『元気の出るJunchanのblog』ご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪今週から週3日でひとつのテーマでお伝えしています。今週は、「記憶・Memory」脳の機能です。1回目の月曜日は、「記憶」とは?記憶の持つ機能と特性について簡単にまとめてみました。そして、今日2回目は、過去の記憶を現在から未来にかけて自分のために効果的に使う方法、NLPのスキルとの関連性をまとめていきたいと思います。脳の持つプライミング効果をさらに引き出す方法、自分にそして、家族や親しい人にもプラスになる方法をまとめていきたいと思います。私はよく過去は、自分の財産だとお伝えしています。自分宝探しをしてみましょう。

 

1. 記憶の機能『プライミング効果』使いこなしポイント3つ

1.1 記憶のマーキング アンカーとは? プライミング効果

1.2 イヤな感情を打ち消すコラブシングアンカー 

1.3 記憶の書き換え方法

今日のプラスα

2.過去のネガティブな記憶も大切な宝物

3.悪習慣を手放すストラテジーにもアンカリングは効果的

 

1. 記憶の機能『プライミング効果』使いこなしポイント3つ

1.1 記憶のマーキング アンカーとは? プライミング効果

月曜日のブログで、脳の呼び水といわれる「プライミング効果」ということをお伝えしました。潜在記憶のひとつ、エピソード記憶に関わっています。長期記憶といわれるエピソード記憶ですが、直ぐに思い出せなくなってしまうこともあります。しかし、完全に忘れ去られてしまったわけでもなく、断片を覚えていることが実証されています。プライミング効果とは、意図的に思い出そうとして思い出せなくても、記憶が残っているという現象で、潜在記憶となります。

プライム」という意味を調べると、(引用goo辞書プライム

  1. 最も重要な,主要な,主な;最重視[最優先]すべき;最も適切な,最も意義のある
  2. 卓越[傑出]した、最高位の、首位の
  3. 最高の商業的価値がある;〔放送〕視聴率の最も高い、(建築用の)一等地.
  4. 第1等の、1級の;最上[極上]の(prime,choice,good,commercial の順)
  5. 最初の,初期の,原始の

プライムが記憶の「呼び水」といわれる意味がお分かりいただけるのではないでしょうか。いちばん初めに想い出すきっかけになる「記憶」なのです。ここで、大学の講座の中で「脳のすごさ」を私が思ったところ、それは、「エピソード記憶」と「プライミング効果」とは、脳の別の部分が関係しているというのです。記憶された情報は、感覚器官(視覚・聴覚・身体感覚)により、脳に記憶される場所がそれぞれ違う場所が担当しているということなのです。

プライミング効果とは、初めに思い出される「五感」です。視覚的な映像や、色調、聴覚的な音、音源、リズム、匂い、身体感覚などさまざまです。よくいう第六感も私は、含まれるのではと思います。第六感、何となく感じるというファーストインプレッション、いわゆる「直感」といわれるもの、共感覚に近いのではないでしょうか。機会が有ったら調べてみたいと思います。

NLPのワークの中に「アンカリング」とうものがあります。アンカー(錨)をつくるスキルです。アンカーとは、いわば「プライム」に相当することを意図的に作ることだと思います。記憶のフック、マーキングなど、記憶を引き出すためのきっかけとなるものを作っていくことを「アンカリング」といいます。「アンカー」とは、ことばで聞くと何やら難しそうに聞こえますが、実は、日常でいつも行っていることや、体験していることなのです。

今まで自分が体験してきたことの中に、楽しかった想い出として残っていることがあると思います。家族で子どもの頃行った旅行、その時の出来事、初めてのデートのときの場所、来ていた服、プレゼントされたものを今、改めて見る機会があると、貰った時の嬉しかった気持ちなどなど、想い出すことのきっかけになったプレゼントが「アンカー」です。街を歩いていて、匂いに誘われてとその匂いで思い出され記憶も有るのではないでしょうか。

さらに、験担ぎ(げんかつぎ)をしたりしませんか。いわゆる、「勝負服」です。ここ一番という時に着る服、このペンを持ち歩くと上手くいく、契約できるとか、このネクタイをしていると商談が上手くいく。さらに、ユニフォームに着替えると、仕事モードに入る。これもいわば「アンカー」なのです。イチローが同じフォームで打席に立つのも、いっときブームになったラグビーの五郎丸選手の集中のルーティンワークも同じプライミング効果を使った方法、NLPerにいわせると、アンカーを発火させているということなのです。集中のポーズをすることで、良いパフォーマンスをすることができる「心の準備」なのです。

このように思い出すきっかけとなる「引き金」を意図的に作るのが「アンカリング」です。NLPワークでは、過去の体験で楽しかったこと、勇気を出して成功したことなど自分のモチベーションにつながることを思い出しその時の「成功体験」などの感情を用いるとこともします。そして、そのアンカーにつながることを「引き金を引く」、とか「発火させる」と言うことばを用いることがあります。

 

1.2 過去のイヤな「呼び水」を打ち消すコラブシングアンカー

NLPのアンカリングを用いてイヤな想い出へのプライミング効果を改善することも出来ます。感情とイメージ(映像、音、音源、色彩、匂いなど)をバラバラすること、ネガティブな記憶と「呼び水」との連結を意図的に変えるということが出来るのです。この時に用いるのが、自分の中の記憶です。他からものでは出来ません。すべて自分自身の中で行うのです。他からの力では変えられません。答えは自分自身の中にすべてあるのですから、自分でその力を引き出し、変容していくことが求められます。

実際の方法の概略を説明しておきます。

  1. 過去の成功体験を「呼び水」を使い引き出します。自分自身のリソースを過去から探してきてその時の感情をしっかりと引き出し、その感情をしっかりと味わいます。(アソシエイト
  2. その成功体験をしっかりと味わうこと、感じることが出来たら(力が湧いてくる、自信が出て来る、勇気を想い出す、頑張ったときの感情など)身体の一部に記憶させます。五郎丸のようなルーチンワークを自分に作るのです。(注・五郎丸のようなポーズよりも簡単なものにしてください、親指と薬指を合わせるなど) アンカリング
  3. 一度その成功体験から感情を引き離します。(全く別のことを考える、ブレイクステイトといいます)
  4. この、プラスのアンカーを何回か重ねていきます(この作業をスタッキングアンカーと言います)
  5. 次に、ネガティブな体験を思い出します。ちょっと抵抗があるかも知れませんが、小さなことから試してみるとよいでしょう。この感情も別の場所にアンカリングします。ただし、先程の成功体験のアンカーと同時に発火させることが出来るポーズにしてください。
  6. 先程のように、全く別のことを思い出し、ネガティブな感情を引き離してください。(ブレイクステイト
  7. プラスの「成功体験」のアンカーを発火させます。発火させたまましっかりとプラスの感情を味わいます。そのままネガティブなアンカーを発火させます。同時に2つのアンカーを発火させその時の感覚を味わってみてください。
  8. 先にマイナスアンカーを離します。次に、プラスのアンカーを離します。
  9. ネガティブなアンカーの感じ方を反芻してみてください。

いかがですか?誰かにガイドをしてもらうと、さらに効果的に行えると思います。このように、プラスのアンカーを重ねていき、十分にエネルギーを蓄えた状況で、ネガティブなアンカーを中和していきます。自分の中のエネルギーをネガティブからポジティブに変換そいていくのです。イメージにセットされている感情のウエイトを変えていくのです。私たちの脳は、実にシンプルなのです。

このワークを上手くガイドするのが、NLPトレーナーです。ここに、クライエントとの「ラポール」がある必要があるのです。

Collapsing Anchors

<Collapsing Anchors>

 

1.3 記憶の書き換え方法

コラブシングアンカーは、比較的簡単にネガティブな感情のボルテージを下げることができます。そして、人の感情にも様々な起伏があります。良いときも悪いときも様々な状況に左右されます。再びネガティブなボルテージが上がってきたら、自分の中でプラスのアンカーを発火させれば良いのです。どこでも簡単に行うことができます。

記憶の書き換え、恐怖症の治療といわれるものもあります。過去の恐怖にも似たイヤな感情を変えられたらと思う人も多いのではないでしょうか。NLPの中にも様々なワークがあります。自分の中のどの五感を使うかはありますが、基本は、このプライミング効果です。記憶は自分の都合のいいようにも無意識に書き換えられていることもあります。いわるゆ記憶のエラー「思い込み」の部分です。そして、同じ事実を体験している人でも受けとめ方は人それぞれです。よい例ではありませんが、東日本大震災も多くの人が体験しています。私も恐怖として記憶されていることではありますが、実際に被災された方の記憶にインプットされた記憶と私の中の記憶ではその感情の強さは雲泥の差があるのも当然です。

身体感覚に残る揺れの記憶も、見てきた映像も、人々の声「叫び、混乱、恐怖、絶望感」などの身体感覚、ことばでは表せない体験とトラウマ感情として残っている方も多いことと思います。震災のような強い一瞬の体験は、大きな影として心の中に残っています。その影となっている強い感情を緩和していくことで救われることが出来ることもあります。そのためのNLPでもあります。実際にアメリカの9.11の同時多発テロの心のケアのNLPが効果的に使われたという報告もあります。医学的もその効果は証明されています。

悲しみや恐怖といったネガティブな感情からも人は必ず立ち直ることができます。1回目にお伝えした「記憶のエラー」でもいわれている「忘却」ということが起こるから救われるのです。必ず立ち直ることが出来るすばらしい「脳」を私たちは持っているのです。あとは、使い方を知るだけです。※下記に関連blog(過去を手放す方法)の情報あります。

 

2.過去のネガティブな記憶も大切な宝物

「過去を変えること」NLPトレーナーやカウンセラーは、そのお手伝いをするだけです。変わるか変わらないかを決めるのも自分自身です。「私が変えてあげたのよ」と言っている人は、勘違いも甚だしいと私は思います。

人は、「すべての人は自然治癒力」を持っています。そして生きてき分だけの、多くの体験や経験を持っているのです。生まれた初めて立ち上がり歩くという行動から人は毎日成長しています。ことばを覚え、自分の感情に気づき、その表現することを覚える。お腹が空きことばを覚える前は、「泣く」ことで保護者に自分の感情を自己主張し、母乳をもらう。オムツが汚れて気持ちが悪いと自分の感情を伝えるためにも「泣く」。そして、自分が笑うと、両親も楽しそうな笑顔を見せて、話しかけて貰うことで、感情表現も覚える。生まれてすぐからちゃんと自分の感情に気づき学習し、表現しているのです。それを司っているのも「」なのです。

思い出してみてください。思い出せるのは、おおよそ3歳以降の記憶かと思いますが、プライミング効果で引き出されるリソースが必ずあるはずです。そのとき自分はどのような行動をしていたか、どのような力を発揮し、感情を持っていたのか。必ずたくさんあるはずです。人は、毎日多くの体験や行動をしています。1日として同じ日はありません。どこか必ず異なり、新たな記憶を増やしています。

私の先日得たリソース、「電車は遅れることがあるのはあたりまえ」です。完璧に読みが浅く、深読みが必要なことを再認識です(苦笑)どこにでもトラブルがあります。だからこそ大切な時ほど、しっかりとリサーチして準備が必要なこともあるのですね。これが学習です。失敗から何を学ぶかなのです。必ず自分にとってプラスになる学びがあります。それが人間の叡智なのではないでしょうか。

よい体験はしっかりと積重ね(スタッキング)、イヤな体験は、プライムを引き離すのです。その感情を書き換えるのです。それだけで毎日がすごく楽に生きやすくなるのではないでしょうか。

医師も医療者も「自然治癒力」その手助けをしているだけです。ある先生が言っていました「同じ治療しても治る人とそうでない人がいるのは、どうしてだろうか?」治りたいと強く願っても力尽きることがありますが…

 

3.悪習慣を手放すストラテジーにもアンカリングは効果的

手放したい悪習慣もいろいろなことがあるのではないでしょうか。いわるゆ「依存症」といわれていることです。変わりたいけど変われない悪習慣「喫煙、アルコール、ネットゲーム、衝動買いなど、物質や行動です。以前お伝えした「行動変容ステージモデル」があります。最終ゴールをしっかりと創ります。そしてこのそれぞれのステージ毎に、成功イメージをアンカリングしていきます。その自分の欲しい目的「メタアウトカム」までしっかりとストラテジーにつながる未来イメージを作るのです。

今までも「メタアウトカム」を持つことの大切さは、ブログの中でもお伝えしてきました。現状とゴールとのギャップが大きい時にきちんと成功までのイメージを丁寧に段階ごとに作り込むのです。そして、それだけで、感情を引き出す「アンカー」を作るのです。このアンカーを次々に発火させることでより高いモチベーションを引き出すことが出来ます。

アルコール依存症の回復ステップでは、「12のステップ」があると言われています。私が先日受講した「嗜癖のケア」は、看護師目線でのお話でしたが、この中で「12ステップ」が紹介されていました。この各ステップで、しっかりと達成イメージを作り込み。アンカリングして、アンカーをつくりながらステップをクリアしていけば、「リラプス(再発)」を軽度にすることも出来るのではと考えました。リラプスが起こった時に、アンカーを発火させるのです。先に説明したコラブシングアンカーを使うこともできます。

NLPを依存症改善にも確実の使うことが可能だと私は、思います。そして、NLPトレーナーは、その手伝いができる人たちなのです。

 

今日のまとめ 

  • アンカーを作ることは、脳の機能「プライミング効果」を利用している
  • アンカーを意図的に効果的に作るのがアンカリング
  • プライムとなっている記憶の感情を変えることで過去の書き換えも可能

 

今週のblog 

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