今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪ 健康寿命の延伸を阻害する要因の1つに認知症があります。認知症は前回のブログでまとめたように、脳機能障害がもたらす症状です。今回は認知症の原因となる脳機能障害をもたらす疾患をまとめていきます。家族や大切な人の様子が最近おかしい。否定したい気持ち、不安、悲しみなどさまざまな感情との葛藤があるのでしょうか。

慌てる家族からの連絡…そのときあなたは?

生理検査アティテュード®では、事実をもとにリアルな想いを書き綴っています。記憶の中の感情と向き合い、どのような対応が最適だったのか?

 

1.脳機能障害を招く認知症の原因疾患

1-1 増加しているアルツハイマー型認知症

1-2 脳血管障害が現任となる脳血管性認知症

1-3 レビー小体型認知症

今日のプラスα

2.認知症が疑われたら…気づくのは?その診断方法

3.治療不可能な認知症と予防・治療が可能な認知症

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・「お父さんの様子がおかしい!」電話が…

~そのとき、どうしますか?~

 

1.脳機能障害を招く認知症の原因疾患

前回のブログ「認知症の症状」で認知症は認知機能障害を示す症候群です。

脳の障害によって生じる持続的な認知機能障害

脳障害を引き起こすさまざまな原因疾患が、認知症の原因となっています。

日本国内で増加中、アルツハイマー型認知症

1980年代まで、国内での認知症の原因疾患として最も多いとされていたのは、脳血管性だとされていましたが、近年の疫学研究で最多の原因疾患としてあげられているのは、アルツハイマー病とのことです。

このアルツハイマー型認知症の国内増加の要因としてあげられるのが「高齢化」そして、生活習慣の欧米化などの関与も考えられています。

認知症のおもな種類

<認知症のおもな種類>

1-1 増加しているアルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症 ATD (Alzheimer-type dementia)もしくはADと略されます。

アルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD)は脳が萎縮していく疾患です

アルツハイマー型認知症はアルツハイマー病の症状となります。アルツハイマー型認知症はドイツの精神科医アルツハイマー博士によって、1906年に報告された疾患です。

アルツハイマー病は女性に多く男性に多くみられるのが脳血管性とのことです。

❍アルツハイマー型認知症の概略

アルツハイマー型認知症は初期症状として、記憶障害が出現するとされています。さらにその他の認知機能障害を伴いながら慢性進行性とされる脳の変性疾患です。

アルツハイマー型認知症の特徴

「老人斑」「神経原線維変化」

  • この2つの変化が脳に多発する
  • 老人斑とはアミロイドβタンパク質が脳内に異常に凝集し沈着したもの
●記憶障害が始まるアルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症の約60~70%において、記憶を司る海馬領域から発病することからも、記憶障害症状から進行していくということがわかります。認知機能低下、人格の変化を主な症状としています。進行の程度には個人差がありますが、アルツハイマー型認知症は大脳辺縁系から大脳皮質へと進行していきます。連合野も進行しやすい場所とされますが、一様ではなく個人差があります。一次運動・感覚野は比較的末期まで機能が保たれているとされています。

●アルツハイマー型認知症の原因

アルツハイマー型認知症の原因とされているのは、脳内へのアミロイド沈着によって神経細胞が死滅にすることにって発症するとするアミロイド・カスケード仮設が提唱されています。

❍アルツハイマー型認知症は、緩徐な症状が進行

アルツハイマー型認知症は、緩徐な進行性の全般性認知機能障害(記憶障害、見当識障害、学習障害、注意障害、視空間認知障害、問題解決能力障害など)のため必然的に生活に支障が出てきます。症状は進行とともに、重症度が増していきます。高度になると食事や着替え、さらに意思疎通なども困難となり寝たきり状態となります。

現在はこの症状に対しての対応策はまだありません。昨年12月、ちょうど1年前の公開講座では「認知症根治薬の開発あと5年」というお話を聞きましたが、どうなっているのでしょうか...

※関連ブログ「目標達成のための記憶の理解

❍アルツハイマー型認知症の経過

アルツハイマー型認知症は認知症の中でも、緩やかに発症し、徐々に進行するのがその特徴とされています。発症初期では、麻痺や感覚障害などの局所神経症状は目立ちません。

●認知症の経過分類

アルツハイマー型認知症の病期の進行過程を、ADLの障害の程度に応じて7段階に分類している、認知症進行度経過表「FAST:Functional Assessment Staging」というものもありますが、ここでは「軽度」「中等度」「高度」の3分類の概略をまとめておきます。

※ADL(activities of daily living):日常生活動作

《軽度:第1期》

主症状は記憶障害で、日常生活での行動は保たれています。記銘力低下が発症が分からないほどに、ゆっくりと始まり、進行も緩徐です。症状出現の個人差がありますが、記憶障害の中でも、数分から数日前の出来事に関するエピソード記憶の障害が多くみられます。その反面、即時記憶とされる番号などの数字の復唱や数十秒の記憶の保持は可能で、若い頃の遠隔記憶も保たれています。

学習障害、失見当識、感情の動揺などの症状が認められますが、人格は保たれ、周囲への配慮も出来ることから、日常生活への大きな問題は生じることがないために、発症にも気づかないことがあります。

自覚症状として、記憶障害に気づくこと、自己能力の低下を感じて、不安や抑うつ的な症状も見られます。その他、時間に関する見当識障害もみられることがあります。

※関連ブログ「目標達成のための記憶の理解

《中等度:第2期》

周囲の人から見てあきらかな認知機能障害が見られる状態です。記憶、記銘力のはっきりとした障害に加え、高次機能障害が目立つ状態となります。前頭葉の異常を示す症状を反映するように、視空間失認、見当識障害が出現します。感覚失語、構成失行、観念失行、観念運動失行、着衣失行などの高次機能障害や、攻撃性、興奮、奇声などの症状も稀ではなく、生じます。

周囲からの介助が必要となり始めます。記憶障害の悪化、見当識障害が出現、知っている道で迷うことや、失語症状、会話の内容が理解できなくなるなどの目立った症状があらわれます。周囲に意識が向かなくなり無頓着、徘徊や夜間せん妄などの症状も認められることがあります。

《高度:第3期》

さらに症状が進行し神経症状も加わります。日常生活全般に要介助が必須となります。記憶障害が進行し、周囲の人が分からくなる人物に関する見当識障害が出現、自発語が減少し、日常会話が理解できないなど、意思の疎通が難しくなります。

最終的には、発語が消失、身体的にも屈曲・拘縮が進行し寝たきり状態となります。この状態で最後を迎えることが多く、その死因は嚥下性肺炎、尿路感染症、敗血症などの感染症があげられます。

アルツハイマー型認知症はこのような経過を10~15年前後といわれています。

アルツハイマー型認知症 病期毎のおもな特徴

<アルツハイマー型認知症>

❍加齢はアルツハイマー型認知症の危険因子

2019年の最新発表では、全人口の28.4%が高齢者となっています。この高齢化率も年々増加しています。

●高齢化に伴う認知症罹患者の増加

アルツハイマー型認知症は年々増加しています。内閣府の発表によると、2012年における認知症罹患者数は462万人とされ、65歳以上の高齢者の7人に1人(有病率15.0%)でした。

その割合いくと、2025年における認知症罹患者数は、約700万人と予測され、まさに65歳以上の高齢者の5人に1人になると見込まれています。日本の高齢化とともに、認知症の人数の増加に危機感を持って戴けたらと思います。

現在、アルツハイマー型認知症の危険因子として「加齢」「アポタンパクE」が指摘されています。

❍認知症と難聴の関係

難聴の有無によって、アルツハイマー型認知症の発症リスクが上昇するという報告があります。

難聴の程度によって、認知症リスクが相関するともいわれています。軽度の難聴では認知症リスクはわずかですが、中等度、重度となるとリスクが大幅に上がるという傾向があるとのことです。

●聞こえが悪くなると
  • 何度も聞き返す
  • 次第に、聞き返すことをためらい、会話に消極的になる
  • 会話が減少することにより、脳機能が衰え、認知機能が低下する

難聴になることによって、日常生活にもさまざまな影響がみられるようになります。聴覚から入った音の刺激が減ることによって、脳機能が低下する可能性があります。そのため認知症発症のリスクも高まります。聞こえが悪くなったと感じた場合は耳鼻科へ受診し補聴器など使用などの対策が望まれます。

※関連ブログ「「難聴の問題」大切な人の声、聞こえていますか?

 

1-2 脳血管障害が現任となる脳血管性認知症

脳血管性認知症は脳の血管障害が原因となって発症する疾患による認知症です。

❍脳の血流障害による脳血管性認知症

脳血管性認知症は、脳組織への血流障害によって組織が破壊されることによって生じる脳機能障害です。 脳血管性認知症はアルツハイマー型認知症の次に多く認められ、男性の方が女性よりも多くみられます。

❍脳血管性認知症の原因は脳梗塞が多い

脳血管性認知症の原因として、その多くは脳卒中が原因となります。脳の血管障害によって発症する脳梗塞や脳出血、くも膜下出血が原因となる認知症です。その他、心停止や極度の血圧低下に伴う脳損傷、脳の血管炎なども原因となります。

脳血管性認知症の多くは、脳梗塞などによって発症します。一般的にみられるのが、脳梗塞の多発性病変によるものですが、局所性病変によっても発症します。その他、気づかない程度の小さな脳梗塞が頻回に起こるラクナ梗塞によって発症する場合も少なくありません。

●脳血管性認知症は生活習慣病として発症

60歳以上の高齢者男性に多く発症がみられます。 気づかないうちに進行するアルツハイマー型認知症と比較して、 脳血管障害の多くは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が原因となる認知症です。その中でも高血圧は脳梗塞を発症しやすく大きなリスクとなります。

すなわち...

脳血管性認知症は予防できる認知症

❍脳血管性認知症の分類

脳血管性認知症は脳血管の障害部位によって症状も多様化、経過も病状ごとに異なります。脳血管性認知症の初期症状としてみられるのは、実行機能・遂行機能障害が初期症状としておもに出現します。

●急性発症の血管性認知症

脳の主要血管の脳卒中発作によって、認知機能が急激に進行するものをいいます。

●多発梗塞性認知症

一過性脳虚血発作を繰り返し起こすことによって、脳実質にラクナ梗塞を発症します。この場合、比較的緩徐は進行となります。

●皮質下血管性認知症:ビンスワンガー型

血管性病変が、大脳皮質下(白質)に生じることが原因となって発症する認知症です。この広汎でびまん性の皮質下の動脈硬化性脳症をビンスワンガー病といいます。多くの場合緩徐に進行していくために、アルツハイマー型認知症との鑑別が困難なことがあります。

❍脳血管性認知症の症状

上記に示したように、大きな脳梗塞や脳出血を起こした時には急激に認知症が発症しますが、小さな脳血管障害を頻回に繰り返して徐々に認知症が進む人もいます。

脳血管性認知症は障害される血管の部位や梗塞、狭窄、出血状態によって症状もさまざまな多様性を示すことになります。そのことからも、障害されてた機能と健全な機能が混在する状態となり「まだら認知症」とも称されます。

●脳血管性認知症に比較的多く見られる症状

初期段階から、障害される部位によって、麻痺、、固縮、反射亢進、感覚異常などの局所神経症状を伴うことが多くみられます。記憶障害が高度であったとしても、判断力が保たれていることや、人格を損なうことは少ないとされています。

夜間せん妄、急に笑ったり泣いたりといった感情失禁などの症状に関して、アルツハイマー型認知症よりも多く見られる傾向があります。経過としては、階段状、もしくは動揺性に神経症状や認知機能障害がに進行することが多くみられます。

❍脳血管性認知症の原因

脳血管性認知症の人は脳血管障害に罹ったことがあり、さらに高血圧、糖尿病、心疾患など脳血管障害の危険因子を持っていることが多いことも特徴です。

脳血管性認知症の原因は生活習慣が多い

予防できる認知症

生活習慣病とされる「高血圧」「糖尿病」「動脈硬化」は脳の血管に損傷を与え障害をもたらします。近年増加している不整脈とされる「心房細動」は、心臓の血流うっ滞をもたらしやすく、血栓が形成されるリスクが高く、脳卒中の発生リスクとなります。血液が固まりやすくなるという原因疾患は、脳卒中のリスクも高めることになります。

このような因子がおもな原因とされる血管性認知症は、他の認知症とは異なり、脳卒中の危険因子を低下させることによって、予防できる認知症となる可能性があります。

●血管性認知症の危険因子
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 心房細動
  • 脂質異常症
  • 喫煙
  • 脳卒中の既往

脳血管性認知症のリスク因子

<脳血管性認知症のリスク因子>

※関連ブログ「脳血管が詰まって発症 脳梗塞

❍脳血管性認知症の診断

脳血管性認知症の診断に際して、頭部CTやMRI検査で、梗塞の部位、その範囲が確認出来ます。広範囲な梗塞のことや、微細な梗塞が多発するラクナ梗塞など、前頭葉、側頭葉、後頭葉、視床、海馬など認知機能に重要な役割を持つ部分に梗塞が見られることが多い認知症です。

脳梗塞に至らず、脳血管の狭窄によって脳への血流量が低下していることが原因で認知症となっている場合もあります。その際は、MRAや脳血管造影、脳血流シンチグラフィを用いて診断することもあります。

 

1-3 レビー小体型認知症(Dementia with Lewy Bodies; DLB)

レビー小体型認知症は、脳の神経細胞が減少することにる原因不明の認知症では、アルツハイマー型認知症についで多くみられます。レビー小体型認知症はおもに、初老期~老年期に発症する認知症です。

❍レビー小体が認められ認知症

レビー小体型認知症はレビー小体脳の年齢的な変化によって生じる異常タンパクが大脳皮質に広く認められることによって発症する認知症と考えられています。

レビー小体(Lewy body)とは

ドイツの神経学者フレデリック・レビーによって発見

神経細胞内部に見られる封入体

α-シヌクレインでできている異常な円形状の構造物

パーキンソン病などと関連が指摘

本人の認識がなく、男性の方が女性よりも多発、他の認知症と比較して進行が早いのが特徴とされます。

❍レビー小体型認知症の経過と症状

脳の神経細胞が徐々に減少していくために認知症となる。記憶に関連する側頭葉、情報処理機能を司る後頭葉の萎縮が多く、そのため幻視などの症状が出現しやすいと考えられています。

レビー小体型認知症は進行性の認知機能低下とパーキンソン症候、特有の精神症状を示すことが特徴です。アルツハイマー型認知症と比較すると多様な症状とされます。器質障害がはっきりしない腰痛、大腿筋肉痛、頻回の失神、就寝中の叫び声、高齢初発のうつ、幻視などの症状が見られる場合、レビー小体型認知症が疑われます。

レビー小体型認知症の典型的な場合は、前駆期、初期、中期、後期に分かれ、パーキンソン病と鑑別されます。

《前駆期》

パーキンソン病と同様に、抑うつ症状、嗅覚異常、便秘などの自律神経症状、レム睡眠行動障害などの非運動症状が出現します。せん妄の症状がある場合はパーキンソン病ではなくレビー小体型認知症を疑います。

《初期》

幻視、認知機能の変動、パーキンソ症状などがこの時期から出現します。この初期には必須症状とされる認知機能障害が出現します。見当識や理解力など認知機能が保たれている時間が長く、もの忘れの自覚はあっても、HDS-R(後述)などのスクリーニング検査では異常を示さないことも多くあまり目立つことがない場合もよくあります。

記憶障害よりも注意障害、段取りの悪さを示す構成障害、視空間障害、実行機能障害が目立つことが特徴とされます。

幻視、錯視(ハンガーに掛かった服を人に見間違えたり、壁のシミを虫に見間違えたりする)などの訴えは増えてきます。その他の幻聴、妄想も徐々に目立ってきます。たとえば、自分の家にいるのにここは自分の家ではないと言ったり、家族を偽物だと言ったりします。被害妄想、嫉妬妄想を伴うこともあります。

《中期》

認知機能の動揺は初期段階と比較する目立たなくなります。認知機能障害の進行に伴い、幻視の自覚が失われすことによって、幻視から妄想などへ反転し行動化しやすくなります。パーキンソン症状が強くなり、歩行困難な状態となります。

良好な時間帯が徐々に減少し、認知機能が常に悪い状態となり、見当識障害、理解力低下し周囲とのコミュニケーションが取れない、記憶障害の状態が増加してきます。幻視、妄想などの対応に困る周辺症状も顕著となるために、日常生活での介助支援が必要となります。

《後期》

パーキンソン症状、認知障害がさらに悪化していき、日常生活にでも常時介助が必要な状態となります。歩行機能の低下、嚥下障害も目立ちます。認知機能は常時悪い状態となります。最終的には寝たきり状態となり、呼吸器疾患や循環器疾患などさまざまな合併症を併発して最後を迎えます。

❍レビー小体型認知症の特徴的な症状

レビー小体型認知症の場合、発症初期から出現する「幻視」が特徴となります。

●「幻視」鮮明に無いものが見える

レビー小体型認知症では発症初期から、特有の精神症状として幻視がみられます。内容がリアルに具体的で、非常に鮮明だということが幻視の特徴とされます。幻視は繰り返し現れ、詳細に説明することが出来るということによって、せん妄と区別されます。人や動物が家に入ってくると言うことが多いようです。

●パーキンソン症候

パーキンソン症候は、パーキンソン病に似た運動障害です。身体が固くなり動く難くなります。動作緩慢、筋固縮が主体となります。手が震える、歩行障害が出現し、急に止まれないといった症状もあり、転倒しやすくなります。

●その他の症状

気分の変動が大きいということも特徴です。穏やかな状態から無気力状態、興奮、錯乱といった症状を1日の中で繰り返すことや、日中傾眠傾向にあることもよくあります。

❍レビー小体型認知症の診断

レビー小体型認知症の検査では、脳のMRIが行われます。脳萎縮が全体に見られますが、海馬の萎縮はアルツハイマー認知症と比較すると軽度とされます。SPECT検査で脳の血流をみると頭頂葉・側頭葉・後頭葉で血流低下を認めます。レビー小体型認知症の治療方法は無く、症状に対する対処療法のみです。

※関連ブログ「レビー小体型認知症

 

2.認知症が疑われたら…気づくのは?その診断方法

受け入れたくない…その行動は認知症?!のは認知症の中核症状の有無の確認からです。前回のブログ「受け入れたくない…その行動は認知症?!」をぜひあわせてお読みください。

❍家族や周囲の人からの情報収集

いちばんはじめに「あれ…」と感じるのは家族や周囲の人

最近何だか様子おかしい「認知症…?」

大切な人、確認して欲しい、日常での行動や社会生活
  • 料理の手順や家事労働
  • 趣味などの活動での様子
  • 日課となっている行動の様子
  • 仕事
  • 対人関係 など

このようなさまざまな日常生活での活動が低下している。さらに、記憶ならびにそれ以外の認知機能障害の症状があることの確認と、行動上の変化や精神症状などを詳しく確認していきます。

前回のブログでの中核症状や周辺症状をご確認ください。日常生活に支障が出る程度の記憶障害・認知機能の低下の2つの中核症状が見られる時に診断されます。周辺症状の有無は問われません。認知機能が以前と比較して低下しているということが必須とされます。

❍画像診断

認知症の診断に用いられる画像診断には、CTとMRI検査が用いられます。

●頭部CT検査

脳機能障害をもたらす疾患のうち、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など治療可能な疾患の検出をおもに目的として行われます。

短時間で検査することが可能ですが、MRIが被爆に対するリスクがあります。

●頭部MRI

CT検査に比べて、脳萎縮の評価にすぐれます。アルツハイマー型認知症では海馬や側頭頭頂葉皮質の萎縮が強くみられます。

磁気を用いて検査を行いますので、体内にペースメーカーなどの金属がある場合は検査できません。被爆が無いために繰り返し検査を行うことが可能ですが、骨の変化がわかりにくく、検査時間がかかること、費用がかかるなどのリスクがあります。

●SPECT:シンチグラフィ断層撮影

脳血流シンチグラフィは、脳血管障害などによる脳血流の程度をみることができます。

●PET:陽電子放射断層撮影

脳内のブドウ糖代謝が確認できます。核医学の検査となり、放射性薬剤を用いて検査します。

その他、軽度の認知機能障害、疑わしい場合には脳波検査も勧められます。

❍HDS-R:改訂長谷川式簡易知能検査スケール

認知症診断によく用いられる評価尺度検査に「HDS-R 長谷川式簡易知能評価スケール」というものがあります。認知症の中核症状とされる認知機能の評価に用いられます。

《HDS-R:長谷川式簡易知能評価スケールの質問内容》
  1. :年齢
  2. :日時の見当識 「今日は何年?何月?何日?何曜日?
  3. :場所の見当識 「ここはどこですか?」
  4. :言葉の即時記銘「3つの名詞」
  5. :計算     「100-7?そこから-7...」
  6. :数字の逆唱  「6-8-2...3-5-2-9 を逆に言ってください」
  7. :言葉の遅延再生「先程(4で)言ったことばをもう一度言ってください」
  8. :物品記銘   「5つの品物の見せ、隠したのちに言ってもらう」
  9. :言語の流暢性 「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください」

概略をまとめました。神経内科や精神科に受診すると、よく行なわれる検査です。サイト検索で見つけることができると思います。

 

3.治療不可能な認知症と予防・治療が可能な認知症

認知症を引き起こす原因疾患として、治療が困難な神経変性疾患による認知症と予防や比較的治療が可能とされる認知症と分けることもできます。

❍治療困難な認知症:神経変性疾患による認知症

認知症の原因として、神経変性疾患を伴うものは、現段階では治療困難とされているものは、上記にまとめたアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症以外に以下のものがあります。

●神経変性疾患
  • アルツハイマー型認知症
  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭葉変性症
  • ハンチントン病:優性遺伝形式とされる神経変性疾患
  • パーキンソン病:無動、筋強剛、振戦などの症状が特徴

❍予防可能、比較的治療が可能な認知症

予防可能、比較的治療可能に分類される認知症には以下のものがあります。

予防可能・治療可能な認知症

<予防可能・治療可能な認知症>

❍認知症との鑑別が必要な症状

認知症はせん妄やうつ病と間違えられやすいといわれます。

●せん妄

せん妄とは、急性の脳機能障害とされ、時間や場所が急にわからなくなるというような見当識障害から始まることが多いとされます。その他、注意力や思考力が低下して様々な症状がみられます。高齢者にしばしば見られる症状で、器質性脳疾患、身体疾患、薬物などが原因だとされています。短期間で出現する軽度から中等度の意識障害、特徴的な幻覚、錯覚、不安、精神運動興奮、失見当識などを伴うことがあります。

通常は継続しても数日間、まれに数ヵ月間となることもあります。発症は急激で1日の中でも症状の強弱、日内変動が見られ特に夕方~夜間に悪化することが多いようです。

《せん妄の原因》

せん妄の原因としてあげられるものには、加齢、発熱、脱水、感染症などの身体疾患や薬剤、入院・手術によるものがあります。

●うつ病:仮性認知症

うつ病は抑うつ気分、意欲の低下、不眠などの症状を訴えます。高齢者にうつ病が発症した場合、認知症と間違われることがあります。高齢者の場合には、うつ病でも会話が減り、判断力が鈍くなり認知症と間違うような症状がみられることがあります。このような状態を仮性認知症いいますが、記憶障害やもの忘れなどの症状はありません。

若年者のうつ病によく見られる感情気分の障害が、高齢者の場合あまり目立ちません。高齢者のうつ病症状は、頭重感、胃腸障害、胸部不快感などの身体症状の訴え、自律神経症状を強く訴えるため、身体疾患と誤ることがあるようです。

うつ病は日内変動が強くみられ朝症状が悪化することが多く、比較的急激に抑うつ症状から発症します。早期覚醒などの症状も見られます。これに対して、認知症は日内変動を伴うことが無く、ゆっくりと記憶障害から発症します。質問に対する反応として、はぐらかすことや、怒るというような反応を示します。

※関連ブログ「ストレッサーが招くさまざまな心の病 」気分障害・うつ病

生理検査アティテュード®からのメッセージ

そのとき、どうしますか?

「お父さんの様子がおかしい!」電話が…

こんな母からの電話が飛び込んで来た。

❍父を襲った疾患は…脳梗塞

父が玄関の鍵が開けられなくなったという…日曜日だったと記憶している。私は朝から外出していて携帯への連絡、すぐに帰宅することは出来ない、いや…帰宅したくなかったということが、今考えると本音かも知れない。NLPを学び始めて夢中になっていた頃、その場を去りたくない…けっこう自己中なのです(苦笑)

母から父の様子をいろいろ聞き取る。

会話は可能、歩ける…じゃぁ…大丈夫?

今日は日曜日だしなぁ…そう自分に言い聞かせ帰宅後、夜になってから父に会いに行く、食事も出来ている。言われていることにも返事が出来る。

今から9年前の11月、その時の私は、今ほどの脳梗塞に対する知識はなかった。

父は糖尿病があり、インスリンを使っている。翌日、自分の病院に連れていき主治医に受診、その時聞かれたのは「認知症ないですか?」だったかと。念の為、MRIを受けタクシーで帰宅させました。その日の仕事を終え帰宅途中、主治医から電話を貰い

「脳梗塞を起こしている!すぐに脳外科を受診して!」

そう言われたのです。「多発性脳梗塞」いわゆるラクナ梗塞でしょう。

それからが大変な時間…さまざまな問題が重複していた…すべては語り尽くせませんが、もう少し私に知識が、脳梗塞に対する知識があったら、すぐに帰宅して…と今ならそう思います。

今から考えると、再梗塞を起こさなかったということが幸いだったのでしょう。

❍それは「脳血管性認知症」の症状

外科的治療の対象ではなく脳内への入院となりましたが、高次機能障害と言われ、自分の年令を間違える、字が書けない、果物の名前が出てこない、自分で行っていたインスリン注射の手順が分からない、長い言葉が語れない、歩けるけれども、いつもと異なるさまざまな症状が見られました。軽度認知症という状態です。

でも、父は笑っていました。頸動脈にプラークが多発し、心臓にはなかった。エコーも見学させて戴きました。頸動脈洞に多発するプラークを見て…あぁこれが原因かぁ…そんなことを思いました。

今日、自分で書きながら、脳梗塞のリスクの糖尿病、そして、多発する頸動脈プラークから脳へ飛んだ…そうだよなぁ…

❍生活習慣は良くても脳梗塞を発症する

父は私以上に、健康に気をつけていました。いわば健康オタク的な一面もあったのですが、私が病院勤務をするようになって、健康診断で血糖値を指摘されたのはその頃からです。規則正しく生活し、毎日必ず散歩をする毎日で、もう少し若い頃は、地域で卓球やカラオケ、毎日出歩くのが仕事と言い生真面目そのものでした。

糖尿病だけがリスクとなり、脳梗塞を発症していますが、認知機能はその後、脳梗塞以前の状態にまで回復し、母を最後まで見送った1年後、誤嚥性肺炎で身近な家族みんなに囲まれて最後を迎えることが出来ました。

脳機能が回復したのは、真面目な生活習慣のおかげだったのでしょう。そして、脳梗塞で入院しても、本を読みながら(字を読めていたかどうかはあやしいけれども)父は笑っていました。笑えるなら大丈夫、私はそう思っていました。

自分の名前が書けなくなっても、私が持っていく新聞に眼を通し、本を読んでいました。想像すると「ひらがな」だけの拾い読みだったのかも知れません。リハビリに前向きに取り組み、相反して様子がおかしくなる母を「自分が守るのだ」という気持ちが父を頑張らせていたのかも知れません。

父からはこのように今でも多くのことを学ばせてもらっています。

実体験以上に勝る経験はない

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Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko katayoshi

今日のまとめ

  • アルツハイマー型認知症は、緩徐に進行し、初期症状に気づかない
  • 脳血管性認知症は、生活習慣がおもな原因、予防できる
  • レビー小体型認知症は、幻視とパーキンソン症状が特徴

 

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生理検査アティテュード®

代表 かたよし純子 Junchan♪  ※自己紹介はこちらから

臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 および 基礎エキスパート取得

今日も最後までありがとうございました。

☆アンコモンセラピー「ワンコイン¥500」読書会☆

ヒプノセラピーにご興味ある方、ご参加お待ちしております!

毎月、大崎ゲートシティ スターバックスコーヒーで開催!今年度はすべて終了いたしました。

次回は2020年1月17日を予定しております。詳細が決まりましたらご案内致します。

米国の精神科医ミルトン・エリクソン博士は、発達障害だった?!

催眠療法の大家とされる、精神科医エリクソン博士は、変わった子どもと言われ、さまざまな感覚障害を持ち、読字障害、失読症ともいわれ、さらに色盲に音痴だとされています。そのエリクソン博士「ミルトン・エリクソンの戦略的手法」を紹介されているこの本の読書会です。心理療法にご興味ある方、ぜひ、ご参加お待ちしております。