元気&HealthのJunchanのblogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪春は、健診シーズンでもあります。健診で初めて、胆のうポリープや胆石などを指摘されてビックリした方もいるのではないでしょうか。特に、ポリープは何の症状もありません。胆石は、そう言われれば…胃痛と思っている方も少なくありません。そんな、意外に意識されていない「胆のうと胆管」を3回にわけてまとめていきます。今日は、初回なのでやはり位置と機能を中心に、肝臓との関係性、黄疸とは?です。そして、今日のプラスαでは、胆のう炎をまとめておきたいと思います。エコー大好きな私の本領発揮出来ればと思います.

 

1. 肝臓・胆汁・胆のう・胆管その理解へのステップ3つ   

1-1 肝臓で作られる胆汁を貯蔵する胆のうと胆管のしくみ 

1-2 肝臓で作られる胆汁の機能とは?   

1-3 黄疸とは? 肝臓悲鳴!?それとも胆のう?胆汁のうっ滞? 

今日のプラスα 

2.急性胆のう炎、胆石症の指摘されているなら必見      

3.慢性胆のう炎 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

  • 急性腹症の超音波検査

 

1. 肝臓・胆汁・胆のう・胆管その理解へのステップ3つ   

胆のうを語るには、肝臓を切り離すことができません。胆のうの中には、肝臓で作られた胆汁が蓄えられています。

1-1 肝臓で作られる胆汁を貯蔵する胆のうと胆管のしくみ

胆のうがどこにあるかご存知でしょうか?意外に知らない方がいらっしゃいます。このブログでは何度も登場しています。肝臓の下にぶら下がっている臓器だと。先週の肝臓のメカニズムのところでもお伝えしています。

【胆のうと胆管の位置、胆道とは?】

胆のう(gallbladder)は、肝臓で作られた胆汁を一時的に蓄え、濃縮する機能を持ちます。肝臓と胆のうは、右上腹部に位置し、胆道と呼ばれる管でつながっています。胆のうは、胆のう管で胆管とつながっています。長さ10cm、幅4cmくらいの、洋梨のような形状で、袋状の臓器です。50〜60mlくらいの胆汁を貯えることができます。

食事を摂取すると、胆のうは収縮し、胆汁を排出します。胆のうから流れ出た胆汁は、胆管を通って十二指腸へ排出されて、消化を助ける役割をしています。胆管は、十二指腸乳頭部で十二指腸に開口し、膵管と合流します。十二指腸乳頭部は、Oddi括約筋が取り囲み、胆汁の流れの調節をしています。

胆道とは?

胆道とは、肝臓で作られた胆汁の通り道のことをいいます。胆のう、胆のう管、肝外胆管(左右肝管)、総肝管、総胆管、そして小腸の入口となる十二指腸乳頭部となります。(下のイラストの赤字の部分が胆道となります)

胆管とは?

胆管(肝外胆管:肝臓の外の胆管)と呼ばれる部分は、肝臓から十二指腸まで胆汁が通る管のことをいいます。 長さ約10~15cm、太さは5mm~10mmくらいとなります。

 

胆のうと胆管

<胆のうと胆管>

【胆のうを摘出したけど大丈夫?】

胆石症で頻回に胆石発作がある場合や、胆のう炎を繰り返す様な場合、その他の疾患で胆のうを摘出することもあります。胆嚢摘出後は、肝臓で作られた胆汁は、肝臓から胆管を経て直接小腸に流れ込むことになります。胆嚢は、胆汁の濃縮という役割をはたしていますが、なくてはならないものでもないとされていますが、胆嚢摘出後症候群というものも有るようです。

〔胆のう摘出後症候群とは?〕

胆のう切除後、腹痛、黄疸、発熱などの摘出前と同じような症状、吐き気、腹部膨満感、便通異常などの不定愁訴が起きることをいいます。日常生活に支障をきたすような状況となるのは、胆のう摘出術後の数パーセントとされています。機能的な異常が原因と判断された場合は、食生活正し、暴飲暴食を避け、規則正しい生活を心がけること、便通をよくすることが大切だとされています。

〔胆のう摘出後症候群の原因とは?〕

原因は手術前からの病変によるもの、手術により発生した病変によるものに大別されます。多くは、取り残しの胆管結石がある、手術後の胆管が細くなることや、乳頭炎や慢性膵炎などを併発することなどが原因とされていますが、あきらかな病変が指摘できないこともあります。

1-2 肝臓で作られる胆汁の機能とは?

肝臓で作られる胆汁は、どのような機能を持つのか、その役割をまとめていきましょう。

【胆汁とは?】

胆汁とは、緑がかった黄色の粘り気のある液体です。胆汁は、肝臓で作られ肝内胆管から、左右の肝管を通り、左右の肝管は、合流して総胆管を形成します。この総胆管に合流するのが、胆のうにつながる胆のう管です。胆のう管が合流したのち、十二指腸乳頭部から小腸に流れ込み消化を助ける役割を担っています。胆汁は、脂肪の消化に関与し、1日約500~600mLの胆汁が肝臓で作られ、消化のために必要な機能を行っています。

〔胆汁の成分とその機能とは?〕

胆汁の主な成分の約90%は、水と電解質となりますが、有形成分として、胆汁酸塩、リン脂質、コレステロール、ビリルビン(胆汁色素)などが含まれ、この有形成分の約半分は胆汁酸となります。肝臓で作られた胆汁は、肝細胞、胆管上皮細胞より分泌されて胆のうに貯蔵されながら、水分が濃縮され約5~10倍の濃度となります。

〔胆のうからの胆汁排泄を担うOddi括約筋〕

肝臓では胆汁が常に作られています。食事以外の時に分泌された胆汁の一部は、直接小腸に送られ、残りが胆のうで貯蔵されています。

食物が小腸に入ると、消化管ホルモンが分泌され、その刺激が伝えられ胆のうが収縮し、十二指腸乳頭部のOddi括約筋が弛緩して、胆のうから胆汁が排泄され、小腸へと流出し食物の消化が行われます。逆に、接触中は、括約筋は緊張し胆のうの胆汁充満が促進されることになります。

〔胆汁のおもな有形成分胆汁酸塩〕

胆汁酸塩は、胆汁に含まれる主要な有機化合物であり、コレステロールやビリルビン、薬物代謝物を体外に併設する役割を担っています。十二指腸では、脂肪や脂溶性ビタミンを溶かし、消化吸収を促進しています。小腸に入った胆汁は、胆汁酸塩の約90%が血液中へと再吸収されます。肝臓は、この胆汁酸塩を血液中から胆汁中に再分泌するサイクルを1日に約10~12回繰り返しているとされ、そのたびに少量の胆汁酸塩は、大腸に流れ、腸内細菌で分解されその一部は大腸で再吸収、残りは便として排泄されます。

ビリルビンは、老化した赤血球の分解産物で、胆汁に色素成分の黄緑色をしています。

1-3 黄疸とは? 肝臓悲鳴!?それとも胆のう?胆汁のうっ滞?

肝機能の異常だと認識する症状として、皮膚が黄染する黄疸があります。

【黄疸とは?】

黄疸とは、血液中のビリルビン色素が何らかの原因で増加、その結果、全身の皮膚や粘膜に過剰に沈着した状態です。通常、肝炎、肝硬変などの肝疾患によるもの、胆汁の排泄経路となる胆道系の閉塞、さらに血液中に含まれる赤血球の溶血(血球破壊)などの原因によります。その他に、体質的な黄疸(先天的なビリルビン代謝障害)もあります。肝臓の代謝機能とは、ビリルビン代謝にて胆汁の産生および排泄を行っています。

〔黄疸の症状〕

眼球粘膜(白目の部分)の黄染により判断されます。黄疸が高度になると、皮膚にも明瞭に黄染した状態が確認されりことがあります。その他、全身倦怠感、疲労感、皮膚のかゆみ、発熱、尿の黄染などの症状もみられます。体質的な黄疸の場合は、黄疸以外の症状はほとんどないとのことです。

ビリルビンは、古くなった赤血球(赤血球の寿命は120日)の破壊により赤血球中の血色素、ヘモグロビンから作られます。通常の血液中には、1.0mg/dl以下のビリルビンが、2~3mg/dl以上になると眼球粘膜や皮膚の黄染として見られます。尿中に含まれるビリルビン量も増加しビリルビン尿(茶褐色のビール色)がみられるようになります。

このような黄疸の症状が見られたときには、速やかに医療機関への受診が必要です。

〔黄疸の原因〕
  1. 溶血性貧血 :赤血球の溶血
  2. 肝細胞性黄疸:肝細胞の障害による急性肝炎(ウイルス、薬剤、アルコール、自己免疫などの原因)
  3. 閉塞性黄疸 :胆道系の閉塞による胆汁うっ滞(結石、腫瘍などの原因)
  4. 体質性黄疸 :体質による黄疸

【黄疸が生じるしくみ】

ビリルビンは、老廃した赤血球から産生されたのち、血中アルブミンと結合し肝臓へ運ばれます。さらに肝細胞内へ送られ、水に溶けやすい形状へとするために、肝細胞内でグルクロン酸と抱合(抱合型ビリルビン)とされます。

  • 非抱合型(間接型)ビリルビン 肝臓で処理される前のもの(グルクロン酸の抱合前のもの)
  • 抱合型(直接型)ビリルビン  肝臓で処理された後のもの(グルクロン酸が抱合されたもの)

ビリルビンの産生から排泄までの過程のどこかで障害されることにより、黄疸が生じます。非抱合型ビリルビンが多いか、抱合型ビリルビンが多いかにより尿中へ排泄量が変わりますので、尿の黄染が有るか否かで、非抱合型による黄疸か、抱合型による黄疸かの判別もできます。非抱合型ビリルビンが多い場合は、水に溶けにくいためにビリルビン尿はみられません。逆にビリルビン尿であれば抱合型直接型が多いことを表わし、肝臓の異常や胆道閉塞によることを示します。

黄疸を障害の部位により分類することもできます
  • 肝前性:肝臓に入る前の障害による黄疸
  • 肝性 :肝臓自体の病変による黄疸
  • 肝後性:肝臓を出た後の障害による黄疸
〔便の色素とウロビリノーゲンの腸肝循環〕

抱合型ビリルビンは、その他の胆汁成分とともに胆管へ排泄されます。腸管内の細菌によりビリルビンは代謝されウロビリノーゲンが生成、その大部分はステルコビリンに代謝、便の褐色の色素の元となっています。そのため胆道系の完全閉塞が生じると、便は、通常の色素成分を失い薄灰色となります。ウロビリノーゲンの一部は、肝細胞にて抽出されて、胆汁中に再排泄されるためにごく少量、尿中にも含まれます。これが尿検査でのウロビリノーゲン ±(プラスマイナス)という理由で、この循環を腸肝循環といいます。

 

2.急性胆のう炎、胆石症の指摘されているのなら必見   

健康診断で胆石を指摘され、驚いた方も多いのでしょうか。急性胆のう炎の発症のほとんどが、胆石が原因となります。その胆のうの炎症についてまとめておきたいと思います。胆のう炎には、急性胆のう炎と慢性胆のう炎とがあります。急性胆のう炎についてまとめていきましょう。

【急性胆のう炎とは?】

急性胆のう炎は、胆石症の合併症の中で特に頻度の高いものとなります。そして、急性胆のう炎の原因として最も多く見られるのが胆石症です。胆のう管に結石が嵌頓した状態となり、長時間の胆汁閉塞が生じ、その結果 急性炎症を引き起こすことになります。

〔急性胆のう炎の症状〕

右上腹部の疼痛、圧痛が主症状とし、発熱、悪寒、悪心および嘔吐を伴うこともあります。

急性胆のう炎の痛みは、胆石発作よりも一層激しく、長時間続きます。通常は、右上腹部に激しい痛みを感じ、耐え難い痛みとなることもあります。多くは、触診にて押されると鋭い痛みを伴うために腹部超音波の場合は、最新の注意が求まられます。深呼吸により、痛みが増強されることもあり、右肩甲骨~下部や背中への放散痛も見られることがあります。多くの場合に、吐き気や嘔吐を伴い、38℃以上の発熱がみられます。ふつうは、2~3日で痛みは解消し、1週間で完全消失するとされています。

〔急性胆のう炎の重症化〕

痛みの持続は、重篤な合併症を示唆しています。痛みの増大、高熱、悪寒、胆のう周囲の膿瘍形成、穿孔などが疑われます。膿瘍形成(膿が貯留している状態)は、組織の壊死が原因となります。腹痛や腹部膨満が持続する場合には注意が必要です。

黄疸が村れる場合や、ビリルビン尿、薄白色の便がみられる場合は、胆道系の閉塞が疑われます。胆のうから総胆管への胆石の落下にしていることも考えられます。さらに、総胆管と膵管が合流する部位に、結石が嵌まり込み、膵炎を併発することもあります。

腹部超音波検査に比較的典型的、特徴的な所見がみられます。

[急性胆のう炎のおもな腹部超音波所見]
  • 胆のう腫大
  • マーフィー徴候(吸気時の圧痛)圧痛所見
  • 胆のう壁の肥厚:3層で浮腫状の典型的な肥厚
  • 胆のう頸部(胆のう管の付け根)に嵌頓状の結石をみることが多い
  • その他の胆のう内部 複数の胆石、胆砂(細かい砂状の石)、胆泥(胆汁の濃くなったもの)
  • 胆のう周囲の炎症による腹水

※この所見以外にも、重症化によりさまざまな確認が必要となります。

[急性胆のう炎の血液所見]

急性胆のう炎の診断は、腹部エコー(腹部超音波検査)や血液所見で行います。腹部エコーでは、上記の様な所見である程度まで診断可能です。血液検査では、白血球数の増加、CRP(C反応性タンパク)陽性などの炎症所見が見られます。その他、ALP、γ-GTP などの胆道系の酵素が、肝障害のときと同様の上昇を示します。

  • 右季肋部痛(心窩部痛)、圧痛サイン、筋性防御、Murphy sign(吸気時の腹痛)
  • 発熱、白血球数、CRPの上昇
  • 急性胆嚢炎の特徴的画像検査所見 ※上記参照

【無石胆嚢炎】

無石胆のう炎とは、胆石が見られないが圧痛所見など、胆のう炎の特徴的な所見があり、胆のう周囲の液体貯留が見られます。急性胆のう炎の数%に発症するとされます。無石胆のう炎発症以前に、胆のうの疾患などの徴候が見られずに、突然発症するとされています。

〔無石胆のう炎の原因と症状〕

原因として考えらているものは、外傷や術後の絶食による胆のうの収縮不良が関係し、胆のう内部の胆汁うっ滞が原因とされています。大腸菌による細菌感染、動脈閉塞、腫瘍などが関係しているとされています。重症疾患に併発することが多いようで、激しい上腹部痛が典型的とされ、圧痛を伴う胆のうの腫大、胆泥、胆のう壁の肥厚、発熱など。炎症は重症とされ、胆のうの壊疽や穿孔、破裂を伴うこともあります。

 

急性胆のう炎 嵌頓結石

<急性胆のう炎>

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ
【急性腹症の超音波検査】

急性腹症に対しても多くの超音波検査を経験させて戴くことができました。そのポイントを簡単に若い検査技師さんにお読み戴けたらと思います。

〔その1:痛みの受け入れが前提です〕

急性胆のう炎などの急性腹症の際の検査は、やみくもにプローベ(探触子:超音波を出し入れする機器)をあてないことが大切です。上記のように激しい痛みを伴う場合は、触られるだけで痛いのです。プローベを押しつけるようなスキャンニングは、絶対にNGです。

〔その2:そっと撫でるように〕

では、どうしたら良いのか?そっと当てるだけです。それでも見えます。力=見えるではありません。受ける側の環境条件を最善とすることが求まられます。どの姿勢が楽なのかを最前提として、その状態で見えやすい条件やアプローチする場所を考える。

  • 左側臥位 胆のう頸部の観察には比較的向きます
  • 仰向け  肋間からのアプローチ、胆のう炎の場合は、右季肋部痛のため、肋間からアプローチは比較的楽だと思われます
  • 座位   可動式のベッドでの検査が可能な条件ならが、半坐位として、肋間からアプローチする
〔その3:最短時間で終わらせる〕

検査目的は、腹痛の精査です。一番痛い場所を指し示してもらう、そして、そこから見始めること。短時間で多くの情報の確保に努めることが求められます。得られた所見の関連臓器やポイントを頭に中で整理して行う。

〔その4:見えたものを受け入れながら解釈する〕

このためには、事前情報をしっかりと、把握してから検査を行うことが、必須です。血液検査の結果、新@対象状などの情報をカルテ上から確認してからおこなう。血液検査の結果には時間を必要とするためにエコー検査前に採血を終わらせ、平行して行うことが前提です。

[ここでさらなるワンポイント!]

高齢者の胆嚢炎では、最初の症状や唯一の症状があいまいになることがあります。例えば、食欲不振、疲労感、脱力感、嘔吐などがみられたり、発熱がなかったりすることもあります。しかし、エコー所見では胆のう炎の所見が見られる…

私も実際にそのような所見に出会っています。特に高齢化がすすみ、90歳代の方の胆のう炎では、痛みもほとんど無く、お腹の中の状態をみると拍子抜けするほどです。このような場合は、どのように報告書をまとめるかというところに、検査する技師の技量が問われると思います。自分の意志を持って、検査報告書を作製するということです。

[典型例の超音波所見に照合して超音波診断する]

原点に戻り、急性胆のう炎の超音波所見と比較することです。超音波検査は、検査を実施したものの判断に委ねられるということです。これは、超音波検査を行う上では、いちばん大切だと私は思っています。言い換えると、ちゃんと疾患に相当する、超音波所見が頭に中で整理して有ることが検査を担当する技師の最低限の条件だということです。この知識が無いと良い検査を行うことはできません。

最後に、急性胆のう炎の嵌頓結石の有無を確認することも検査担当者の義務です。そして、はっきりと見えればよいのですが、不明瞭な曖昧な超音波画像しか描出することができずに、結石の有る無しの判断がつかないこともあります。そのときの報告書の書き方です。感じたようにそのままを書くことをお勧めいたします。

[見えない=無い ではない]

無いときは、完全に無しと明記し、無いことが否定出来ない時は、見たままを記載するということです。見えない時は、描出困難などの理由を記載し、見ないために結石の完全否定はできないとすることが大切だということです。

見えないは、見えていないのですから、判断できずと明確に記載して欲しいのです。これ、意外に書かれないことが多い気がします。

 

3.慢性胆のう炎とは? 

慢性胆のう炎は、急性胆のう炎に比較し、胆石を原因とする長期的な胆のうの炎症です。

【慢性胆のう炎の原因】

慢性胆のう炎は、症状の無いものから、上腹部痛をおこすものまでさまざまなものが見られます。胆石や過去の急性胆のう炎が原因で発生するとされています。軽度の慢性炎症性細胞の浸潤、線維化を伴う胆のう萎縮などさまざまな所見を呈します。慢性所見が進行すると、胆のう壁全体に石灰化したものが見られ磁器様胆のうと呼ばれるものもあります。この磁器様胆のうは、胆のうがんのリスクが高くなるとされています。

慢性的な炎症性変化が生じ、急性胆のう炎から移行するものと、はじめから慢性的な炎症で持続するものとがあります。胆石を伴うものが多くみられ、胆のう壁は、胆石による刺激を継続的に持続して受けることにより、結合識の炎症、増殖が引き起こされるれ、壁肥厚を生じるとされています。

【慢性胆のう炎の症状】

右季肋部痛、上腹部不快感、鈍痛、腹部膨満感などの症状がみられますが、いずれも症状はごく軽度で、断続的とされ圧痛所見も無く、血液検査も正常とされます。慢性胆のう炎は、胆石が動くことで、間欠的に胆のう管を閉塞させることで、引き起こされる発作的な痛みを繰り返していますが、急性胆のう炎のような激しい痛みではありません。発熱もまれです。

【慢性胆のう炎の診断に用いられる検査】

腹部超音波検査、CTなどの画像診断で、胆のうの萎縮、胆のう壁の全周性肥厚が特徴としてみられます。この際に、胆のうがんとの鑑別が求められます。

〔慢性胆のう炎の超音波所見〕
  • 胆のう萎縮     (急性胆のう炎に見られる腫大はない)
  • 胆のう壁の全周性肥厚(浮腫肥厚ではない)
  • 検査時の圧痛所見なし、持続的な痛みは少ない
  • 胆石を伴う場合が多い

※胆のうがんとの鑑別が必要、胆のうがんは不整な肥厚、肥厚壁の内部に明瞭な血流が見られる

治療としては、腹腔鏡下胆のう摘出術が行われます。

 

今日のまとめ

  • 肝臓で作られた胆汁は、胆のうで蓄えられ濃縮、食物が腸にはいると括約筋が弛緩し胆汁が流れる
  • 胆汁の90%は水と電解質、残りは、胆汁酸塩、コレステロール、リン脂質、ビリルビン
  • 血液中のビリルビン上昇により黄疸がおきる

 

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