今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。今週は特定疾患・難病していされている炎症性腸疾患をまとめています。前回は国内の難病登録者数16万人以上とされる潰瘍性大腸炎でした。今回はもうひとつの炎症性腸疾患とされるクローン病です。この疾患も特定疾患・難病とされ、比較的稀だとされていましたが、年々増加傾向にあります。10~20代の若年者に多く発症がみられ、病名を告げられたときのショックはいわれた人にしかわかりません。完治し難い、原因がはっきりとしていないということから難病していされています。しかし、症状に対して適切に対応することで通常とあまり変わりがない生活を過ごすこと可能だといわれています。

1.もう1つの炎症性腸疾患『クローン病」は稀ではない

1-1 クローン病は消化管全体に発症する

1-2 クローン病の多彩な病変

1-3 クローン病の症状

今日のプラスα

2.クローン病の診断と治療

3.小腸(Small intestine)の機能とはたらき

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・身体の症状をイメージすることの大切さ

 

1.もう1つの炎症性腸疾患『クローン病」は稀ではない

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)とは、大腸や小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍形成する原因不明の疾患の総称だということは前回の潰瘍性大腸炎でまとめています。

今回のクローン病も同様で潰瘍性大腸炎と比較するとその罹患者数は少なく、以前は比較的まれな疾患だとされていました。しかし、近年このクローン病の罹患者数が増加しているとのことです。

1-1 クローン病は消化管全体に発症する

炎症性腸疾患のもう1つがクローン病です。前回の潰瘍性大腸炎と同様に、原因不明の炎症性腸疾患です。

❍クローン病(Crohn’s disease:CD)は消化管全体に症状が出現

クローン病は1932年、ニューヨークのクローン医師により初めて報告された疾患です。当初は限局性回腸炎・回腸末端炎とされていました。

●クローン病の概要クローン病の病変

クローン病は原因不明とされ、潰瘍性大腸炎同様に特定疾患・難病に指定されています。しかし、潰瘍性大腸炎同様に適切な治療、対応によってうまく症状を抑えることができれば、通常の日常生活を行うことも可能な疾患だとされています。

炎症性腸疾患とされるクローン病は免疫異常が関与していると考えられている疾患であり肉芽腫性炎症疾患です。

潰瘍性大腸炎が連続性炎症症状の病変として大腸に限局してみられるのに対し、クローン病は口腔から肛門まで消化管のあらゆる部位に非連続性の慢性肉芽腫性炎症や潰瘍が発症します。

●クローン病は若い人に多い

おもに10歳代後半から20歳代の若年層が好発年齢とされ、2:1の割合で男性に多く発症する傾向があります。小腸・大腸を中心として浮腫や潰瘍を症状を認め、腸管狭窄や瘻孔など特徴的な症状を示します。

消化管以外にもさまざまな全身の合併症を伴うこともあるために全身性疾患としての対応が必要だとされています。

肉芽腫性炎症とは

肉芽腫を形成する増殖性炎症の1種

肉芽腫とは、炎症反応による巣状病変

炎症細胞が集合、その周囲を

リンパ球、形質細胞、線維組織によって囲まれている

※炎症細胞とは類上皮細胞、マクロファージ、組織球、巨細胞など

 

1-2 クローン病の多彩な病変

クローン病は消化管全体に非連続性の病変がみられることがその特徴とされています。この疾患が最初に限局性回腸炎・回腸末端炎といわれたように小腸の回腸末端部が好発部位です。

❍クローン病の症状は全身におよぶ回腸末端

回腸末端は小腸の肛門側の部分、ここから大腸・回盲部につながります。

しかし、このクローン病は消化管全体、すなわち口腔から肛門までどの部分にも炎症や潰瘍を生じることがあり、その症状の影響で身体全体にさまざまな症状としてみられることもあります。

その症状として腹痛や下痢、血便、体重減少なども生じます。

どうしてそのような自覚症状が起こるのか、ということへの理解として、多彩なクローン病症状の特徴からまとめていきましょう。

クローン病の特徴

非連続性の病変

病変と病変の間に正常な部分がある

潰瘍性大腸炎が「連続性の病変」ということに対して大きな違いとなります。

❍クローン病の特徴的な消化管病変

臓器ごとにそれぞれの特徴的な病変をまとめていきます。

〔腸病変〕
  • 縦走潰瘍:腸管の長軸方向、縦方向に沿って4~5cm以上の長さの潰瘍
  • 敷石像 :縦走潰瘍の周辺に大小不同の密集した粘膜隆起が生じ、丸い石を敷いたように見える状態
  • 非連続性または区域性病変(skip lesion)
  • 不整形〜類円形潰瘍
〔肛門病変〕
  • 裂肛
  • cavitating ulcer:肛門管から下部直腸に生じる深く幅の広い有痛性潰瘍
  • 難治性痔瘻
  • 肛門周囲膿瘍
  • 浮腫状皮垂 edematousskin tag)
  • 肛門狭窄など
〔胃・十二指腸病変〕
  • 多発アフタ:縦列することがあり、アフタの肛門側に縦走潰瘍を生じることが少なくない
  • 不整形潰瘍
  • 竹の節状外観
  • ノッチ様陥凹
  • 敷石像 など
〔腸管の合併症〕
  • 腸管狭窄
  • 腸閉塞
  • 内瘻(腸-腸瘻、腸-膀胱瘻、腸-膣瘻など)
  • 外瘻(腸-皮膚瘻)、悪性腫瘍(腸癌、痔瘻癌)

❍クローン病の消化管外の病変および二次的合併症

  • 血液  :貧血、凝固能の亢進 など
  • 関節  :腸性関節炎、硬直性脊柱炎 など
  • 皮膚  :口内アフタ、結節性紅斑、壊疽性膿皮症、多形滲出性紅斑 など
  • 眼   :虹彩炎、ブドウ膜炎 など
  • 栄養代謝:成長障害、低蛋白血症、微量元素欠乏、ビタミン欠乏、骨障害 など
  • その他 :原発性硬化性胆管炎、血管炎、膵炎、胆石症、尿路結石症、肝障害、アミロイドーシス など

❍病型の分類

クローン病の病型は縦走潰瘍、敷石像または狭窄が発症した部位によって小腸型、小腸大腸型、大腸型に大きく3分類されます。

これらの3つの所見が見られない場合や、まれな部位にのみ症状がある場合は特殊型とされます。

●クローン病の特殊型

特殊なパターンとして、多発アフタ型、盲腸虫垂限局型、直腸型、胃・十二指腸型などがあるとのことです。
疾患パターンとして合併症のない炎症型、瘻孔形成を有する瘻孔形成型と狭窄性病変を有する狭窄型に分類されるとのことです。

クローン病 病変部による分類

<クローン病の分類>

1-3 クローン病の症状

よくみられるクローン病の症状

「腹痛」「下痢」「血便」「発熱」

「肛門近位の痛み・腫れ」「体重減少」

❍クローン病の症状も発生部位による

クローン病の炎症や潰瘍は上記にまとめたように、さまざまな場所に発症するために、その発症部位によって異なります。一般的には回腸末端などの小腸、大腸に炎症・潰瘍がみられるために、腹痛や下痢、肛門に炎症や潰瘍が生じると肛門部の痛みや血便、痔瘻、発熱などの症状となります。

腹部の不定愁訴などとして自覚することがありますが、あきらかな腹部症状が見られない場合もあり、肛門の病変の症状や不明熱、関節痛などの発症として発症することもあります。また、腸閉塞や、腸瘻孔(内瘻・外瘻)、腸穿孔、大量出血で発症することもあります。

●症状は個人差がある、多彩な症状への理解

クローン病の炎症・潰瘍症状は小腸、大腸に多いために、腹痛と下痢の症状は半数以上の人でみられます。さらに発熱、下血、腹部腫瘤、体重減少、全身倦怠感、下血や潰瘍からの出血に伴う貧血などの症状も多くみられます。

口腔内に炎症が生じれば、当然、食事が出来なくなり、そのために栄養障害が生じ、体重減少などとして目に見える症状となります。

口腔から肛門までの全身におよぶ消化管に症状が出現する可能性がある疾患です。そのため、さまざまな全身の合併症が発現することがあるということです。

●クローン病の特徴所見

前項でまとめた中でも、縦方向に走行する長い「縦走潰瘍」や潰瘍によって囲まれた粘膜が盛り上がる様子が丸い石を並べたように見える「敷石像」、腸の粘膜に、口内炎のような浅いアフタ(潰瘍)といわれる不整形潰瘍などがその特徴とされます。

❍クローン病の全身症状

全身症状も上記に上げていますが、消化管病変とともに消化管機能も低下します。その機能低下に伴うさまざまな症状が現れます。

下痢や腹痛などの消化管症状とともに、消化・吸収機能も低下するために、体重減少や栄養障害などの全身に機能が低下し、それに伴うさまざまな症状が認められます。

潰瘍からの出血・下血は貧血となり全身の栄養状態が低下していきます。全身の免疫機能が低下している状態となりますので、関節炎、虹彩炎、皮膚病変などの合併症に由来する症状も出現することになります。

●クローン病の重症化

クローン病の症状は、初期症状として多く見られるのが下痢と腹痛ですが、その他、血便、発熱、肛門付近の痛みや腫れ、体重減少や肛門病変として、周囲の潰瘍、切れ痔などの症状もみられることがあります。その他、さまざまな合併症を啓発します。

重症化すると、腸閉塞や腸穿孔、それに伴う大出血で発症することもあるようです。重症化すると、潰瘍性大腸炎同様に手術適応となることもあります。合併症として、痔ろう、貧血、低タンパク血症、硬直性脊髄炎、口内アフタ、結節性紅斑、壊疽性膿皮症、成長障害などもあり注意が必要です。

❍クローン病の合併症

クローン病の発症は、浅い粘膜から発症し、深部へと伸展していきます。

腸管壁の深部にまで炎症が及ぶと、さまざまな合併症を引き起こします。全身症状と重複しますが腸管内合併症、腸管外合併症をまとめておきましょう。クローン病の炎症も潰瘍性大腸炎同様にさまざまな合併症があります。

●腸管合併症
  • 腸管狭窄:内腔が狭くなる
  • 潰瘍による穿孔
  • 瘻孔(ろうこう):腸と腸、腸と周囲の他の臓器とつながってしまう
  • 大量出血
  • 膿腫・癌:大腸がん、肛門がん など
●腸管外合併症

関節症状は30%くらいの人に、皮膚、眼の病変など、1~2%の人にみられます。その他、アフタ性口内炎、肝胆道系障害、結節性紅斑などがみられることがあります。

❍クローン病の予後 寛解期と活動期

症状は炎症や潰瘍が発生した部位によって異なりますが、多くの場合、腹痛、下痢、肛門部の痛み、痔ろう、発熱などが現れます。これらの症状が潰瘍性大腸炎と同様に、寛解期と活動期を繰り返しやがて栄養障害による体重減少が起こります。そのため適切な治療と対応は必須です。

クローン病が治癒することは非常にまれだとされ、病状・病変が再発・再燃を繰り返しながら慢性化していきますが、適切な治療により症状を抑えることで、健常者と同様の日常生活を過ごすも可能です。治療に抵抗して社会生活が損なわれることも少なくないとされます。

この疾患に関連した死亡率は非常に低いとされ、薬物療法や必要に応じて外科的治療を行うことによって、ほとんどの場合消化管の機能は維持され良好な状態が保たれます。

クローン病に関連する死亡例としてあげられるのは、結腸癌や少腸癌などの消化管癌の合併症を併発した時だとされます。

 

2.クローン病の診断と治療

前回の潰瘍性大腸炎のところでもまとめていますが、炎症性腸疾患(IBD)は原因不明とされています。

❍クローン病の原因もあきらかではない

遺伝的な要因が関与していると考えられていますが、遺伝病ではありません。単一の遺伝子と関連して発症することはなく、複数の遺伝子と環境因子などのその他の因子が複雑に関与することによって発症していると考えられています。

クローン病は先進国に多発し北米やヨーロッパで高い発症率、都市部に多く、その他環境要因、食生活、喫煙などさまざまなリスク要因が複合的に関係しているといわれていますがあきらかにはなっていません。

❍クローン病の診断

クローン病の診断は問診、ここまでまとめたような症状有無、貧血など血液検査の結果などから疑われると、画像診断を行い、特徴的な所見が認められた場合に診断されます。大腸内視鏡検査、小腸造影や、病理組織検査などを行います。肛門病変の所見などが診断に有用な場合もあり、他の疾患との鑑別が重要となります。その中でも腸結核はクローン病とよく似た症状のため鑑別が重要とされています。

❍クローン病の治療法

基本的な治療は栄養療法や薬物療法などの内科的治療となります。栄養状態の改善、腸管に負荷をかけない刺激の少ない食生活が必須となります。食生活の改善によって、腹痛や下痢などのさまざまな消化管病変の改善が期待できます。

●食事療法

動物性脂肪は腸管の炎症を悪化させるために食事には注意が必要です。炎症を起こしている部位には個人差がありますが、一般的には低脂肪、低残渣の食事が勧められます。食事内容の詳細は医師や栄養士へご相談ください。症状が落ち着いている時は、通常の食事も可能だとされますが、食事によって症状が再燃することもありますので日常から注意が必要となり、定期的な内視鏡などの検査も必要となります。

●栄養療法

栄養療法には経腸栄養と完全中心静脈栄養があります。

  • 経腸栄養
    • 必要な栄養素(糖質、タンパク質、脂質、電解質、ビタミンおよび微量元素)などを経腸的に投与
    • 経口法  :口から補給
    • 経管栄養法:チューブを用いて投与する
  • 完全中心静脈栄養
    • 高度な狭窄や広範囲な小腸病変があり、経腸栄養療法を行えない場合
    • 高濃度の栄養輸液を中心静脈から投与する
    • 栄養状態の悪い場合や1週間以上の長期間、経口摂取ができない場合など
    • 通常は1日に必要な栄養素を24時間かけて投与
●内科的治療

症状がみられる活動期での薬剤投与にはおもに5-アミノサリチル酸製薬(ペンタサやサラゾピリン)、副腎皮質ステロイドや免疫調節薬(イムランなど)などの内服薬が用いられます。5-アミノサリチル酸製薬と免疫調節薬は、症状が改善しても、再燃予防のために継続して投与が行われます。これらの治療が無効の場合には、抗TNFα受容体拮抗薬が使用されます。薬物治療ではありませんが、血球成分除去療法が行われることもあります。

●内視鏡的治療

クローン病の合併症のうち、狭窄に対して、内視鏡的に狭窄部を拡張する治療が行われることもあります。

●外科治療

症状が進行し、高度の狭窄や腸閉塞や穿孔、膿瘍などの合併症を発症したときは外科的治療の対象となることもあります。その際には腸管をできるだけ温存するために、小範囲の切除や狭窄形成術などが行われます。

 

3.小腸(Small intestine)の機能とはたらき

消化器とは食物を体内に取り込むことからはじまり、消化、吸収、不要となった物を排泄するまでの役割をになう器官をいいます。適切に消化と吸収が行われないと身体の機能、生命は維持されません。

❍消化管とは

消化器のうち、食物、水分の通り道となる部分が消化管です。口腔から、咽頭、食道、胃、小腸(十二指腸・空腸・回腸)大腸、肛門までが消化管となります。

小腸は消化管の腸の一部で、その機能は消化と吸収を行っています。

❍小腸とは小腸の位置

小腸は胃からつながり大腸へとつながっている消化管です。小腸は胃から、十二指腸・空腸・回腸と3区分され、大腸につながります。

長さが約 6m、太さは3~4cmで腹腔の内部で曲がりくねった状態で収まっています。

 

●十二指腸

十二指腸は長さ約25cmくらい、胃の幽門とつながり腹腔の後壁に固定され、Cの字状に湾曲しながら膵頭部といわれる膵臓の右側、頭部を囲むように位置しています。十二指腸は上部・下行部・水平部・上行部と4つに区分されます。

十二指腸は食物の消化に関して重要な役割をもちます。肝臓で作られた胆汁が胆嚢から分泌、膵臓から分泌された膵液がこの十二指腸で開口し、合流して消化管内に分泌されます。この消化液が合流する部分を十二指腸乳頭部(ファーター乳頭)といいます。その奥で膵管と総胆管が合流しています。

胃から十二指腸へ食物が流れ込むと脂肪の消化物の場合、十二指腸粘膜が刺激されます。この刺激によって、コレシストキニンが分泌され胆嚢を刺激し、この刺激によって胆嚢が収縮し胆汁が十二指腸へと流れ込みます。

十二指腸の名前は指を12本横に並べた長さが約25~30cmでこれとほぼ、十二指腸の長さが同じところから、この名前がつけられたおあります。十二指腸の壁は、内側は輪形、外側は縦走の平滑筋で構成され、内壁上皮には粘膜が指状に突起した繊毛がありこの絨毛で消化吸収を行っています。

十二指腸・十二指腸乳頭

<十二指腸・十二指腸乳頭>

●空腸・回腸

十二指腸から空腸~回腸とへ消化管がつながります。空腸の内輪筋層は厚く直径が大きいが、腸管径はしだいに細くなり、回腸では直径 3cmくらいとなります。

空腸の長さは小腸のほぼ2/5ほどあり、回腸は空腸からつながり3/5ほどの長さになります。おおよそ空腸は腹部の左上に、回腸は右下に位置して全体を腹膜で覆われています。

小腸は蠕動運動・分節運動・振子運動の3つ動きで食物が運ばれます。収縮と弛緩を繰り返し、食物を移動させながら吸収していきます。空腸、回腸と進むと小腸の粘膜層からは消化酵素が分泌され、アミノ酸、ブドウ糖、グリセリド、脂肪酸などの最終的な分解物にまで消化されます。腸粘膜の表面は絨毛という無数のヒダがあり、小腸の表面積を約600倍とし、吸収力を高めています。

❍小腸の筋肉

小腸の粘膜下には平滑筋層があります。この筋層は2層からなり内側は管を周回する輪状、外側は縦方向に走行しています。小腸はこの筋肉の動きによって、内容物を3~6時間かけて、混ぜながら下部へ送っています。

空腸の筋肉は回腸よりも発達しているため、動きが活発で内容物すばやく送られます。そのため、摂食された食物が比較的すみやかに通過するために、内部が空になっていることが多いために空腸と名づけられています。

❍小腸の運動機能

小腸の動きには、蠕動運動・分節運動・振子運動の3つあります。

●蠕動運動

蠕動運動は輪走筋により、おもに胃側から大腸側へと内容物を移動させる動きとなります。胃から十二指腸へ食物が入ったときから始まり、大腸まで続き伝播されます。

●分節運動

分節運動も輪走筋の働きによる動きですが、収縮と弛緩を交互に生じさせることによって、内容物を混和する働きを担っています。

●振子運動

振子運動は縦走筋に働きによって収縮し、内容物を混和する働きを持ちます。

❍小腸の消化機能

小腸の消化は膵液と小腸上皮細胞に含まれる消化酵素の2つによって行われています。

膵液は1~1.5L/日分泌されアミラーゼ、トリプシン、キモトリプシン、リパーゼ、ヌクレアーゼなどが含まれます。

腸液は1.5~3L/日、十二指腸腺から分泌され、小腸上皮細胞の消化酵素と共に消化を行います。マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ、リパーゼ、ヌクレアーゼ、エンテロキナーゼなどが含まれます。

胆汁は約500ml/日、分泌されています。消化酵素を含みませんが、脂肪の乳化を行い、消化酵素の働きを助け、脂肪の分解産物を吸収しやすくしています。胆汁は90%以上が小腸で吸収されて肝臓に戻ります。

※関連ブログ「食物から栄養素取り込む消化と吸収

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

身体の症状をイメージすることの大切さ

近頃の市民向けの医療講座ではかなり専門的な内容で、詳細を説明してくれます。そんなことを実感しています。中堅クラスの第一線で働く医師が、忙しい仕事の合間で資料を作り、会場に出向いて講演を行う、仕事の一環とはいえ感謝しかありません。単に勤務先から指示されたというだけではできない労力だと感じます。

演者の伝えたいという意図には何があるのでしょうか。

自分の病気のこと身体の状態への正しい理解

ということなのでしょうか。主催者や演者へお話を聞いた訳ではありませんので個人的な思いです。

❍検査技師として検査を受けて戴く人々へ思うこと

臨床検査を受けて戴くに際に、もっと検査のことを知って欲しいと私個人はそう考えています。

今、どの部分・臓器の検査をしているのか?どんなことがわかり、どんな状態なのか?調子が悪ければ、どうしたらいつもの状態に戻ることが出来るのか?などなど、知ることで自分の身体に、臓器に妙味を持って欲しいと思うからです。

検査のことは検査のプロに聞いて欲しい!

『臨床検査技師』は検査のプロ

そんなことを考えて、検査室前の待合室「検査に関する質問ノート」をぶら下げたことがありました。でも書いて貰えずちょっとがっかりしたことも有ったなぁ...そんなことを思い出しました。

自分の受けている検査で何がわかるのか?そのことも理解しないで「先生に言われたから…」という方も多く、何の検査を受けたのか、名前もうろ覚えの方も少なくないのが現状なのです。

血液検査の項目まではと言いませんが、心電図や超音波検査くらいは覚えていて欲しいものです。技師は一応、「今日は〇〇を見ていきますね」と説明してから行っているかと思います。私のマニュアルとしてきちんと見る臓器を伝えています。

もし、結果の説明は出来ませんが、どこを見るのか、見たのかはお伝えできると思います。

自分の身体への現状理解を深めるために

どうして身体の不調を感じるのか?

その理由が分からなければ自ら対応することができません。健康なるために自分の身体の中がどうなっちゃっているのか?そんなことを正しく理解することも大切なのではないでしょうか。

❍写真を見ながら結果説明してくれますよね

診察時、内視鏡検査の結果など画像診断のときは、得られた写真を見せながら結果説明してくれると思います。現状の状態をしっかりと受け入れ、その時見たイメージを記憶にとどめ、その病変が回復していくイメージを持つことも必要で、治癒するためには有効なイメージだと私は考えます。

自分の病気と向き合うためにはどのような疾患の特性があるのかということへの認知が必要です。そして自分の状態を客観的に観察できることも必要です。身体の状態への理解であり、病識を高めて戴ければと思います。

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Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko katayoshi

今日のまとめ

  • 炎症性腸疾患とされるクローン病は特定疾患・難病指定、肉芽腫性炎症疾患
  • クローン病は口腔から肛門まで消化管全体に発症する
  • 小腸の回腸末端部が好発部位とし、非連続性の病変

 

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