今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。前回までまとめてきた「こころのマネジメント」でしたが、こころのバランスを崩すと、メンタルレベルの低下とともに、免疫力も低下します。台風19号から1週間後、初めて蕁麻疹を発症しました。突然の激しい痒み、蕁麻疹だと初めはわからず、考えても原因はまったくわからない。皮膚の赤みはやや熱感をおび、激しい痒みが一晩続き、約12時間後、痒みも膨疹も治まり、蕁麻疹だったことを認識。この機会にしっかりと「蕁麻疹」をまとめようと思った次第です。次はいつなのか?ないのか?その答えは自分の身体に聴くことが必要かと考えます。

 

1.蕁麻疹(じんましん)とは?

1-1 蕁麻疹とは? 種類

1-2 蕁麻疹発症のメカニズム 蕁麻疹の原因

1-3 急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹、その症状に気をつけたいこと

今日のプラスα

2.ストレスと慢性蕁麻疹

3.痒みへの理解

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・ おそらく蕁麻疹だった激しいかゆみ

 

1.蕁麻疹(じんましん)とは

イライラの極地、どうしようもないやるせない痒み、蕁麻疹にまつわる基本情報をまとめていきましょう。

蕁麻疹の定義

病的な膨疹、紅斑をともなう一過性、限局性の浮腫が出没

多くは痒みを伴う疾患

※引用サイト「蕁麻疹診療ガイドライン 2018 pdf

1-1 蕁麻疹とは?その症状とは?

どうして蕁麻疹と言われるようになったのでしょうか、そこから始めていきましょう。蕁麻疹は一生のうちに15〜20%くらいの人が1度は経験することがあるともいわれています。

❍『蕁麻疹』呼び名の由来は皮膚症状を起こす植物の名

イラクサ(刺草・蕁麻・じんま)の葉に触れると皮膚が突然赤くなり、痒みと膨疹(赤く膨れる)が生じる皮膚症状を起こし、そしてしばらくすると消えてしまうことから蕁麻疹と名付けられたとのことです。英語では「Hives」といいますが、この語源はイラクサを意味するラテン語だとのことです。

❍蕁麻疹とは

蕁麻疹はイラクサに触れた時のような赤く膨れる膨疹を伴う皮膚症状が突然生じ、短時間で跡もなく消えてしまう皮膚疾患です。

イラクサ(刺草・蕁麻)
  • イラクサ科イラクサ属の1種、または総称
  • 30~50cmの高さになる多年性植物
  • 茎が四角く、葉と茎に刺毛がある
  • 6~9月に葉腋に円錐形の緑色の花が咲く

※情報サイト「イラクサ」Wikipedia

❍蕁麻疹の症状

強い痒みを伴い、チクチクとして痛みのような焼けるような感覚をともなうこともあります。通常、数十分~1日以内で症状が治まります。原因がはっきりとしないものがほとんどとされ、特定される蕁麻疹は全体の1~3割程度とされています。

❍蕁麻疹の皮疹:膨疹

膨疹とは皮膚の膨らみを伴うものをいいますが、大きさ1~2mmほどのものから、手足全体を覆うほどのものまでさまざまです。この膨疹は全身のどの部位にでも出現します。

●膨疹の大きさ形状

個々の皮疹の形状も大きさもさまざまな形態となります。ひとつひとつの膨疹が融合した状態となり、腕全体、足全体というようにほとんどの皮膚表面全体を覆い尽くしてしまうこともあります。円形、楕円形、線状、花びら状、地図状などと表現されることもあるようですがその意味合いはありませんが、その病型には傾向があるとされ診断の参考とされるとのことです。

●膨疹が生じる持続時間

蕁麻疹の皮疹は通常数十分~数時間で消失してしまいます。場合によって、半日~1日ほど持続するものもあります。激しい症状の場合には、次々に新たな皮疹が出現し、常に皮疹が現れることもあるようです。

この皮疹が数日間残るような状態や、皮疹後に茶色く表面が乾燥状態、カサカサやボロボロとなるような場合には、蕁麻疹以外の疾患が考えられますので、皮膚科への受診が必要となります。

●その他の症状

多くの蕁麻疹の症状は皮膚に限局しますが、その他の症状として腹痛、発熱、不快感、気道閉塞感、嘔吐などを伴うこともあります。その際はアナフィラキシーや他の全身性疾患との鑑別が必要となりますので、医療機関への受診が必要となります。

血管性浮腫

蕁麻疹に合併して見られる皮膚や粘膜の深部(真皮深層や皮下組織)中心とした炎症によって引き起こされる、限局性浮腫を血管性浮腫といいます。

蕁麻疹に合併することや、単独性にみられます。この血管性浮腫は皮膚表面ではなく皮下に生じます。皮膚にある毛細血管の拡張と透過性が亢進することによって症状を引き起こします。蕁麻疹の約4割が血管浮腫を伴うとされています。

この血管性浮腫は顔面に多くがみられ、舌、気道に生じることもあります。眼瞼や口唇などに好発しますが、身体の中では腸管に浮腫を起こすことがあり、消化管症状としてみられることがあります。この血管性浮腫が生じると、3~4日持続します。気道内に炎症を起こすと呼吸苦として表れ、、呼吸困難を併発し致死的な状況となることもあるために注意を要します。

真皮と皮下組織

<真皮と皮下組織>

❍蕁麻疹と虫刺されの違い

蕁麻疹の赤みのある皮疹は一見すると、蚊に刺された赤みや痒みだと思うこともあり、蕁麻疹の皮疹とよく似ているかも知れません。実際よく似ていますが、虫刺されの痒みやかぶれと異なるのは、皮疹のないところも無性に痒みがありました。そして、虫刺されの場合は数日間あとが残りますが、蕁麻疹は数時間後にはまったく跡形なく消えてしまうことで判断できるかと思います。

 

1-2 蕁麻疹発症のメカニズム

皮膚の皮疹と突然の痒みはどうして発症するのでしょうか、その原因をまとめていきましょう。発症のメカニズムは大きく分けるとアレルギー性と非アレルギー性とに分けられます。アレルギー性蕁麻疹は何らかのアレルギー物質が原因となります。

❍アレルギー性蕁麻疹

アレルギーに関しては過去にまとめたことがあります。

蕁麻疹と血管性浮腫の場合、アレルギー反応として発症することがよくありますが、常にアレルギー反応の一部として蕁麻疹が生じるわけではありません。

日常生活の中にはさまざまなアレルギーを引き起こす原因となるアレルゲン(抗原)物質となる化学物質や、食品、薬剤、動植物などが多くあります。その中でも体内にそれらのアレルゲンに反応する抗体を持つ、ある特定の特定の化学物質の吸入や、摂取、注射したときや触れたりすることによって、蕁麻疹を発症することがあります。

多くの人には何の危害も与えない物質であっても、抗体を持つ人にとってはアレルギー反応を引き起こす原因物質となってしまいます。体内に侵入した物質に対して、免疫機能を引き起こすアレルゲンとなり過剰反応を引き起こします。

●Ⅰ型アレルギー(即時型)

Ⅰ型アレルギーは最もよく知られるアレルギー反応です。肥満細胞(マスト細胞)の表面に結合しているタンパク質 IgEと抗原とされるアレルゲンが反応することによって肥満細胞が活性化されることによって起こる抗原抗体反応です。肥満細胞がヒスタミンを分泌することによって血管に作用し、引き起こされる反応です。ヒスタミンが皮膚の神経を直接的に刺激、痒みを誘発しています。

抗生物質によるアレルギー性蕁麻疹はこのⅠ型アレルギーとされ30分以内には症状が出現、ヒスタミンの放出は15分程度だとされ、通常、症状はすぐに治まるとされます。

過去のブログでアレルギーの詳細をまとめていますので合わせてご参照ください。

※関連ブログ「アレルギーのメカニズム

アレルギー反応のメカニズム

<アレルギー反応のメカニズム>

❍蕁麻疹を引き起こす原因物質

アレルギー反応は食品や虫刺されに誘発されて起こります。原因として最も一般的なものは以下にあげられます

  • 食品  :卵、魚、貝、ナッツ類、果物などに多くみられる
  • 薬剤  :抗菌薬、ラテックス(天然ゴム)
  • 虫刺され

※アレルギーを知る「アレルギーのメカニズム」「アレルギーの原因と素因」「気管支喘息と咳喘息、食物アレルギー

●食物性蕁麻疹

食品による蕁麻疹は原因と考えられる食物を食べた後30分以内に通常発症するアレルギー性蕁麻疹です。サバなどの生魚が多くみられますが、その食品の代謝産物に対してアレルギー反応を引き起こす場合も少なく有りません。

〔アレルゲン+αの蕁麻疹〕

その他、過食や飲みすぎや、感染性胃腸炎などの基礎疾患があり免疫力の低下している状態で、身体が異物と判断するアレルゲンが体内に侵入することで蕁麻疹を引き起こす原因となることもあります。

●薬剤性蕁麻疹

薬剤によってアレルギー性蕁麻疹を発症することもあります。食物性同様に薬剤摂取後30分以内に起こるのが通常とされ、抗生剤・NSAIDで多く発症するようです。

●自己免疫疾患による蕁麻疹

自己免疫性疾患では免疫機能の機能不全のために、自分自身の組織を異物と認識してしまうことにより発症します。薬剤によってもアレルギー反応を誘発することもなく、直接蕁麻疹を引き起こすことがあるとされています。精神的ストレス状態や熱や光などの物理的なストレスによっても、蕁麻疹を発症することがあります。しかし、そのメカニズム十分にわかっていないとのことです。

❍非アレルギー性蕁麻疹

非アレルギー性の蕁麻疹は、肥満細胞(マスト細胞)が、アレルギー性蕁麻疹とは異なるメカニズムによって活性化されることによる発症だとされています。抗生物質や鎮痛剤によっては、IgEを介さずに肥満細胞が活性化されるとのことです。

●非アレルギー性蕁麻疹の原因

非アレルギー性蕁麻疹の原因としては、感染症や薬剤、締めつけ、圧迫や寒冷などの物理的な刺激、ストレスなどの精神的刺激、食品添加物などがあげられます。

非アレルギー性蕁麻疹
  • 物理性蕁麻疹
    • 寒冷蕁麻疹  :寒冷による温度や刺激
    • 機械刺激
    • 圧迫
    • 運動
  • 日光蕁麻疹  :日光の当たった皮膚に限局性に出現
  • コリン性蕁麻疹:発汗刺激、ストレスなど

原因がはっきりとしない場合でも、抗ヒスタミン薬の内服などによって症状を抑えることができます。

蕁麻疹の原因や誘引

<蕁麻疹の原因や誘引>

1-3 急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹、その症状に気をつけたいこと

蕁麻疹はほとんどの場合は1度出現する程度の急性蕁麻疹で、繰り返しても1ヶ月以内には消えてしまいます。

❍蕁麻疹を発症したら

急性蕁麻疹以外、原因がはっきりとしない慢性蕁麻疹の場合には注意が必要です。原因が特定できないためにアレルゲンとなるものを避けることが困難となり、数ヶ月~数年にわたり蕁麻疹が持続し繰り返して症状が出現することになります。

●慢性蕁麻疹の投薬は必須

慢性蕁麻疹の場合の多くは、自分でアレルゲンがわからないため、投薬によって症状が押さえられています。そのため、不用意に投薬をやめると、症状が再発することもありますので、症状の有無に関わらず、長期にわたり投薬が必要となります。投薬量は徐々に症状をコントロールすることで、減量し中止することも可能なようです。

蕁麻疹の経過が長いほど、長期の投薬が必要となることが多いようです。慢性蕁麻疹だと思われる場合は、はやめの受診が勧められます。

❍食物が原因となる場合の蕁麻疹

食べたものが原因となる場合、代表的なものとしてよくあげられるのがサバやアジといった青魚ですがその他のおもなものとして、豚肉や、タケノコ、エビやカニなどの甲殻類や果物も原因となることがあります。

●食物性蕁麻疹のアレルギー性と非アレルギー性

食物が原因だとしても、アレルギー性と非アレルギー性とがあります。エビ、カニ、ソバ、果物などが原因の場合、アレルギー性のものが多いようですが、青魚、肉類、タケノコ、ホウレン草などの肉類や野菜類などが原因となる蕁麻疹の場合は、食品の中に含まれるヒスタミン様物質によって非アレルギー性蕁麻疹によって症状を発症することがわかっています。この非アレルギー性蕁麻疹の場合にはその日の体調などによっても症状が出たり出なかったりと左右されるようです。

アレルギー性蕁麻疹の場合ではアレルゲンとなる食品を摂取すると必ず症状を起こしますので、血液検査などで容易に診断することができます。がつきます。

しかし、非アレルギー性蕁麻疹の場合では食品の食べ方や摂取した量、消化管での吸収の度合いによってさまざまな要因が関係するために、原因がはっきりとしないことが多くあります。

何週間も継続的に繰り返す症状の場合は非アレルギー性蕁麻疹と考えられ、食物が原因となっている蕁麻疹はほとんどないといえます。

❍痒くて、掻いてもおさまらない...

痒い!

居ても立っても居られない

我慢できない痒みです。他のことに集中できない、身の置き所がないという痒さにどのように対応したらよいのでしょうか。

●かきむしると...

描くと気持ちよく、一時的には痒みがおさまるようにも感じますが、実際におさまることはありません。おさまるどころか、掻くという刺激によって、逆に痒みの範囲が拡大し、痒みも増大することもあります。

●痒い時の対処法

我慢できない痒みに対しては、皮膚はやや熱感を帯びていることもあり、冷やすなどの対応は有効です。脳は、同時に2つの感情をもつことが困難とされています。

痒いときには、別のことに意識を集中させる工夫をし、悪循環を断つようにすることが大切です。使い捨てカイロなど熱感や、過度の冷たさも冷感に痛み加わるために、痒みが抑えられることもあります。その他、意識をそらすことが出来るような集中して出来ることがあれば、それがよい方法となります。

❍日常生活で気をつけたいこと

 服の締めつけなどの刺激が原因と考えられる場合は、化学繊維を避け、木綿など自然素材の柔らかい生地のものおすすめです。締めつけのないゆったりしたラインのスタイリングがお勧めです。

汗が原因と考えられる場合は、激しい運動は控え、発汗を促すような刺激物の摂取は避けましょう。

以下の行動は、蕁麻疹の症状を悪化させることがあるために注意が必要です。

〔蕁麻疹を悪化させるリスク因子〕
  • 過度の飲酒
  • 生活上のストレス
  • 不定期な生活のリズム
  • 疲労
  • 睡眠不足
  • 特定の食品や薬剤
  • 感染症(かぜなど)

など

❍蕁麻疹の種類のまとめ

下記のような蕁麻疹が2つ以上同時に発症することもあります。比較的分類が明確化されているものとして、日本皮膚科学会のHPサイトにあったものを下記にまとめておきます。

1.急性蕁麻疹
  • 毎日繰り返し症状が出現するが、発症後1ヶ月以内
  • 細菌やウイルス感染の原因が多い
2.慢性蕁麻疹
  • 毎日繰り返し症状が出現するが、発症後1ヶ月以上経過したもの
  • 原因が特定できない
3.物理性蕁麻疹
  • 機械的擦過や圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などといった物理的刺激により起こる。

4.コリン性蕁麻疹

  • 入浴や運動など発汗刺激により、中脳の発熱中枢の刺激によって発症することが多い
  • 一過性とされ、発汗の度に発症
  • 膨疹が1~4mmと小さい
  • 痒みよりも痛痒さとして感じることが多い、激痛の場合もある
  • 小児~若年者に多い
  • 心因性蕁麻疹
    • 発汗刺激因子によりの刺激によって発症
    • ストレスや不安や興奮なども原因とされている
    • 皮膚の神経末端でアセチルコリンが分泌され膨疹
5.アレルギー性蕁麻疹
  • 食品や薬剤、虫さされなどに含まれる特定物質(アレルゲン)に反応
  • アレルゲンに結合するIgEが関与
6.イントレランス
  • IgEが関与しない非アレルギー性蕁麻疹
  • アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛薬、色素、造影剤、食品中のサリチル酸など
7.血管性浮腫
  • 痒みを伴わない
  • 顔に多く、口唇やまぶたなどの突然腫脹
  • 2~3日で症状改善
  • 稀に遺伝性のものもある

 

2.ストレスと慢性蕁麻疹

心と身体、この双方のストレスによっても蕁麻疹を発症します。数ヶ月におよぶ蕁麻疹の症状が改善しない場合に複合的にさまざまな因子が合わさり、発症している蕁麻疹はストレスからかも知れません。

❍ストレスによる蕁麻疹

身体に対するアレルゲンなどの刺激物質が刺激となるように、過剰なストレスもさまざまな疾患の原因となるほか、症状を悪化させることがあります。

蕁麻疹の発症に対しても例外ではなく、過剰なストレスによって蕁麻疹を発症することがあると考えられます。人のストレス状態は、他の因子となる食事や物理的刺激など、さまざまなリスクが重なり、毎日のように繰り返して発症する蕁麻疹の原因の1つとなり得ます。

ストレス状態は免疫機能を低下させます。この事の関しては、前回までの「こころのマネジメント・喜怒哀楽」でお伝えしているかと思います。蕁麻疹に対しても例外ではなく、ストレスはしばしば蕁麻疹を悪化させる要因となります。

●自覚されないストレスが原因

原因がはっきりしない慢性蕁麻疹の人の心理検査で、無自覚のストレスを抱え込んでいることが報告されているとのことです。いわゆる

問題を問題だと思っていない状態

自覚されていないストレス

自分には何の問題も無いと思いこんでいる状態です。自分で感情を押し込めている場合が多く、日常的にその状態が当たり前だと思っている場合です。身の回りの環境を変えるだけで症状が出なくなるとのことです。

毎日蕁麻疹の症状が起こることや、おさまっていた蕁麻疹が再発した場合などは、ストレスが引き金になっていることもあるようです。自分自身からの警告サインが蕁麻疹の症状として表出していることもあります。深刻な状態になる前にサインをキャッチしてください。

❍心因性蕁麻疹

慢性的・持続的な心のストレスによって蕁麻疹を起こしやすい状態となっています。このタイミングでアレルギーを引き起こしやすい食物や薬剤を摂取し、蕁麻疹を発症してしまうことになります。

この心因性蕁麻疹にはアセチルコリンが関与していると考えられています。

 

3.痒みへの理解

蕁麻疹に限らず、痒みを生じると耐え難いほどのストレスを感じます。過去のブログを中心に再掲しておきたいと思います。

痒みの定義

痒みは引っ掻きたくなるような不快な感覚

痒みの原因はここまででまとめてきました。痒みは身体を守るための生体防御反応のひとつとされています。

❍痒みは生体防御機能

痒みは人の身体を守るをためにある機能です。体内に異物が付着したことを知らせるサインです。侵入防されそうになっていることを教える反応です。痛みとは区別され痒みが身体の「防衛反応」と考えられることに対して、痛みは「回避行動」とされるからです。

異物の付着=痒い 

掻く=異物の除去

このような一連の動作となります。掻くことによりその異物を取り除かせようとする反応だとされています。手足の産毛に何かが触れると、無意識に手が出る反応と同様の反応だとされています。

物が飛んで来て、ぶつかりそうになったら無意識に避けるのと同じです。健康なときは一瞬で飛来物に気づき咄嗟に避けることが可能なのではないでしょうか、では体調が悪いときなどはどうでしょうか、気づく間もなく当たってしまうのではないでしょうか。

痒みも同様です。異物に対して免疫機能が正常ならば痒みを発することなく排除されている機能も、免疫力がストレスなどのよって低下している場合には、除去しきれずに痒みとなって発症してしまいます。

●身体の異常を知らせるかゆみ

痒みのメカニズムも不明な部分が多くあるとのことですが「吐き気」は「吐く」という行動で、異物を身体から排除する防衛反応とされ「痒み」に対しては「掻く」という行動として考えられているとのことです。

さらに、痒みも痛みも、同じ脊髄視床路とされ、痒みを感じる脳の部位も、痛みを感じる部位もほとんど同じとされていますが、痒みの場合は、視床での反応がみられないことが分かってきたために、両者の感覚の違いが現在では区別されています。

❍痒みと痛みは異なる神経

痒みも痛みも同じ皮膚感覚ですが、以前、痒みは痛みの神経と同じ神経で、弱い痛みが痒みとして感じるという考え方は間違っていたとされています。痛みは臓器に生じても感じる痛覚ですが、かゆみは体内臓器で感じることはありません。痒みを伝える神経はC線維とよばれる細く、伝導速度が遅い神経だとうことが分かってきました。そして、さらに最近では、伝導速度の速い神経であるA-線維の一部もかゆみに関わることが明らかにされてきたとのことです。

掻くことでかゆみが和らぐその理由

痒みを感じる神経末端は、皮膚の表皮と真皮の境界部近くにあります。体内で生じたアレルギー反応になどによって痒みを起こす物質が放出されるます。神経線維の末端がこれらの刺激を受けとり、脳へ情報が伝えられることにより脳は「痒み」として認識しています。

痒みの刺激を受け取っている感覚受容器は皮膚となりますが、実際に「痒み」を認識して「痒い」と感じているのは「脳」だということになります。たとえば、痒みを引き起こす物質としてヒスタミンがよく知られていますが、このヒスタミンが神経に作用すると脳は「痒い』と認識することになります。

この痒みの不快な感覚情報に対して、掻くことで拮抗する刺激を与えることになるため、痒みが和らいだと認識されます。掻くという行動により、痒みよりも強い痛みの刺激を脳に認知させることにより、痒みが感じられなくなるだけです。

❍かゆみの悪循環

掻き過ぎると、皮膚を傷つけ、湿疹などのような皮膚トラブルを招くことがあります。さらに、わずかな刺激に対しても過敏な反応を招き、痒みが起こりやすくなり、痒みの悪循環となることがあります。

強く掻きすぎると、皮膚のバリア機能が破壊され、外部からの刺激や、異物に対する防御機能が低下してしまうことになります。体内から水分が奪われ、乾燥肌となってしまいます。バリア機能が低下した肌は、アレルギー反応を招くアレルギー物質が侵入しやすくなります。その他の外部刺激となる衣服が擦れるような刺激にもかゆみを発症する刺激となってしまうことになり、ますます痒み神経が刺激され悪循環となります。

痒い部分を掻くことで、皮膚からサイトカインなどの炎症を促す物質が分泌され、皮膚の炎症が悪化してしまうことになり、かゆみも強くなります。

痒い ⇨ 掻く ⇨ バリアの破損 ⇨肌の過敏な反応 ⇨ 炎症の悪化 ⇨ 痒い

痒みの悪循環

<痒みの悪循環>

❍ストレスとかゆみの関係性

ストレスによるかゆみは、一種の心身症とされています。ストレスを感じるとかゆみの症状が出ることがあります。

ストレスの脳への「刺激が脅威と感じるか否か?」さらに、「その脅威に対処出来るか否か?」この二段階で決まるとされています。このストレスがもたらす脅威に対して対処できないと感じた瞬間に、身体が反応すると言われています。

アトピー性皮膚炎の場合も多くのストレスを抱えている人が多いのではないでしょうか。皮膚症状などから疾患に対する不満や不安、周囲との関係性などもさまざまなストレスとなっていることも否定できないのではないでしょうか。些細なイライラによって、かゆみ症状を引き起こすこともあるようです。ストレスに対する対応力が低い場合ほどかゆみも強くなっているようです。

※関連ブログ「皮膚感覚を知る

 ※今回はアナフィラキシーには触れていません。アナフィラキシーは「アレルギーを知る §1 アレルギーのメカニズム」でまとめていまので合わせてご参照ください。

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・おそらく蕁麻疹だった激しいかゆみ

 

台風19号が襲来した1週間後の夕方、アメブロにも投稿しましたが、強いかゆみを自覚しました。今年いちばんの冷え込みと言われ、やや締めつけタイプのインナーを着たからかなぁ...くらいに思っていました。

❍乾燥肌?虫刺され?...イヤ、違うなぁ

痒みは当初、ウエストあたりに感じ、無意識に掻いてしまっていたのでそのせいで赤みを帯びてきたかと思っていました。次第に、両足の太ももから足全体へとやや拡がりをみせてきていました。冬になるとやや乾燥肌で足が痒くなることがよく有り、入浴後には保湿ケアをしていましたので、寒い日だったことから乾燥からの痒みなのかと思ったいました。

時間経過とともに、痒みは体全体に生じてきて背中や手の甲や掌まで痒くなってきました。よく見ると丘疹状の部分も...これはダニ?虫刺され?でも、徐々に拡大する状況や、赤くない部分も痒い、これは蕁麻疹なのでは?と初めてそう思い、原因を考えてみたのですが...

❍思い当たる原因はない

早速ネットで検索、

蕁麻疹のほとんどは原因がわからない

この様に書かれていました。そして、ストレス性の蕁麻疹も少なくないこと。今回はさまざまな要因が重なり、免疫力の低下から身体からの強制休養指示による蕁麻疹だったようです。

❍秋の花粉症も身体のストレス

想定以上のストレスがあったことに思いあたり、さらに花粉に対しても30代から無くはない花粉症、ラテックスアレルギーもどうやらあるようです。秋は春に次ぐ花粉症のシーズンで、秋のアレルゲンも少なく有りません。秋はおもにイネ科、ブタクサ属、ヨモギ属、カナムグラなどの花粉症の季節です。花粉症は春のスギ、ヒノキだけではありません。

花粉症の発症に対しても、自分の免疫力をUPしておくことは必須となりますね。これらのストレスに対しては、副交感神経を有意にあげていくことが必要です。身体の緊張を解し、十分に良質の睡眠と栄養です。

良質な睡眠の確保の方法は過去のブログでまとめていますので合わせてお読み戴けましたら幸いです。楽しい夢をみてくださいね(^_-)-☆

※関連ブログ「 良質な睡眠を確保しませんか  」DSC_0091

Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko katayoshi

今日のまとめ

  • 蕁麻疹は病的な膨疹や、紅斑を伴う一過性、限局性の浮腫が起こる、多くは痒みを伴う
  • 非アレルギー性蕁麻疹は、原因がわからず(複数あることが多い)慢性蕁麻疹となりやすい
  • ストレスからも蕁麻疹は発症する:心因性蕁麻疹

 

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Pure Medical attitude 

生理検査アティテュード®

代表 かたよし純子 Junchan♪  ※自己紹介はこちらから

臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 基礎エキスパート取得

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