今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。メンタルも語る臨床検査技師のかたよし 純子です。前回に続き、物質使用障害・依存症にならないためにアルコールも趣味としてうまく嗜みたい、嗜好品のひとつだと私は考えます。飲酒が過ぎるとさまざまな健康障害、さらには依存症となることもあります。

「からだ」に入るとアルコールは『解毒対象物質』

自粛生活がさらに延長されることも決まりましたが、気をつけたいことの1つが飲酒量、飲まれない飲み方を意識すること、過度の飲酒は健康被害をもたらします。過去にも「アルコール」関連はかなりの回数まとめていますが

私もお酒好きの1人として、だから改めてお伝えしていきます(^酒^)

1.お酒を楽しく嗜むために知っておきたいこと

1-1 知っていて欲しい…アルコールは解毒しなければならない物質

1-2 知って欲しい、アルコールの脳への影響

1-3 アルコールに依存しない、お酒の嗜み方の勧め

今日のプラスα

2.お酒に「強い人」と「弱い人」その違い

3.アルコールの身体への影響

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・ここだけの話…笑 朝まで飲んで、追試に行ったなぁ…

 

1.お酒を楽しく嗜むために知っておきたいこと

外飲みから家飲みが増えている方も多いのでしょうか。そのまま寝ればよいという状況での飲酒は、ついつい飲みすぎてしまうという方も少なくないのでしょうか。

アルコールに関する情報は、アルコール性肝障害アルコール依存症などさまざまな内容をまとめています。その中からポイントをまとめていきたいと思います。

1-1 知っていて欲しい…アルコールは解毒しなければならない物質

アルコールに関していちばん大切なことは、

『アルコールは有害物資』

アルコールが体内に入ると、優先的に肝臓で分解されるべき「有害な対象物質」であることを理解して飲むことが必要です。

やさしい飲み方のすすめ

❍アルコールは薬物です。肝臓の解毒対象です。

アルコールは身体にとって有害物質だということを理解して飲むこと、そう考えると不味くなりそうですが、でも事実なのです。飲んでも飲まれないこと、自分自身で管理・コントロールするということを常に意識することが大切だということです。

アルコールの常用、多飲は健康障害を招き、前回でまとめた「物質使用障害・依存症」を引き起こすこともある物質です。趣味の域を超えない嗜み方、自分にあった飲み方をすることが大切で、周囲の人にも強要することもしてはいけないということです。

過剰なアルコール摂取が持続されることによって脂肪肝となること、そして慢性肝炎から肝硬変へ進行し、肝細胞癌のリスク向上というプロセスも以前のブログでまとめています。

※関連ブログ
アルコールは「0」になるまで
代謝・分解される
有害性がある物質

アルコールの代謝と分解を再掲しておきましょう。

アルコールは、肝臓が解毒対象とする薬物であり、身体には有害物質だということです。体内にアルコールが入ると、肝臓はアルコールが「ゼロ」になるまで完全に代謝と分解を行います。

さらに、アルコール依存症や、肝硬変、肝癌などの肝疾患の原因となるなどさまざまな健康障害を招く物質です。

❍アルコールの代謝・解毒と分解

アルコールは体内に入ると、胃や十二指腸、小腸などで吸収され、肝臓に送られます。そして、その大部分が肝臓で処理されます。

アルコールは肝臓内入るとアセトアルデヒドになります。このアセトアルデヒドには有害性が有り、悪酔いや頭痛、動悸の原因にもなります。アセトアルデヒドはさらにアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)により、無害な酢酸へと分解されます。そして、酢酸は、血液中へ送られ筋肉などに運ばれた結果、最終的には尿や汗、呼気から体外に排泄されます。

肝臓のアルコール 解毒・分解

<アルコールの解毒・分解>

※関連ブログ「肝臓にやさしい生活のすすめ

❍アルコールの身体への影響

アルコールによる健康障害として、急性アルコール中毒、肝臓病、膵臓病、循環器疾患、メタボリックシンドローム、うつ、自殺、認知症、がん、歯科疾患、消化管への影響、アルコール性肝炎と非アルコール脂肪性肝炎、痛風、糖尿病、高脂血症、胎児性アルコール症候群など、過去にも上げたものです。「e-ヘルスネット」のサイトでこれだけの数の健康障害が上げられています。内容の説明は、過去ブログ「アルコールが原因の脂肪肝」でまとめています。

アルコールの身体への影響

<アルコールの身体への影響>

 

1-2 知って欲しい、アルコールの脳への影響

アルコールを多飲することで脳に対しても過大な負担がかかることをご存知でしょうか。過去のにもまとめていますが、我ながら知るほどにゾッとしたことを思い出します。

❍アルコールの脳への影響

アルコールを飲むほどに、酔がまわり楽しくなってくるのですが、

酔うほどに脳にも徐々に作用して、

やがて、酩酊が脳全体を覆いつくす

アルコールは、正しくはエチルアルコール、またはエタノールのことです。エタノールは脳細胞の活動に強く抑制作用を持ちます。すなわち酩酊、酔っ払った状態です。これがアルコールの急性作用となります。

〔酔いの段階〕
  1. ほろ酔い:アルコールの抑制作用が大脳新皮質に限られている
  2. 酩酊  :アルコールの抑制作用が大脳辺縁系や小脳に及ぶ
  3. 泥酔  :アルコールの抑制作用が脳幹部に及び始める
  4. 昏睡  :アルコールの抑制作用が脳全体を覆う
1.ほろ酔い

脳の表面 大脳新皮質は、理性的な判断をしています。

ほろ酔い状態では、この大脳皮質に対するよく抑制が生じます。脳の中心、輝度哀楽などの感情のような本能的な部分に対して抑制することができます。アルコールはこの大脳新皮質に作用しますので、感情のままの発言や行動がみられたりすることがあります。プラスに理解すると、緊張がほぐされリラックスした状態ともいえ、社会的には許される範囲とされると考えられるのはこの段階までです。

2.酩酊

アルコールの影響は、大脳新皮質を越え、大脳辺縁系まで抑制された状態となります。

激しい感情の表出、同じ言語を繰り返す、周囲の人絡むなどの影響が出現します。小脳にまで影響が及ぶため運動機能として、呂律が回らない、千鳥足になるなどふらついて歩けなくなるような状態となります。アルコールが分解されて、アセトアルデヒドが生じ、そのため悪心や嘔吐を生じるという症状があらわれます。

3.泥酔

さらにアルコールを飲み続けると、抑制作用が大脳全体に及びます。脳幹部や脊髄にも影響が現れます。泥酔状態となります。この状態では、吐物で喉を詰まらせることも否定できません。放置することは危険ですので、周囲の人は見守る必要があります。

4.昏睡

脳幹部には、呼吸中枢、体温調節などの生命活動を司る中枢となります。

アルコールによる抑制作用がさらに強くなることで、昏睡状態となり死に至ることもあります。痛覚刺激に対して反応が見られない場合は、救急搬送することが必要となります。

アルコールの脳への急性作用

<アルコールの急性作用>

※関連ブログ「依存症は特別ではない、アルコール依存症とは?」「健康阻害因子を知る必要性

❍脳に影響が及ばない程度

アルコールは、上記に示したように脳細胞を抑制し始めます。アルコールが身体に良いとされるのは

「ほろ酔い」状態まで(^^)

となりますが。

「2.酩酊」となると、千鳥足になりその状態でも家路へと向かう行動は、まぁ、帰巣本能なのでしょう、学習された無意識に近い行動とされ、ちゃんと家にたどり着き、ベッドに寝ているということもなっているのでしょう。

アルコール依存症とは、心理的に依存することを抑えられない状態、飲酒に関わるさまざまなことに対して、自己コントロールできなくなってしまう状態です。目覚めたら、ちゃんと自分のベッドに寝ていたということに気づいたら、それは飲みすぎているということになるということです。

 

1-3 アルコールに依存しない、お酒の嗜み方の勧め

そして、このほろ酔い状態をまでがどれくらいの量かということ、自分で飲める量を知っていることが大切なのではないでしょうか。

❍嗜む(たしなむ)とは?

こんな会話ありませんか?

「お酒飲まれますか?」

「はい、嗜む程度ですが…」

嗜むという字は、嗜癖・しへきの「嗜」と書いて、「たしなむ」と読みます。「嗜む」を検索するとコトバンクには、

嗜むとは?
  1. 心得を持つために、芸事などに励んで身につける
  2. 好んで親しむこと、愛好する
  3. 自分のおこないに気をつける、つつしむ、用心する
  4. ふだんから心がける、用意しておく
  5. きちんとした身なり、見苦しくなく整える

※引用サイト コトバンク 

さて、みなさんはいかがでしょうか?

❍脳がコントロール不能状態となる、アルコール依存症とは?

飲みたいという感情に対して、コントロールができなくなる状態、制止できない、アルコールに飲まれてしまっている、依存している状態がアルコール依存症です。

この根底には前回のブログでもまとめている「否認」があります。飲酒をしている状態を認めようとしない、飲酒をしていても自分は、他の人には迷惑をかけていない、ちゃんとやめることが出来る、依存していない、という否認です。そして、さらに症状が進行すると、身体的依存もあらわれます。

すなわち、アルコールなしでは身体的コントロールができなくなってしまうことです。手指振戦やけいれん、アルコールによる幻覚症状、振戦朦朧などの症状が現れます。

健康被害となる前に、習慣的に飲酒すること、依存症となる前にやめる選択をすることを心からお勧めいたします。

❍自分の適量を知って楽しく嗜みたい「飲みニケーション」

飲酒は、自分の適量を守ることが大切です。自分の脳をきちんとコントロールできる状態で愉しむことがとても大切だということです。飲むほどに饒舌になる方もいるでしょう。人を笑顔にしてくれる人もいるでしょう。そんな、家族や仲間と楽しめる飲み方をしたいのが飲みニケーションです。

●古いといわれる「飲みニケーション」ですが…

若い人は職場の飲みニケーションを否定的な傾向があり、古い言われるようですが、個人的には飲みニケーション推進派でもあり、飲食しながら、ざっくばらんなコミュニケーションも必要だと考えます。

参加費を強制的に集めることや、絶対的な参加を強要することはダメ。それは飲みニケーションでは無く、仕事の延長です。さらにお金を払わされて仕事さられているのと同じだと私は考えます。飲みニケーションは自分の視野を拡げ、可能性を引き出すことを目的とし、自らの意識で参加しなければ意味がありません。社会人として学ぶことが多くあると考え「社会人としての嗜み」のひとつなのではないでしょうか。

●さまざまなパートを持つのが人間です

仕事だけ、遊びだけでの付き合い方は、人として向き合うときに片手落ちだと私は考えます。1人の人には、さまざまな「顔」があり、どれも切り離すことは出来ないと思っています。

ふとした瞬間に、プライベートな問題が仕事に影響することもあり、その逆もあります。家族の心配は自分の心配事でもあるのではないでしょうか。人には多面性があり、それがあるから豊かな感性が育ち、魅力のある個性が育つのだと考えます。

丸ごとの人と付き合う

飲みニケーション

飲みニケーション

<飲みニケーション>

❍お酒を楽しく飲むために、かしこい飲み方とは?

そのためには、自分の適量を知っておく必要があると考えます。そして、飲めない人には強要しないことは必須です。

私もお酒が大好きなひとりです。けっこう飲んできました。自分で調べて、まとめて再確認することも多々あります。楽しく会話しながら飲むことがやはり、自分にとってプラスになることも多くあり、新たな人間関係を築くためには不可欠だとも考えます。

お酒を楽しむための方法をまとめておきましょう。

❍アルコールの良い効果

少量の飲酒による効果
  • 胃の蠕動運動を刺激し空腹感を刺激する。
  • 食欲を増進させる
  • ストレスを和らげる効果
  • 楽しく会話しながらの飲食で人間関係をスムーズにする
  • 血管を拡張させる効果
    • 血液循環を促進させる
    • 体温を上昇
    • 疲労回復効果を促す

❍アルコール濃度を考えた飲み方

アルコール度数の高いお酒は、胃腸に対して強い刺激を与えます。その結果、アルコールが身体に影響しやすく、酔やすくなります。急激に血中アルコール濃度が上昇するために、肝臓への負担も増加します。

〔アルコール度数の高いもの〕

ウイスキーや焼酎などアルコール度数の高い酒類は、肝臓にやさしい飲み方、水などで割って、薄めることをお勧めいたします。

〔ストレートで飲見たい時〕

チェイサーを用いて飲むことで、アルコール濃度を緩和することをお勧めいたします。ノンアルコールや和らぎ水などを上手く利用してみたください。

❍いっしょに摂りたいおつまみ

胃の粘膜保護には、脂肪分多いチーズなど、牛乳もアルコールの吸収を抑える効果が有ります。またアルコールにより、ミネラルやビタミンが奪われやすくなるために、塩分を控えた野菜や植物性食品を多く摂ることが良いです。さらに、アルコールを分解するためにタンパク質も必要となります。タンパク質が豊富なおつまみといっしょに楽しみましょう。

飲んだあとに果物を摂ると、果物に含まれる果糖には、アルコールの分解を助ける効果があるとされます。グレープフルーツジュースや柑橘系の飲み物を摂ることもお勧めです。

この時に気をつけてほしいことは、カロリーの摂りすぎです。飲み過ぎとともに、食べすぎにも注意が必要です。脂肪分成分によって胃の粘膜は保護されますが、LDLコレステロールが高い人は食べ過ぎると脂質を上昇させてしまい、動脈硬化の原因となります。バランスを考えることも必要です。

※関連ブログ「アルコールが原因の脂肪肝

❍良い飲み方とは

胃での停滞時間を延長させる。食事やつまみ類とともにゆっくりと飲酒することで、吸収もゆっくりとなり、血中濃度も低値に抑えられることができます。飲酒時は、このような飲み方が推奨されます。

そしてもっとも大切なのは、

自分の身体に適した

やさしい飲み方をすること

❍酒類に含まれるアルコール量

日頃、自分で飲んでいるアルコール量がどれくらいになるのかを知っておくことも必要かも知れません。

主な酒類のアルコール含有量は、過去のブログで掲載しています。アルコール量の計算式が「e-ヘルスネット」のにも掲載されています。

〔純アルコール量の計算〕

酒類のラベルにアルコール度数が記載されていますが、この度数は、体積パーセント(%)で示されています。アルコール度数5%のビールは、100ml中に、純アルコールが5ml含まれているという意味です。

アルコール度数500mlのロング缶ビールに含まれる純アルコール量は、

500ml(酒量)× 0.05(度数)× 0.8(比重)= 20g(純アルコール量)

と計算され、ここの量が厚生労働省で推奨される、1日の適度な飲酒量です。

●国内の基準飲酒量(ドリンク)

日本では近年の基準飲酒量として、国際的な平均から見直され、

1ドリンク = 10g

この基準量が提案され使用されています。

❍酒類の1ドリンク

基準飲酒量は、自分が飲んだアルコール相当量を把握でます。ついつい飲み過ぎる方へ、自分の健康を考え、参考にすることも身体への労りです。アルコールの場を楽しむことと飲酒量は果たして正の相関となっているのでしょうか。嗜む程度で、笑顔で次回の再開を楽しみにすることも、嗜みに含まれると私は思います。

※関連ブログ「膵臓の炎症性疾患「膵炎」とは?

❍健康的な飲酒量とは?

厚生労働省の「健康日本21」の中で、「節度ある適度な飲酒」と「多量飲酒」が定義されています。

  • 節度ある適度な飲酒:1日 平均 20g 程度の飲酒
  • 多量飲酒     :1日 平均 60g を超える飲酒

この60gのアルコール量とは、酒類に含まれる「純アルコール量」のことになります。

目安として、おおよそ

『60gのアルコール量に相当する酒類』

「ビール中ビン(500ml) 3本」

「日本酒 3合弱」

「25度 焼酎 300ml」

※引用サイト みんなのメンタルヘルス「アルコール依存症」厚生労働省

などに相当します。

これらの量を常用すると、アルコールによる健康被害が起こるリスクが非常に高くなります。さらに、女性は男性よりもハイリスクとなることが分かっています。

この量から、換算すると1日の適量は、上記に記載した量の1/3となりますので、

「ビール中ビン(500ml) 1本」「日本酒 1合程度」「25度 焼酎 100ml

となります。

※関連ブログ「個人の健康と社会

 

2.お酒に「強い人」と「弱い人」その違い

適度な量「ほろ酔い」には、個人差があります。

❍さらに楽しく飲むために自分の適量を知る

飲み過ぎは逆効果です。楽しくお酒を飲むためには自分の適量「ほろ酔い」を守ることが大切です。どの程度までがほろ酔いになるかは個人差があります。

お酒が強い、弱いは遺伝も関係するといわれます。もともと、日本人はアルコールに対して弱い人が多い人種だとされます。

❍アルコール代謝、できる能力には個人差がある

アセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド(ALDH)脱水素酵素の有無は、アルコールを分解する酵素、アルデヒド脱水素酵素2型遺伝子の有無で決まります。

アセトアルデヒド脱水素酵素の有無

『飲める人』『飲めない人』

2型ALDH2-1の遺伝子をN、2型ALDH2-2の遺伝子をD
  • NN:ALDHを持つ人   飲める お酒に強いタイプ
  • ND:ALDHを一部持つ人 多少飲めるがたくさんは飲めない
  • DD:ALDHを持たない人 まったく飲めない

アルデヒド脱水素酵素2型を持たない欠損者(DDタイプ)は、通常アルコール性肝障害になることはありません。

しかし、NDタイプの多少アルコールが飲めるタイプの人が、常習的に飲酒習慣を持つようになると、より少ない量でアルコール性肝障害を発症することになるといわれています。

※関連ブログ「アルコールが原因の脂肪肝

❍飲める・飲めないは個人差が大きい

このアルコール分解酵素の有無以外にも、アルコールの強さは男女差、年齢、体格によってもさまざま違いがあります。若いときほど飲めなくなるのも。臓器の機能も加齢にともない処理能力は低下していきますので、当たり前なのです。消失速度も成人(中年)と比較して、年少者や高齢者で遅いことが知られています。

女性よりも男性の方が強く、体重によっても、同じ量が体内に入ったときに、体重でアルコール濃度を換算すると、体重の重いほうが低濃度になるために、酔い方も異なるのが当然と考えられます。

お酒を楽しく飲むためには、自分のペースで、適量を飲むことがお酒の嗜み方と考えます。

 

3.アルコールの身体への影響

肝細胞でアルコールが代謝、分解される際には、栄養素を代謝するときとは異なる変化が起こります。

❍アルコール多飲・常用、その持続性が生み出す弊害

大量のアルコール代謝、そしてその代謝が持続的に行われることが肝細胞への異常をもたらします。

肝臓を休めることも必要です

そして…

お酒を楽しむために…

アルコール代謝を行うときの身体の中で起こっている変化を知っておくことも必要です。

アルコールの解毒・分解は、体内のアルコール成分が0になるまで行われるということを、今回はトップにあげました。そして、このアルコール対する反応は、肝細胞を変化させてしまいます。

体内のアルコール代謝が無くなることで、変化した肝細胞が元に戻る機能を人の身体は備えています。しかし、毎日持続的に多量のアルコールを飲み続けるとこの肝細胞の変化も持続されることになります。

継続的な大量のアルコール摂取は、アルコール脱水素酵素の働きを活性化させ、大量のアルコールを飲めるようになります。しかしながら肝細胞の変化はやがて肝細胞の変性、壊死、肝線維化を招き、慢性肝炎、肝硬変へと肝機能は低下への道をたどることになります。

アルコール代謝の機序

<アルコール代謝のメカニズム>

※関連ブログ「依存症は特別ではない、アルコール依存症とは?

 ❍アルコールの大量摂取、飲み続けることの身体への「害」

肝臓でアルコールは解毒・分解されます。閾値を超えた量を飲酒し続けると、当然、寡黙に働いていてくれている肝臓に対して過重な負担となり、肝機能障害を起こします。

●肝細胞の変化

アルコールの代謝、分解には、栄養素を代謝するときとは異なる変化が肝細胞などに生じます。大量のアルコールを長時間飲むほど、その変化が持続し続けることになります。

●持続的なアルコール代謝によって、起こる肝細胞の変化

アルコールを飲み続けると細胞の変化が続くことになり、細胞の変化はやがて肝細胞の変性、壊死、細胞間質細胞の線維化を招き、肝機能は低下することになります。

人間の身体は元に戻る機能、ホメオスタシスを持つために、アルコール代謝の必要が無くなることで変化した細胞はもとに戻ることが期待できます。

●アルコール中毒

イッキ飲みは厳禁です。肝臓の処理能力は決まっています。一定時間解毒・分解できるアルコール量も当然は決まっていますので、急激な飲酒による、血中濃度の上昇に対して対応することができません。その結果、急性アルコール中毒を引き起こすことになります。

❍肝臓の機能に影響するアルコールへの対応

アルコール多飲により、さまざま臓器に影響がみられます。その中でも肝臓への影響がもっとも多く、かつ重篤な疾患へとつながります。 アルコールは上記に示したように、胃および小腸上部で吸収されます。消化管内のアルコールは、体内に摂取された後、1~2時間でほぼ吸収され、それとともに、分解も始まります

❍アルコール吸収に影響する要因

アルコールの分解速度は、個人差がかなりありますが、平均、男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5gくらいとのことです。この処理能力を超えると、肝臓から全身にいきわたります。アルコールは、水によく溶けるために容易に臓器に拡散していきますが、脂溶性は低いために脂肪組織には極めてゆっくりと拡散していきます。アルコールの吸収に影響する要因もさまざま考えられます。

●胃切除後の飲酒

アルコールが直接小腸に入るために、一気にアルコール血中の濃度が上昇します。

●空腹時の飲酒

胃に食物が無いために、そのまま小腸に流れ込みます。胃切除後同様にアルコールの吸収速度が早く、空腹時ではアルコール吸収が加速、血中濃度の上昇が促進されます。

これらの状況は、悪酔いの原因となるために気をつけたい要因となります。

※関連ブログ「依存症は特別ではない、アルコール依存症とは?

最後に…

自粛生活のさらなる延長が決まりましたが、家飲みが増えているなぁ…そう、思われる方は、ぜひご自分や家族の「お酒の愉しみ方」を考えてみてください。

そして、寝酒はお勧めできません。

アルコールは睡眠の質を低下させる

 

適量のアルコールは入眠を早めるといわれ、一時的には入眠が促進されます。

しかし、睡眠が浅くなり、中途覚醒が増え、交感神経が亢進するために頻脈や発汗が生じることもあります。さらに、睡眠後半には睡眠の質を悪化させます。

詳細は、過去のブログ「良質な睡眠を確保しませんか」の中で記述しています。

おうちで過ごそう

 

仲間とのオンライン飲み会もお勧めいたしますが、アルコールの代謝が終わる就寝前2時間を目安に、お酒を楽しんでください(^_-)-☆

では、今週もステイホームを楽しみまっしょ(^_-)-☆

 

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・ここだけの話…です

❍お酒に強い体質かなぁ

20代の時、特に学生の頃は朝まで飲んでいました…笑

私の父は87歳の脳梗塞後、退院した日から晩酌をしていました。最後入院後、帰宅すること無く他界いたしましたが、最後まで好きなお酒を欠かすことがありませんでした。最後の入院は、91歳の誕生日を迎えて4日後、その誕生日には私の娘が「誕生日祝い」と言って、ビールを貰い、残されたビールはそのままずっと自宅冷蔵庫で父の帰宅を待って、眠ったままとなっていました。涙

そんな父の娘です!母もまさしく、嗜む程度ですが、よくいっしょに飲んでいたことを思い出します。

顔色変えず、けっこう飲んだよね…笑 ここだけの話…

朝まで飲んで、そのまま追試に行ったなぁ…

そんなことを思い出しています。これは学生の頃ですが、私の信条として、前日かなり飲んでも、翌日もしゃんと仕事する!ということを意識していました。翌日の持ち越さないということです。

その反動か…休日前には飲みすぎたことも、無くはない。半日使い物にならず、寝ていたことも…その度に、飲み過ぎには気をつけよう、そう思ったものです(苦笑)

❍加齢には勝てないよなぁ

今でもお酒は好きです。しかし、飲み方を考えて飲むことも必要です。やはり若いときのような無茶な飲み方は減りました。年末になると週に数回、アルコール量が増えるので、家に置くのは「ノンアルコールのみ」としていたこともあります。今でも、ノンアルコールを好んで買います。12月の忘年会シーズンの飲み代を考えると安くない!今までに飲み代にいくら支払ったのか?怖いくらいの金額を酒代として支払っています。

そして、定期投稿しているブログを仕上げる必要があるとき、投稿日の前日は飲まない

アルコールは集中力を低下させる

そのことを実感するからです。

❍アルコールはウイルスを死滅させてくれますが…

消毒用アルコールの品不足から、酒造メーカーで高濃度のアルコールの販売が現在許可されています。以前、冗談半分で、エタノールで乾杯!とか言っていたことの逆が起こっています。

個人的には、さまざまな代用品としては、高濃度のお酒は私の頭の中では、消毒用に使えるなぁ…そんなことを数ヶ月前にすでにイメージしていました。それが今では当たり前に…

この状態がいつまで継続されるのかは、不透明ですがお酒は楽しく嗜みたいものです。

オンライン飲み会ではなく、やはりリアル飲み会を心待ちにしているひとりです…乾杯2

今日のまとめ

  • アルコールは「ゼロ」になるまで代謝・分解される有害物質、薬物です。
  • 酒は百薬の長といわれるのは、「ほろ酔い」まで純アルコール量で20g以下とする
  • アルコールの代謝能力は個人差大きく、薬物とされるアルコールを他者に絶対に強要しない

Pure Medical attitudeで「今」できること…

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臨床検査技師、健康管理士そして、
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個人情報の保護遵守、勧誘などこの先を含めて
そのような行動は、絶対に致しません。
どうぞ、ご安心くださいm(_ _)m

話をするだけで心の整理ができることがきっとあります。

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代表 かたよし純子 Junchan♪  ※自己紹介はこちらから

臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 および 基礎エキスパート取得

今日も最後までありがとうございました。