水分と塩分とそして、糖質も時に必要です。熱中症で倒れることがないように、しっかり睡眠とバランスのよい食事をきちんととるように心がけましょう。
今日のまとめ
- 塩は、塩梅が大切、足りなくなっても多すぎても、電解質バランスが崩れてしまう、命取り
- クロールは、ナトリウムとともに動きます。ナトリウムが失われるとクロールも低下します
- カリウムは、ナトリウムの再吸収抑制に関与、細胞内液にある大切なイオンです
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臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級
THINK YOUR LIFE -ミドルエイジとともに-side by side-
共同代表 Junko Katayoshi
今日も最後までありがとうございました。
☆アンコモンセラピー読書会☆
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