JunchanのHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪ 前回から動脈硬化の危険因子となる項目を個別にまとめています。前回は「高血圧」2回目となる今回は、「脂質異常症」です。脂質異常症も昨年8月にまとめていますが、その内容のポイントを抜粋して、動脈硬化との関連性にフォーカスしていきたいと思います。ご自身の健診結果を手にしながら脂質関連項目の数値をご確認戴けたらと思います。脂質異常症の改善には「運動」と「食」が基本だと思います。そのためには、自己意識の改革、自分の数字を知ることからなのではないでしょうか。

1.脂質異常症によってもたらされる動脈硬化

1-1 脂質異常症とは?脂質異常症の定義・診断基準

1-2 脂質異常症のメカニズム

1-3 脂質異常症で傷ついた血管修復が動脈硬化を進行させる

今日のプラスα

2.コレステロールは必要な成分、だから血中にある

3.エネルギーの貯蔵庫 中性脂肪(TG:トリグリセライド)

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・女性は必読「更年期の脂質異常症」

 

1.脂質異常症によってもたらされる動脈硬化

はじめに...

動脈硬化の促進因子とされる5つの危険因子は下記の5項目です。2回目は「脂質異常症」です。

《動脈硬化を促す5つの危険因子》

①高血圧 ②脂質異常症

③喫煙 ④肥満 ⑤糖尿病

1-1 脂質異常症とは?脂質異常症の定義・診断基準

健康診断の血液検査の数値を見て、「H」がなければOKなの?...

HDLコレステロールの「L」も要チェックです。

《脂質異常症の診断基準》
空腹時の採血の結果

LDLコレステロール(悪玉コレステロール):140mg/dl以上

HDLコレステロール(善玉コレステロール):40mg/dl未満

中性脂肪(トリグリセライド):150mg/dl以上

❍脂質も必要な栄養素です

脂質はよくない物質というイメージありませんか?

『脂質』は必要な栄養素です

三大栄養素の1つ

脂質は私たちの身体を構成する、細胞をつくるための細胞膜や核酸の主要な構成成分です。主要なエネルギー源として、1 gで9 kcalのエネルギーとなります。さらに、脂溶性ビタミンやカルテノイドの吸収を助けています。

多すぎると血管に障害をもたらすのも脂肪ですが、不足してもさまざまな障害をもたらします。

※関連ブログ「新陳代謝には欠かせない 脂質

脂質異常症の基準

<脂質異常症の基準>

❍脂質異常症の診断基準

脂肪が不足すると、新しい細胞を作れませんので代謝もうまく機能しません。しかし、多量に摂取されると血管に障害をもたらします。体内での脂質のバランスが大切となります。

※関連ブログ「新陳代謝には欠かせない 脂質

血液中の血清の中に含まれるLDLコレステロールとHDLコレステロール、そして中性脂肪の測定値が上記のいずれかの状態の時に脂質異常症とされます。

血清とは、採血した血液を遠心分離したときの上澄みです。

●中性脂肪が高値の状態=乳び血清乳び血清

試験管に採血された血液は、抗凝固剤を加えない状態で放置すると次第に凝固します。そのまま放置すると血餅(けっぺい)と上澄みの血清に分離します。正常な血液の血清はやや黄色みを帯びた、透明できれいな色をしています。

しかし、高トリグリセライド血症の状態、つまり血清中に中性脂肪が多量に含まれると「乳び」といわれる透明度の無い、濁った状態となります。冷え固まったラードのようなイメージがあります。

血餅にはおもに血球成分が含まれています。

血清と血漿

血液に検査にもちいられる血清は、凝固した血液を遠心分離して上澄みとなる血清で検査をします。

検査項目によっては、抗凝固剤を加えて状態で遠心分離した血漿といわれる上清を用いることがありますが、コレステロールや中性脂肪の測定には、通常「血清」で測定します。

※関連ブログ「健診結果を読む②

《脂質異常症のリスク因子》

脂質異常症は動脈硬化の危険因子です。血液中のLDL コレステロールが増加すると動脈壁プラークを形成し、血流が滞る原因となりま。いわゆる狭窄や閉塞です。冠動脈疾患、脳梗塞、先日まとめた末梢動脈疾患(PAD)の原因となります。動脈硬化のメカニズム

  • HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ない
  • 糖尿病・境界型(予備軍)を含む
  • 高血圧
  • 喫煙
  • メタボリックシンドローム
  • 慢性腎臓病(CKD)
  • 脳梗塞
  • 末梢動脈疾患
  • 男性45歳以上または女性55歳以上
  • 狭心症や心筋梗塞を起こした家族がいる

これらのリスクや疾患の数が多いほど、命に直結する心筋梗塞などを発症する危険度は上昇します。

❍脂質異常症の診断基準 2018年

2012年の日本動脈硬化学会「動脈硬化疾患予防ガイドライン2012年度版」の改定で、「脂質異常症の診断基準」のかなでは、新たに「境界域高LDLコレステロール血症」を設定しています。 

境界域高LDLコレステロール:120~139mg/dl

●2018年から特定健診にプラスされる項目 non-HDLコレステロール

コレステロールの中でLDLコレステロール以外にも、動脈硬化に関与するものがしてきされています。そのため、総コレステロールからHDLコレステロールを引いたnon-HDLコレステロールを用いることが2018年の特定健診に組み込まれました。よって脂質異常症の診断は以下のようになります。

non-HDLコレステロール=総コレステロ-ルーHDLコレステロール

高non-HDLコレステロール  :170mg/dl以上

境界型高non-HDLコレステロール:150~169mg/dl

まとめ直したものが以下の表となります。

脂質異常症の診断基準

<脂質異常症の診断基準 2018年特定健診追加>

※参考資料「第3期特定健診・特定保健指導に 向けた見直しについて – 厚生労働省

 

1-2 脂質異常症の原因  メカニズム

脂質異常症が動脈硬化の原因であり、その動脈硬化の成り立ちまで話を進めてきましたが、ではどうして脂質異常となってしまうのかその原因をまとめていきましょう。

◯脂質異常症の原因による2分類

脂質異常症は、発症原因によって「原発性(遺伝性)脂質異常症」と「続発性(二次性)脂質異常症」の2つに大別されます。

●脂質異常症の原因
  • 原発性脂質異常症:遺伝性、遺伝や体質によるもの
  • 続発性脂質異常症:生活習慣やその他の原因(疾患・薬剤)によるもの

原発性脂質異常症は生活習慣とはほぼ関係なく発症し、遺伝体質によって発症する脂質異常症の総称です。これに対して、続発性脂質異常症は疾患や薬剤が原因で起こる脂質異常症のため、原因を取り除くことで脂質異常の改善が期待できます。

今回は「続発性脂質異常症」を中心に再掲いたします。原発性脂質異常症に関しては、過去の関連ブログ「脂質異常症の基礎」をお読みください。

◯続発性(二次性)脂質異常症

続発性脂質異常症はある種の疾患や薬剤が原因としてあげられます。

●続発性脂質異常症の原因
  • 脂肪を多く含む食品の摂取(飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロールなど)
  • 糖尿病、慢性腎臓病、甲状腺疾患などの特定の疾患
  • 運動不足
  • 過度の飲酒
  • 薬剤

❍脂肪成分の多量摂取による脂質異常症

体内に摂取された脂肪の代謝機能には個人差があります。

そのため食事の影響は多いと考えますがすべての人にあてはまるわけではありません。外見・体型からコレステロールや中性脂肪の数値を類推することはできません。実際に痩せている方の肝臓でも脂肪肝はみられることがあります。その逆、肥満とされる体型の方でも、きれいな肝臓の場合も超音波検査を行っていると日常的によくあります。

個人の遺伝的素因によるものが大きいとされますが、一般的にはカロリーの過剰摂取や、過剰な飲酒は中性脂肪値を上昇させる傾向があることは理解することが必要です。

※最新の肝疾患関連ブログ「肝臓にやさしい生活のすすめ

❍疾患による脂質異常症

糖尿病、慢性腎臓病、総コレステロール値や中性脂肪値が上昇します。コントロール不十分とされる原発性胆汁性肝硬変甲状腺機能低下症などでも高コレステロールを示します。

喫煙やHIV感染、腎疾患とされるコントロール不良の糖尿病やネフローゼ症候群などでは、低HDLコレステロール血症の要因となります。

❍薬剤による脂質異常症

降圧剤で処方されるベータ遮断薬、ステロイドホルモン、エストロゲン製剤などの薬剤もHDLコレステロールを低下させるとのことです。

❍アルコールの過剰摂取による脂質異常症

アルコールの過剰摂取、特に常習的にアルコール摂取する依存状態の場合、重症の高中性脂肪血症になる場合があります。

※関連ブログ アルコール「アルコールが原因の脂肪肝

続発性脂質異常症の原因

 <続発性脂質異常症の原因>

 

1-3 脂質異常症で傷ついた血管修復が動脈硬化を進行させる

脂質異常症で気をつけて欲しい動脈硬化とは

脂質異常症を放置すると、動脈硬化を引き起こすから問題となることをお伝えしました。今回はその動脈硬化のメカニズムをまとめていきましょう。

◯脂質異常症と動脈硬化との関係性

脂質異常症が動脈硬化性疾患をひきおこします。この脂質異常症に関係するのがコレステロールと中性脂肪となります。上記に示したように脂質の中の中性脂肪とLDL コレステロールが高い場合と、HDL コレステロールが低い場合です。この状態が持続されることで、動脈硬化がもたらされます。そして、動脈硬化はさまざまな疾患のリスクのとなることが問題とされています。

血中に増加したLDL コレステロールは、動脈の壁の内側に脂肪のかたまりを作ります。よく聞くことがあるプラークといわれるものです。血管壁にプラークが形成されると当然その部分での狭窄が起こりますので、血流を阻害します。狭くなった血管の内腔は、さまざまな刺激を受け、出血もしやすくなります。身体は、傷ついた血管を修復しよう線維化へと進行していくことになります。

◯脂質異常症から動脈硬化への注意が必要

脂質異常症によって血中の脂質が異常値となる状態が続くと、さまざまな合併症を引き起こします。その引き金になるのが動脈硬化とされています。動脈硬化は進行すると、プラーク形成されますが、プラークは破綻しやすく、破れると血栓が作られます。この血栓が心臓の血管に生じて血管が詰まってしまうと、心筋梗塞を発症します。

●動脈硬化が合併症を起こすリスクを高める

心筋梗塞は例の一部です。心臓疾患が起きなくても、この動脈硬化は全身の組織を走行する血管でも当然起こります。全身の組織機能の障害招き、さまざまな疾患の発症危険リスクとなります。

◯動脈硬化とは?動脈硬化を加速させる危険因子

健康な動脈は、弾力性があり心臓から送り出された血液を全身に送り出す機能を持ちます。動脈硬化になると血管の柔らかさが失われ、血管壁が厚くなり、硬くなった状態となります。

脂質異常症のみではなく、他の危険因子とされる高血圧、喫煙・肥満・運動不足などのさまざまなリスク因子が関与し動脈硬化は引きおこされます。このリスク因子が複数重なることにより、さらに発症しやすくなるとされ、進行すると、心疾患、脳血管疾患などの重篤な疾患に繋がりやすくなります。

◯動脈硬化の種類

動脈硬化は発症する場所と発症のしかたにより大きく3つに分けられます。

  • 粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)
  • 細動脈硬化
  • 中膜硬化(メンケルベルグ型硬化)

通常、動脈硬化というと「粥状動脈硬化」のことをいいます。この粥状動脈硬化を再掲いたします。

※関連ブログ「 脂質異常症の基礎

◯どうして起こるの?粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)

粥状動脈硬化(アテローム性動脈硬化)は身体の比較的太い動脈に起こる動脈硬化です。動脈の内膜にコレステロールなどの脂質が増加し、血管の内壁にアテローム(粥状)性の膨隆性に沈着していきます。ドロドロの状態となる粥状硬化は、血流を阻害するために血管壁の表面が傷つけられます。

●動脈壁の内幕に形成されるプラークIMT:intima-media thickness

前回の高血圧のところでも動脈の内側の壁となる内膜のことをお伝えしましたが、LDLコレステロールが原因となって形成されるプラークは、この内膜の表面に形成されます。内膜の表面には大切な内皮細胞があり、この内皮細胞が障害されることになります。

内皮細胞は、血管の拡張作用や血液凝固を防ぐことなどさまざまな機能を持ちます。血液中のさまざまな物質により刺激を受ける状態となり、高血圧や糖尿病などのリスクにより、血管に負担がかかるとこの内皮細胞が破壊され、正常に機能しなくなると考えられています。

●プラーク形成は身体の修復機能

身体には傷つけられた組織を修復する機能が備わっています。指先を切って出血してもしばらくすると血液が固まり、出血がとまります。傷つけられた皮膚も数日で元に戻ります。体内の血管でも当然同じことが起こっています。暴飲暴食でドロドロになった血液によって傷つけられた血管の内膜を修復するために血小板で修復され血栓が形成され動脈硬化がさらに進行することになります。

傷つけなければプラークは形成されない

この粥状動脈硬化は比較的太い血管、大動脈や脳動脈、冠動脈などで起こりやすく徐々に血管壁の肥厚をもたらし、動脈の内腔が狭小化していきます。

粥状動脈硬化(アテローム動脈硬化)のメカニズム
  • 内皮細胞を刺激して破壊

    血管内膜へのさまざまな刺激、高脂血症や高血糖、喫煙などのリスク因子により、血管の内膜を覆っている血管内皮が傷つけられるために、身体の防御機能は血管の修復を試みます。マクロファージ(白血球の一種)は内膜にLDL コレステロールを取り込み、アテローム(粥状硬化巣)を形成します。血中のLDL コレステロールが多すぎる状態にあると、このマクロファージがさらに脂肪物質の取り込み作業を行うために内膜はさらに肥厚していきます。

  • 身体の免疫機能は傷ついた部分の血管補修のために、血中の血小板を動員して、付着して凝集します。その結果さらに内膜が肥厚し、血管内腔は狭小化、すなわち狭窄や閉塞をもたらします。
  • さらに肥大化したアテロームは、表面膜が薄く、破れやすい状態となることもあります。破れることや、血栓が形成されることを繰り返すことにより、動脈硬化は徐々に進行していき、血管の狭小化や、血流障害、さらには閉塞にまで進行しさまざまな疾患を発症します。

アテローム硬化の原因として、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、喫煙、加齢などの生活習慣病が挙げられます。

 

2.コレステロールは必要な成分、だから血中にある

以前のブログの再編集です。

コレステロールは細胞膜の構成成分

◯身体の中でのコレステロールの役割とは

おなじみの「コレステロール」肥満の代名詞のようなイメージを持たれている方もいるのでしょうか。コレステロールは身体の組織を構成する「細胞」を作るために必須の栄養素です。コレステロールは細胞膜の構成成分です。細胞は細胞膜が作れなければ新しい細胞を作ることは出来ません。コレステロールは生きるために必須、とても大切な成分です。

●さらに…

ホルモンの生成や消化を助ける胆汁酸の材料にもなっています。脂肪と脂溶性ビタミンの吸収を助ける胆汁にも不可欠な物質で、胆汁酸は、脂質の消化吸収にかかわり、コレステロールが不足すると、腸管での脂質の消化吸収が悪くなってしまいます。

●その上…

体内では、コレステロールを使って、エストロゲン、テストステロン、コルチゾールなどのさまざまなホルモンやビタミンDを作っています。

まとめると…

コレステロールの体内での働き
  • すべての細胞膜に存在し、細胞膜をつくります
  • 脂質の消化を助ける胆汁酸の材料となります
  • 副腎皮質ホルモン、男性ホルモン(アンドロゲン)、女性ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)などをつくります
  • 皮膚に存在のするコレステロールが日光の作用によりビタミンDがつくられます
  • 脳の情報を身体の各組織に伝達する

コレステロールの機能

<コレステロールの機能>

●食品からのコレステロール摂取バランス

人の体内では必要なコレステロールをすべてつくることができますが、食物からも摂取されています。脂肪細胞に含まれる中性脂肪は、分解され、成長など身体の代謝過程に必要なエネルギーとして使用されます。日常的に食材として摂取している動物の中にも当然コレステロールが含まれています。

●植物由来のコレステロール

植物の細胞膜にもわずかな量のコレステロールが認められます。
植物性食品、亜麻仁種子やピーナッツなどには、コレステロール類似化合物といわれるフィトステロールが含まれていますが、この成分は血漿中のコレステロール値を下げるといわれています。

●コレステロールの過剰摂取による影響

コレステロールの過剰摂取や肝機能障害により体内の脂肪調節機能のバランスが崩れると、血中のLDLコレステロールが増加し、脂質異常症となってしまうことがあります。

問題となるLDLコレステロールや中性脂肪は脂質です。脂質は水に溶けないためリン脂質の働きにより、リポタンパクの状態で血液中に存在し、全身の細胞に運ばれています。

◯リポタンパク質とは?リポタンパク質の種類

脂質の特性、脂質(油)は水に溶けにくい性質があります。脂質は体内において血液となじみが悪いために、血液中を移動するためにリポタンパク質の状態で移動しています。

すなわち脂質が血液中(血漿中)に存在する形状がリポタンパク質です。その組成や比重によりおもに4つに分けられています。

※関連ブログ「リポタンパク質とコレステロール

◯4種類のコレステロール

  • カイロミクロン
  • VLDL:超低比重リポタンパク
  • LDL  :低比重リポタンパク
  • HDL :高比重リポタンパク

❍HDL コレステロールの大切な働き

HDL コレステロールは、別名「善玉コレステロール」と呼ばれています。

その理由は、血管に付着したコレステロールをLCATという酵素の働きで、LDL コレステロールをHDL粒子の内部に移動させます。HDL表面に作られた隙間にコレステロールを埋め込み、LCATによりHDL内部に移動させ運搬しています。HDLは全身の臓器にある余分なコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。

肝臓に戻されたコレステロールは 胆汁酸などの合成に利用されることになります。

※関連ブログ「コレステロールを知る

●LCATとは?

LCATは肝臓でのタンパク合成能を反映するといわれ、肝臓でのみ合成される酵素です。血中でLCATはHDLと結合した状態で存在し、血中コレステロールエステルのほとんどすべてがこの酵素の活性に依存しています。

 

HDLコレステロールの回収機能

<HDLコレステロールの回収機能>

◯リポタンパク質からみた脂質異常症のHDLの基準

HDLコレステロールのこの動脈硬化を予防してくれる機能が善玉コレステロールといわれる理由です。

HDLの量が低下すると動脈硬化を予防する作用が低下しますので、動脈硬化になりやすい状態となります。そのため、脂質異常症の診断基準として「低HDLコレステロール血症」40mg/dl未満が設定されています。

HDLは喫煙で低下し、持久的な運動で増加します。

3.エネルギーの貯蔵庫 中性脂肪(TG:トリグリセライド)

中性脂肪は人や動物にとって重要なエネルギー源です。

中性脂肪:トリグリセライド(TG)とは

脂肪酸を3つ持つ中性脂肪

中性脂肪とは、脂肪酸のグリセリンエステルを示します。

常温で固体の中性脂質を中性脂肪とされ、脂肪酸とグリセリンが結びついて中性を示し「グリセリン脂肪酸エステル」となっています。モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドがあり、血液中に含まれる中性脂肪のほとんどがトリグリセリドです。中性脂肪は脂肪酸を3つ持つトリグリセリド(トリグリセライド)と同義とされTGと略して書かれることが多いです。

中性脂肪は、体内に取り込まれた、糖やアルコールが代謝されてできたグリセロールに、脂肪酸が3つ結合したものです。

❍必要な中性脂肪も過剰になるとリスクになる

中性脂肪は通常、皮下組織や内臓などに貯蔵され必要に応じて脂肪酸に分解され身体のエネルギーとなっています。この身体のエネルギー源として利用されるためには、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の摂取が不可欠です。

過剰に摂取され残った中性脂肪は、全身の脂肪細胞や肝臓に蓄積されることになります。そのため脂質の過剰摂取は、体脂肪として蓄えられますので肥満の原因となります。

すなわち、過剰な場合には必要な脂肪も生活習慣病の原因リスクとなります。

※関連ブログ「『脂肪肝』は、肝臓の疾患です

❍中性脂肪の役割

  • 肝臓で合成され 皮下脂肪、内蔵脂肪として蓄えられている
  • エネルギーの貯蔵庫となっている
  • 体内のブドウ糖が不足するとエネルギー源となる
  • 体温を一定に保ち、臓器を守る働きをする。
●中性脂肪は、エネルギーの貯蔵庫です

脂肪は、タンパク質、炭水化物とともに3大栄養素の1つで、1gにつき約9 kcalのエネルギーを放出し、エネルギー源として重要な働きを担っています。体温を一定に維持し、皮下脂肪や内臓脂肪は、さまざまな状況下から臓器を守る機能も持ちます。

●中性脂肪が分離され遊離脂肪酸となる

遊離脂肪酸は、中性脂肪が分解されて血液中にある状態です。直接働く脂肪として身体のエネルギー源になり、細胞膜の構成成分になります。しかし、この遊離脂肪酸が増えすぎると脂質異常症の原因や、インスリン抵抗性が強くなり糖尿病の原因となります。

中性脂肪から分離した遊離脂肪酸が脂肪細胞から血中に放出されると、インスリンの正常な分泌が妨げられることになります。肝臓に蓄積されると脂肪肝になります。

遊離脂肪酸が血液中に増加すると、HDLコレステロールを減らしてLDLコレステロールを増やし、動脈硬化を促進させてしまうことになります。

※関連ブログ「『脂肪肝』は、肝臓の疾患です

中性脂肪の役割

<中性脂肪の役割>

◯高トリグリセライド血症の血管への影響

血中の中性脂肪が高値になると、中性脂肪の分解が遅れるために動脈硬化の原因となるリポタンパク(中間比重リポタンパクIDLなど)が血中に残されることになります。このIDLは中性脂肪値が150mg/dl以上で出現し、この150mg/dl以上が高トリグリセライド血症とされます。

高トリグリセライド血症は、HDLコレステロールが減少する低HDLコレステロール血症を伴います。そして、高血圧、肥満、インスリン抵抗性を伴い糖尿病を合併することがあります。

●LDLの粒子は、動脈硬化を起こしやすい?!動脈硬化のメカニズム

高トリグリセライド血症になると、低比重リポタンパク(LDL)の粒子サイズが小さく、血中にを移動中に、重く血管に留まりやすい状態となり、内皮細胞を通過しやすく、酸化を受けやすいという動脈硬化のリスクが高い状態といえます。

冠動脈疾患、脳血管疾患などのリスクが上昇します。

●高脂血症の持続が動脈硬化へ影響

血中の中性脂肪の濃度が高い状態(100~150mg/dl)で高脂肪の食事を摂取すると、終日、血液中の脂肪濃度が高い状態、高脂血症状態が持続することになります。その持続性が動脈硬化を加速させる要因となり冠動脈疾患、脳血管疾患のリスクになります。

そのため、食事をした後の中性脂肪の測定も必要だといわれています。

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・女性は必読「更年期の脂質異常症」

もともとお酒が好きな人はコレステロールが高めかと思います。

私も例外ではありません。飲酒量はさすがに減りましたがお酒は好きです。健診でのコレステロールは常に高め、でもHDLコレステロールも常に高めでした。

❍更年期以降の脂質異常症に注意が必要

注意が必要なのは女性の脂質は、更年期とともに急激に上昇します。ほんとうに上がりますよ(笑)

その理由は女性ホルモンが関係しています。女性の性的な役割として子どもを産み育てるという生物学上の役割により、女性ホルモンが意味を持っています。女性の身体はこの女性ホルモンによって守られていると言っても過言ではありません。更年期となり女性ホルモンの分泌の減少作用によって、血液中のコレステロール値が急激に上昇します。運動量も代謝量も減少しているにも関わらず、同じような食生活を継続しているとたちまち、コレステロールが高値となっていることに気づくのかも知れません。

男性以上に、更年期以降の女性の脂質異常症に注意喚起が促されています。

❍更年期の女性ホルモンの減少

ほんとうに驚くほど上昇します。そして、脂質異常症をリスクとする動脈硬化を起因とする冠動脈疾患などの発症を招くリスクとなっています。摂取量と代謝量のバランスがうまく保たれていた状態が、女性ホルモン・エストロゲンの減少により大きく崩れるからだとされています。このバランス崩壊は脂質異常症という形で出現し、更年期障害の症状の一因でもあるようです。

LDL コレステロールと中性脂肪の上昇、HDL コレステロールの低下という、脂質異常症の数値としてバランスの乱れが出現します。

❍エストロゲン欠乏と脂質異常症との関連

卵巣から分泌される女性ホルモン、エストロゲンに女性の脂質代謝は影響を受けています。閉経に伴うエストロゲンの欠乏によって脂質代謝が変動します。

更年期以降、女性の脂質異常症にも注意が必要です。健康診断でしっかりと脂質の数値をチェックしていくことをお勧めいたします。

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生理検査アティテュード®

Junko katayoshi

今日のまとめ

  • 余分に摂取されたLDL コレステロールがプラークを形成し、動脈硬化を促進させる
  • 脂質も必要な栄養素です。不足でも、過剰でも脂質異常症です。
  • 更年期以降の女性の脂質異常症には注意が必要

 

 

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臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 基礎エキスパート取得

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