『元気の出るJunchanのblog』ご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪

今週から、月・水・金の週3回、1つのテーマでお伝えしていきます。今週は、「記憶」の不思議をまとめながら、自分の記憶を活かす方法を、NLPを通してまとめていきたいと思います。記憶について学んだことを、NLPのスキルをより効果的に身近な部分でどのように活かしていくことが出来るのか、ということをゴール目的として、今日はその導入部分、「記憶」に関する情報をまとめてみたいと思います。自身の毎日の生活が過ごしやすくするためのヒントになればと思います。

1.記憶を理解するための、3つのアプローチ 

1.1 記憶を説明すると

1.2 記憶の種類とそのプロセス 長期記憶と短期記憶

1.3 記憶のエラーを理解する

今日のプラスα

2. 記憶と五感

3. 記憶と認知症

 

1.記憶を理解するための、3つのアプローチ

1.1 記憶を説明すると

昨年受講した、の講義の中で、「人の記憶はまだまだ解明されてない」と言っていた。

記憶とは、Wikipedia

『ものごとを忘れずに覚えていること。覚えておくこと。』

  • (心理学)過去の経験の内容を保持し、後でそれを思い出すこと。
  • (心理学)将来に必要な情報をその時まで保持すること。
  • (生物学)生物に過去の影響が何らかの形で残ること。
  •  (コンピュータ)必要な情報を保持しておくこと。メモリ

講義の中で

記憶とは、覚えたくても覚えられない、忘れたくなくないものを忘れてしまう、忘れたいのに忘れられない

記憶は、なくてはならない人生の同伴者

とも、言っていました。まさにその通り、試験前に覚えなければならないことは、山のようにあり、覚えたと思っても忘れてしまう、大事な場面で思い出せない…日常、こんなことの繰り返しではないでしょうか。記憶が無ければ生活できません。自分の家も名前も忘れてしまったら…ものすごく不安で身動き取れなくなります。まさに、人生の同伴者です。

記憶の研究史でよく出てくるドイツ人のエビングハウスがまとめた「Ebbinghausの忘却曲線」があります。人の記憶は、短時間で忘却が起こっているという、それ以降は、忘却のスピードが落ちるというもの。この記憶は、完全に0にはならず、一定時間内に再学習によって取り戻すことができるというもの。毎日の復讐が記憶の定着につながるというものです。

NLPのプラクティショナーの初日に『学習の4段階』を学んでいます。以前のblogでもご紹介していますが、スキルを学んだら日常で意識的に使うことで、「知らない」つまりから「知っているが使えない」さらに「意識すれば使える」意識レベルから「無意識レベルで使う」ことが出来る、すなわち、脳の習慣として記憶されるという意味です。「学習の4段階」は、脳の記憶を効果的に利用する方法です。

覚えることと忘れること、その両方のバランスがあるから人は救われる。忘れたい過去をわすれることが出来るからどんなに救われることが出来ているのだろうかとも言われます。

「ハイパーサイメスティク・シンドローム(超記憶症候群)」という、忘れたくても自分に関することは、すべて覚えているという。超記憶症候群と言われるジル・プライスさんのお話しを聞きました。日常のどんな些細なことでも忘れられことができない、忘れずに増え続ける自分の記憶に振り回されるという…彼女の話を聞くと、忘れること「時間」が解決してくれる「忘却」するということに、人がどれほど救われているのか、いかに忘れることが幸せであかが伺える。人間の脳が得た、生きるための学習なのかも知れない。

私たちが、忘れずに記憶されていることは、自分が好きなこと興味関心があることです。逆に興味が無いことは、無反応になり次第に忘れさられていきます。「ワクワク、ドキドキ」そんな日常の「ときめき心」を追求していくと、そのことは、必ず自分自身の感性を育ててくれます。

「忘れる」という字も、「忙しい」と同じように、「心」を「亡くす」と書きます。人は、亡くして良い心と、憶えておきたい心とのバランスも大切で、脳はちゃんとその機能を備えていることのも感謝しないとなのだと改めて思います。

人は、忘れます。忘れるということが人に与えられた特性であり役にも立つのです。悲しみや恐怖などネガティブな感情、忘れたい、手放したい感情をNLPでは、この脳の特性を効果的に用いて、自己成長のために元々の感情を再プログラミングさせます。

また、「特定の記憶」としては、イディオ・サヴァン(サヴァン症候群)があります。映画「レインマン」で紹介されたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。カレンダーの日時や数字など特定の分野に限って優れた能力を発揮することが出来る者の症状です。

 

1.2 記憶の3つのプロセスと種類 長期記憶と短期記憶

認知心理学で記憶を学びましたがこれがなかなか複雑でした。簡単に特長のみをまとめてみます。記憶には、3つのプロセスがあります。

  • 記銘 覚える    memorize
  • 保持 覚え続ける  retention
  • 想起 想い出す   retrieval
    • 再生(手がかり) recall
    • 再認(確認する)   recognition

記憶を保持するためには、まずは記銘が必要になります。

記銘のプロセスの分類
  • 感覚記憶 五感情報、感覚器での記憶、短時間でわずかな情報を記憶する
  • 作動記憶(短期記憶) すぐに消えてしまう記憶
  • 長期記憶   いつまでも残っている記憶
  • 宣言記憶   情報を保持している記憶「5月5日はこどもの日」
  • 手続き記憶  手順などの技能の記憶「仕事の作業手順」など

とざっと分けるとこのようになるのでしょうか。感覚記憶と作動記憶が上手く働かないと、覚えられないということになります。

<感覚記憶> Sensory Memory

持続時間が極めて短く、視覚刺激(アイコニックメモリー)1秒と言われ、聴覚刺激(エコーイック・メモリー)4秒と言われます。記憶容量は多いものの、長期記憶への移行には、意識をすること、凝視や傾聴が必要です。五感すべてが対象になります。

<短期記憶/作動記憶>

残らない一時的な情報の保持しか無いと言われています。認知心理学では、「長期記憶」「短期記憶」とされているようです。持続時間が短く、視覚刺激では約15~30秒と言われています。記憶容量は少なく、よく言われる不思議な数(Magical Number)7±2と言われます。この短期記憶を安定した記憶とするために、長期記憶へ移行させる必要がありますが、そのために「リハーサル」が必要になります。いわば繰り返しの反復です。このリハーサルにも、単なる反復ではない、「精緻化(せいちか)リハーサル」と、機械的な反復を繰り返す「維持リハーサル」があります。

作動記憶(ワーキングメモリー)とは、単なる情報保持だけを行っているのではない、一時的に情報を保持しながら、情報処理をおこなうため最近では、作動記憶と言われるようです。

長期記憶>

「宣言記憶」は、意味がある記憶として顕在意識が知識として保持している記憶です。「意味記憶」「エピソード記憶」とにわけられるようです。これに対して、「手続き記憶」は、身体技能、認知技能を獲得するために毎日欠かさず繰り返し、「潜在記憶」とされていく。まさしく先に記載した「学習の4段階」です。そして、エピソード記憶の一部も「潜在記憶」とされる部分があります。

エピソード記憶は、思い出せなくなってしまう部分も多い記憶です。ここで、思い出すための記憶材料として「プライミング効果」というものがあります。プライムとは、呼び水という意味で使われ、記憶を引き出す呼び水という意味です。

 

1.3 記憶のエラーを理解する

記憶には、多くのエラーがあるようです。冒頭で挙げたように、忘れたくなくても忘れてしまうという「忘却する」、記憶が「変容する」、そして「忘却できない」というエラーがあります。

忘却する
  • 物忘れ 時間とともに記憶が弱まったり、失われてしまう
  • 不注意 不注意により、記銘されない、想起できない
  • ど忘れ 一時的に忘れてしまう。妨害。頭が真っ白になる
記憶の変容
  • 誤帰属  実際に起こっていないことを記憶体験のように錯覚する
  • 被暗示  誘導や示唆により、誤った記憶が植え付けられる
  • 書き換え 記憶の再編集、現在の新たな考えや知識が過去の記憶に影響を与える
忘却できない
  • 忘れたくても、つきまとう記憶

このような様々な脳の特性、記憶のエラーを利用して、NLPのワークは行われます。このとが「脳の取り扱い説明書」とも言われる所以なのでしょう。記憶を定着させるための、先にお伝えした「プライミング効果」は、アンカリングワークとして用いられています。被暗示性を引き出し、クライエントの無意識にアクセスしたり、記憶の書き換えを意図的に行うことで、トラウマ解消へとつなげます。事実と事実の持つ感情を引き離し、意味あいを書き換えてしまい記憶に残されている意味解釈を変えることが出来るのです。

NLPのスキルは、脳の特性、記憶特性に見合った方法なのです。


Memory

<Memory>

 

2. 記憶と五感

今日のここまでの説明で、人が五感で記憶しているということがお分かりいただけたでしょうか。長編小説でマルセル・プルーストによる「失われた時を求めて」という有名な嗅覚記憶のことを書いた小説がある。「プルースト効果」と言われ、ある特定の匂いがそれにまつわる記憶を誘発すると言われます。嗅覚は、視覚や聴覚に比べて、記憶を呼び覚ます作用が強いと言われています。そして、イメージや色彩などとの記憶と調和させることでよりその嗅覚は強く効果が現れることが知られています。

香りは、大脳辺縁系に細胞レベルで直結し、ダイレクトに記憶につながります。香りのまつわる想い出も多いのではないでしょうか。食べ物の香りで食欲を誘われるのもうなずけます。

記憶の呼び水といわれるプライミング効果、これを効果的に使うのが「マインド・マップ」です。頭の中を「見える化」するツールとも言われます。脳の第一言語は「イメージ」だと言われます。連想ゲームのように、ワードを記憶の引き出しから取り出し、ブランチといわれる枝の上に描いていきます。テーマの「セントラルイメージ」から、枝をどんどん伸ばし、ワードを枝の葉として茂らせていきます。頭の中を脳の思考をイメージで創り上げるのです。

 

3. 記憶と認知症

記憶に障害が起こると健忘やの認知症になります。「健忘」とは、記憶障害のうち、特に宣言的記憶の障害された状態を指し、エピソード記憶や意味記憶のことになります。一般的に言う「もの忘れ」から「記憶喪失」まで含んだ概念とのことです。(出典 Wikipedia

物忘れ(健忘)
  • 原因による分類       心因性、外傷性、薬剤性、症候性、認知性
  • 時間的関係による分類    記銘障害、想起障害 、銘と想起の障害
  • 健忘した記憶内容による分類 全健忘、部分健忘
認知性健忘の「認知症」もまとめておきましょう
  • 血管性認知症 脳梗塞やくも膜下出血など脳血管疾患により、出血や神経細胞壊死による
  • 変形性認知症 
    • アルツハイマー型認知症
    • レビー小体病、
    • 認知症を伴うパーキンソン病(PDD)
    • 前頭側頭型認知症(FTD)かつてのピック病

以前は、アルツハイマー型が70%と言われていたそうですが、現在では、レビー小体型認知症が4割以上を占め、アルツハイマー型認知症は、11%だそうです。両者は、薬剤が全く異なるとのこと、正しい診断が求められるところです。特に、アルツハイマー病とレビー小体型、ピック病などとの合併も多いとのこと。では、どのようにして、認知症の発症を防ぐのかということが課題のようです。

高齢化が進む中で、認知症の問題も社会問題の一つとなっています。脳も年齢とともにその機能は衰えますが、脳の萎縮、老化=認知症発症はならないと説明を受けました。認知症状が出るか否かの差は、やはり生活習慣にあるようです。軽度認知障害(MCI)のうち、5割が認知症に移行するといわれています。日常から寝たきりにならないように、転倒しないためにも軽度の運動は心がけたいものです。

 

次回は、10日(水)に記憶の効率的に利用、おもに過去と現在

12日(金)に、自己実現のための記憶の利用をお伝えしていきたいと思います。

合わせてお読みいただけましたら嬉しいです。 配信時間は、AM7:30頃を予定しております。

 

今日のまとめ

  • 人は、記憶できること、忘れることも出来るから生きていられる
  • 作動記憶から長期記憶への移行には、精緻化リハーサルは必須となる
  • 記憶のエラーを効果的に使うことでさらに生きやすくなる

《関連ブログ》 

《関連リンク》

  • エビングハウスの忘却曲線   Wikipedia
  • 超記憶症候群 ジル・プライス Wikipedia
  • レインマン          Wikipedia
  • イディオ・サヴァン(サヴァン症候群) Wikipedia
  • 精緻化リハーサル       コトバンク
  • 健忘             Wikipedia

※ご意見・ご質問は、こちらからお気軽にどうぞ

みなさまのお声を楽しみにしております。

 

今日も最後までありがとうございました。

Pure Medical attitude かたよし純子 Junchan♪ ※自己紹介はこちらから

 

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