今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。今までさまざまな臓器や疾患のことをまとめてきましたが、「脾臓」に注目してみたことがないのでは?と思い、今週は脾臓のことをまとめていきます。脾臓のことをどこまでご存知でしょうか。
秘蔵の脾臓は造血・リンパ器官
脾臓は免疫にも深く関わりをもつ臓器だということを知らない方も多いのではないでしょうか。抗体や抗原と言うことばを頻回に聞くようになった今、もっと脾臓にも注目して欲しいと考えます。そして、プラス情報では、脾臓と関係する、リンパ球の機能、抗原と抗体とは?ということを過去のブログ中心に、再掲してまとめています。
1.知っていますか…?脾臓の大切な機能
1-1 脾臓とは?それ、どこにあるの?
1-2 脾臓は、秘蔵?何をしているのか?脾臓の機能
1-3 大切なのに脾臓を摘出?はいらない臓器?
今日のプラスα
2.免疫機能を持つチーム「リンパ球」を再確認
3.免疫機能とは?抗原とは?
生理検査アティテュード®からのメッセージ
・脾臓?ありません!と言われた(・・;)初心者泣かせの脾臓くん
1.知っていますか…?脾臓の大切な機能
脾臓が身体のどの場所にあるのかご存知でしょうか?
1-1 脾臓とは?それ、どこにあるの?
脾臓はどこにある?
ご存知ですか?
❍脾臓 spleen は身体のどの位置に…?
脾臓は身体の左側の上腹部、左脇腹、胃の左側、肋骨のすぐ下に位置します。上方は横隔膜に接し、内側は左の腎臓と接しています。脾臓の前方には胃が位置しています。
●隠れるよう位置している脾臓
肋骨の下に隠れるような位置関係のため、腹部エコーでは肺がかかることがあり、非常に描出し難く、触診でも通常は体表からは触れ難い臓器です。
❍脾臓の外観
大きさはおおよそ握りこぶしくらいで、通常、長さ 10 cm、幅 6 cm、厚み 3 cm 程の大きさで、重さ 100 gほどですが、脾臓内部に流入する血液量によって変化します。形状はそら豆やコーヒー豆様と形容され、脾臓はスポンジのようにやわらかく、色は暗赤色、赤紫色、煉瓦色をしています。
❍造血・リンパ器官の脾臓は、門脈や他の臓器と深い関連性
脾臓は身体の中でもっとも血管の多い臓器とされ、1日に350 Lの血液が通過しているといわれています。身体の中で、造血・リンパ器官とされています。そして、脾臓は酸素を含んだ血液を貯蔵しています。
●脾臓の血流、血液との関係性
門脈とは腹部の大腸、小腸、膵臓、脾臓など諸臓器の静脈から肝臓さらに肝臓内へと流れる血管の総称をいいます。脾臓への血液供給は、脾動脈から行われ、脾臓へ運ばれた血液は、脾静脈によって脾臓からより太い静脈とされる門脈を介して肝臓へ運ばれます。脾臓は、血管とリンパ管を支えている脾膜といわれる線維組織で覆われています。
肝疾患に合併する門脈圧亢進症がありますが、肝臓と脾臓は門脈でつながり、門脈の内圧が異常に高くなる状態が、門脈圧亢進症です。門脈圧亢進症は、食道静脈瘤、胃静脈瘤、脾腫(脾機能亢進症)、肝性脳症、肝性腹水など引き起こし重篤な症状となる状態です。
<脾臓の位置>
※関連ブログ「肝硬変、その身体の声を聴いて欲しい」
1-2 脾臓は、秘蔵?何をしているのか?脾臓の機能
脾臓は「隠れた働き者」といわれる
❍脾門部から出入りする血管
脾臓の内蔵面に凹み部分があり、この部位を「脾門:ひもん」といいます。エコーではよく、脾門部といい、解剖学的には胃・大腸・膵臓・腎臓などに隣接して存在し脾動脈と脾静脈という血管が流入する部分です。
❍脾臓は造血・リンパ器官
脾臓の機能には、血球の造血とその血液を貯蔵する機能と、また役割りを終え、古くなった血球を壊す機能もあります。さらに、血液中に侵入した細菌などの異物の処理、細菌に対する抗体産生など、リンパ球産生という免疫機能にも関わりをもつ臓器です。
脾臓は、乳幼児期での血球産生(赤血球・白血球・リンパ球)の担い手です。成長とともに、血球産生は骨髄で行われるようになりますが、成人においても、大量出血時や、骨髄の機能が低下した場合には、血球産生を行います.
最近、癌に対する抗体も産生しているとされますが、逆に抗体を壊すなど自己免疫疾患にも関わるといわれています。また、血液凝固因子の一つの第Ⅷ因子を産生しています。
❍白脾髄と赤脾髄
上記にまとめたことや構造と機能から脾臓は、2つの臓器ともいわれます。
●白脾髄(はくひずい):免疫系の一部、身体の感染に関わる機能
白脾髄は白い斑状組織で、動脈周囲のリンパ鞘と胚中心から構成され免疫器官として機能しています。リンパ球など免疫を司る血球が集まり、B細胞およびT細胞の産生や成熟する場所とされています。である。
●赤脾髄(せきひずい):食作用器官として機能
赤脾髄は細網線維組織と、細長い袋状に見える毛細血管の脾洞からなる赤い組織とされ、マクロファージ(食細胞)と顆粒球が内側を覆いっている血管腔(脾索および脾洞)から構成され、脾洞には赤血球が充満しています。脾洞の内皮にはマクロファージなど細網内皮系が集まり、脾洞の中には、造血幹細胞が見られることもあります。このように、赤脾髄には、白血球や血小板などの血液成分を貯蔵する機能もあります。
赤脾髄は血液をろ過することで、不要な物質を取り除きます。さらに食細胞は、古くなり死滅後の細胞やその破片、体内の変性物質や侵入した細菌などの異物を捕食、消化する役割りがあります。
※関連ブログ「『血液』は何をしているのか?血液臓器への理解」
❍脾臓の機能
〔免疫機能〕
- 免疫細胞とされる血球、B細胞、T細胞、形質細胞を成熟させ、増殖させる場所
- 脾臓の中にあるリンパ小節でリンパ球(B細胞・T細胞)が作られる
- リンパ球と形質細胞によって抗体が産生される
リンパ小節(リンパ濾胞)とは?
Bリンパ球と濾胞樹状細胞から成る。細胞が結節性様に集合した領域です。
〔造血機能〕
- 骨髄で造血が始まるまでの胎生期の造血機能を担う場所であり、脾臓で赤血球が作られる
- 成人でも髄外造血として、大量出血や骨髄の機能が抑制された状態では再び脾臓での造血機能をおこなう
〔血球の破壊〕
- 古くなった赤血球の破壊
- 赤血球中のヘモグロビンを破壊し鉄を回収する働き
- ヘモグロビンの一部をビリルビンとして肝臓へ送る
- 摘出することによって、溶血性貧血が改善されることもある
〔血液の貯蔵機能〕
- 運動時など筋肉が大量の酸素を必要とするような場合に、脾臓から貯蔵されていた血液を駆出する
※関連ブログ「『血液』は何をしているのか?血液臓器への理解」
<脾臓の機能>
1-3 脾臓はいらない臓器?
無脾症という疾患があります。
❍無脾症:脾臓を失う
無脾症と呼ばれる状態、脾臓がなくても人間は生きていくことができます。何らかの原因で脾臓の機能が失われる疾患を無脾症といいます。
●無脾症候群:生まれつき脾臓がない
生まれつき脾臓が無い無脾症候群は、難病指定されています。 50-90%という割合で先天性心疾患を合併することが多く、さらに内臓が左右対称的となることが多いとされます。この生まれつき脾臓がないという状態は、稀な疾患とされます。
※関連サイト「無脾症候群」難病情報センター
●手術による脾臓の摘出:脾臓摘出術後
左胃大網動脈が胃の後で膵臓の上縁に沿って左側に入り、脾臓に流入する脾動脈が走行します。膵臓の尾部は、脾臓と密接しています。そのため、膵臓癌などでの膵臓尾部の摘出術に対して、脾動脈を摘出することになり、脾臓は栄養血管を失うことになるため脾臓もいっしょに摘出されます。
それ以外にもさまざまな理由で脾臓が摘出されることがあります。
- 脾損傷による摘出 *脾臓は損傷しやすい臓器
- 交通事故
- 高所からの転落
- スポーツ外傷
- 殴打 など
- 脾腫引き起こす疾患治療による摘出
- 脾機能亢進症
- その他、感染症、貧血、癌 など
❍機能的無脾症
機能的無脾症とは、脾臓が適切に機能していない状態です。さまざまな疾患がその原因となることがあり、おもな原因として、鎌状赤血球症、セリアック病、アルコール性肝疾患などがあげられます。さらに、脾臓の動脈や静脈が損傷した後に生じることもあります。
❍脾臓の機能を失うと…
脾摘後や正常に脾臓が機能しなくなると、免疫力の低下が生じ、感染症のリスクが上昇します。抗体産生能力の低下や、微生物などの異物を除去する能力が失われる恐れがあります。
では、もしも…
脾臓を失うことになったら…
<人間のすばらしい機能>
無脾症…脾臓がない場合は他の臓器が補う
おもに肝臓くんが頑張って、感染に対する防御能力が高まることや、赤血球異常などの監視役となって、寿命を過ぎていないか、傷ついたりしていないかなど、必要に応じて不要となった赤血球を除去する脾臓の役割を補っています。
❍脾機能低下によるリスクとその対応
脾臓には、肺炎球菌、髄膜炎菌、インフルエンザ菌といった特定の種類の細菌に対する防御の役割があるとされます。脾臓摘出術、先天的無脾症、脾臓低形成、鎌状赤血球症による繰り返す脾梗塞などによって、脾機能低下がある場合、主に肺炎球菌による劇症型感染症のリスクがあるとされています。脾摘後の1年が最も高リスクとされ、10年以上そのリスクは高いとされ、生涯ハイリスク状態が続くと考えられています。
●脾臓摘出後の対応
そのため、脾臓を摘出した場合は、感染リスクが特に高くなることへの対策として、これら細菌感染から身体を守るため、ワクチン接種を推奨しています。現在ではすべての対象者に対して、毎年のインフルエンザワクチン接種を受けることが勧められています。
2.免疫機能を持つチーム「リンパ球」を再確認
脾臓は免疫機能と深く関わりを持ちます。体内に侵入したウイルスなどの異物に対して免疫機能を有するリンパ球をここで改めてまとめておきます。
リンパ球:lymphocyte
白血球成分の1種、白血球の約25%
ウイルスなどの侵入や腫瘍などの異物を攻撃
体内に侵入した異物の記憶、
そして
記憶に基づき再侵入に対応し、排除する
新型コロナウイルスに対してよく聞かれる「抗体」という仕事をしているのがリンパ球です。
❍リンパ球の種類・役割
リンパ球はおもにウイルスやその他の腫瘍細胞などの身体に対する異物を攻撃し、排除する役割りを持ちます。寿命は数日か~数ヶ月、時には数年と種類によってさまざまです。
〔リンパ球の分類〕
- T細胞:胸腺 thymus由来
- ヘルパーT細胞 :B細胞に働きかけて形質細胞に分化、抗体(免疫グロブリン)産出
- キラーT細胞 :腫瘍細胞・ウイルス感染細胞を攻撃する
- B細胞:骨髄 bone marrow由来
- 抗体(免疫グロブリン)産出
- NK細胞:ナチュラルキラー細胞
- 腫瘍細胞・ウイルス感染細胞へ傷害
<白血球の種類 リンパ球>
❍T細胞は司令塔の役割りを持つ
T細胞はリンパ球の70~80%を占めます。
●胸腺(Thymus)生まれのT細胞
T細胞は、胸骨の裏側にある胸腺で作られ、「胸腺:Thymus」の頭文字をとってT細胞と名付けられています。T細胞が無くなるとウイルスや細菌に感染しやすい免疫不全の状態になるとされます。T細胞は、感染した細胞を見つけて排除するという、免疫機能において重要な役割を担っています。
●T細胞の分類と機能
- ヘルパーT細胞
- 免疫細胞に攻撃指令を出す、免疫の司令塔の役割
- 異常細胞の情報は持たない
- マクロファージからの情報を得て、作用する
- マクロファージは遭遇し、貪食した病原体の情報を抗原提示し、情報をヘルパーT細胞に伝える
- キラーT細胞に攻撃指示を出す
- キラーT細胞
- ヘルパーT細胞からの指示を受ける
- 感染した細胞、癌細胞などを死滅させる
- このキラーT細胞やNK細胞の防御反応で癌の発症が抑制されている
❍B細胞が相手を記憶する
B細胞は、白血球中のリンパ球の約20~40%を占める免疫細胞です。
●骨髄(Bone marrow)生まれのリンパ球
骨髄で産生出されたリンパ球が骨髄内で成熟、発達したものがB細胞で「骨髄:Bone marrow」の頭文字から名付けられています。
●出会った相手を記憶しているB細胞
1つのB細胞で、1種類の「抗体」しか作れません。「抗体」とは、体内に侵入した病原体に対抗する役割を持ちます。B細胞は、体内を循環しながら病原体の侵入者を発見し、敵の毒素を無毒化することや、機能を破壊するための「抗体」を産生することです。B細胞は「抗体」の遺伝子を組み替え、1億以上の抗体をつくり、さまざまな病原体に対して備えています。
❍NK 細胞( ナチュラルキラー:natural killer cell)
体内をパトロールしながら、癌細胞など体内で作られた異常細胞の除去を行うリンパ球の1種です。
免疫機能でも、NK細胞は自然免疫の主要因子とされています。細胞傷害性リンパ球の1種とされ、特に腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対して機能するリンパ球です。攻撃対象とされる細胞を殺すために、T細胞は事前に感作させておく必要がありますが、この NK 細胞は、生まれつき(natural)細胞傷害性細胞(killer cell)を持つという意味で名付けられています。NK 細胞は大形で顆粒リンパ球という特徴があります。
❍人は2種類の免疫システムを持つ
新型コロナウイルス性肺炎が流行はじめた頃、今年の2月のブログ「今、いちばん必要なこと「自分を守る力」免疫とは?」にまとめています。NK細胞はその自然免疫に関わるリンパ球です。合わせてぜひお読みください。
人は2つの免疫システムを持つ
「自然免疫」と「獲得免疫」
※関連ブログ「今、いちばん必要なこと「自分を守る力」免疫とは?」
※関連ブログ「生まれながら持つ免疫力」「『血液』は何をしているのか?血液臓器への理解」
3.抗原とは?抗体とは?の基本を理解しよう
免疫機能に関係して「抗原:antigen」「抗体:antibody」ということばを、よく聞くのではないでしょうか。
❍身体を異物から守る免疫機能、抗原抗体反応とは?
新型コロナウイルスによる感染症に関係する報道の中でPCR検査による「抗原検査」ということばや、感染履歴を確認する「抗体検査」などということを聞く機会が増えたのではないでしょうか。
抗原抗体反応とは?
抗原 と抗体の特異的結合によって起こる免疫反応
・抗原とは、侵入してきた微生物や異物
・抗体とは、抗原に対して産生されたタンパク質
体内に侵入してきた非自己とされる、微生物や異物に対して「抗体」というタンパク質が作り出されます。
❍抗原とは体内に侵入した異物
抗体と特異的に反応して結合する性質をもった物質が抗原となります。
今回のCOVID-19・新型コロナウイルスが抗原とされますが、感染の有無を調べるために行われるPCR検査は、体内にウイルスが侵入しているか、否かを調べる検査です。鼻粘膜から採取した検体を培養することでウイルスの有無を調べています。鼻粘膜からの侵入が多いために、検体として用いられています。
今、アレルギーを持つ方も増加しているといわれますが、アレルギー反応も、アレルギーの原因物質となるアレルゲンが「抗原」となりその異物に対するさまざまなアレルギー反応は、免疫機能による反応となります。
※関連ブログ「アレルギーのメカニズム」
●COVID-19、唾液検体でのPCR検査も可能
今月6月4日に「唾液検体からのPCR検査」が保険適用となったとあります。
鼻腔粘膜からの検体採取は、綿棒を鼻腔の奥まで挿入されますので、痛いと感じるのではないでしょうか。採取するほうでも、採取する際の接触に対して、感染不安があります。ちなみに採取された検体を扱う検査技師にもその不安はあります。
❍抗体とは、異物に対して特異的に産生されたタンパク質
- 人の体内へ侵入してくる異物を抗原といい、この抗原に対して産生されたタンパク質を抗体という
- この抗体は、免疫グロブリンというタンパク質で産生され、特定の侵入者に対抗するための専用の武器
- 抗体は、抗原に対して作用し、体内に侵入してきた病原体などに対して、増殖作用を抑制し、その情報は記憶・学習され、通常は免疫力も強化されていく
- 再び侵入された時に、即時対応できるように備えられ、事前に準備を行っている
- 異物に対する身体の学習機能でもあり、この働きが「免疫」となる
- ワクチンは、この抗体が作られる人の身体の免疫機能の発見からつくられたもの
上記でまとめたB細胞の役割は、その抗原にのみ対応する抗体を産生し、攻撃する相手を特定することです。適切に防御反応が起こることを抗原抗体反応といいます。
●事前に免疫機能・抗体を持たせるためのワクチン開発
人の身体は、多くの感染症に対して、再び罹患しないようするために、事前準備をしてくれています。もし罹ってしまった場合でも、症状が軽くて済むということにつながるように常に準備を怠ること無く機能しています。
この免疫の感染記憶機能を予めワクチン摂取をすることで、身体に記憶させることで、事前免疫を得ようとする試みが、「ワクチン接種」です。そして、今、COVID-19に対するワクチンの準備に多くの研究開発が世界中で、なされているのです。
しかしながら、病原体の中にはインフルエンザウイルスのように、その性質が変異し、繰り返し発症するものもあります。今回の新型コロナも、本来あるカゼを主な症状とする「コロナウイルス」の1種です。ウイルスも生きながらえるために、常に変化をしているということを知っておくことも必要だと私は思っています。
※関連ブログ「生まれながら持つ免疫力 」
生理検査アティテュード®からのメッセージ
「脾臓…?ありません!」
と言われてしまった…
私の脾臓くんは初心者泣かせ?
私は、検査技師をはじめ、病院実習の学生やさらには、若い先生方にも腹部エコーを多くの教えさせて戴きました。脾臓を描出することが苦手だという技師さん、ぜひ、お読みください。
中でも学生や技師に基本的なスキャン方法を教える際に、被検者にもなることもよくあります。超音波検査は、プローブを持って身体感覚で覚える、
「習うより、慣れろ!」
頭の中では解剖を知識として覚えていることが前提ですが、自由自在に、観察したい部位を描出することが出来なければ、検査にならない、問題外となってしまいます。そのため、時間があれば、周囲の人にお願いをして、少しでも数多くプローブを持って、思い通りに身体の中の状態を、描出してみることが大切なのです。
で、私も「サンプル」になります(笑)お腹出して…まぁ、いろいろ言う方もいますが、やらないと覚えません。知識のみの頭でっかちでは、超音波診断出来ませんよな。そんな時にも、思ったことを素直にいうヤングも…
「脾臓…?ありません!」
そう言われることも、しばしば…左脇をけっこうグリグリと押され…「い、痛い…」と思うこともあります。
でも、
「脾臓は有るぞ~~~!」
と言い返します(笑)
脾臓摘出はいたしておりません。こっそりと、肺のガスに隠れてひっそりと存在しております。
❍脾臓は呼吸調節の絶妙なタイミングも
腹部超音波検査で、初心者がよく苦手とする臓器に「膵臓」があげられますが、脾臓も苦手とする人が多いようです。
脾臓は描出し難い臓器?
腹部超音波検査とき、吸気位でよく息どめしてくださいと言われることがあるかもしれません。でも、脾臓の描出のときは、息を吸うと肺が被りやすく逆に見えにくくなることもあります。呼気位もしくは、その途中の方がよく描出できることもあります。
私は、息どめの指示をしないで、ゆっくりと深呼吸をして戴き、モニターをガン見しながら、その途中で絶妙に見える瞬間をうまくキャッチして描出します。どうしても脾臓の上の部分が見えないことは否めません。肋間を頭側に上げることも有効です。お試しくださいね。
脾臓が腫大すれば、当然見えます(^^)
Pure Medical attitude
生理検査アティテュード®
Junko Katayoshi
今日のまとめ
- 脾臓は身体の左側の上腹部、左脇腹、胃の左側、肋骨のすぐ下に位置し、左腎、膵尾部に接する
- 造血・リンパ器官、血液の貯蔵、古くなった血球を破壊、リンパ球産生という免疫機能をもつ
- 脾臓は隠れた大切な機能持つが、摘出後は他の臓器が役割りを果たしている
Pure Medical attitudeで「今」できること…
つながりたいから…
お話しませんか(^^)?
不平不満、愚痴でも何でもおしゃべりOK
手離さないと溜め込むだけではパンクする!
ここだけの話としてのおしゃべりです。
パンクするまえにガス抜きすることも必要です。
そんなときは…お話しませんか?
残念だけど…
不本意だけど…
「オンラインでの対応」
とさせて戴きます。
ステップ1は、メッセージからつながりましょう
話をするだけでスッキリと、心の整理ができることがきっとあります。
Pure Medical attitude
かたよし 純子
情報サイト・資料
『Pure Medical attitude』過去のブログ
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Pure Medical attitude
生理検査アティテュード®
かたよし純子 Junchan♪ ※自己紹介はこちらから
臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 および 基礎エキスパート取得
今日も最後までありがとうございました。