JunchanのHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪ 今週は、非常に厳しい寒さに見舞われています。急激な温度変化により、体調を崩されている方を多く見受けます。今日は、前回のブログ「インフルエンザウイルス感染症の合併症」の中であげた、肺炎球菌感染症による肺炎をまとめていきたいと思います。肺炎は、高齢者いとって致死的な状況にもなる深刻な疾患です。65歳以上から急激に死亡原因として気をつけて欲しい感染症となります。先日の市民公開講座の中での肺炎球菌ワクチンの情報も合わせてまとめていきたいと思います。

 

1.高齢者に多発、肺炎球菌による肺炎理解の3つのポイント

1-1 肺炎球菌感染症による肺炎の症状とは?

1-2 市中肺炎を招く、肺炎球菌の特徴とは?

1-3 肺炎球菌の予防対策「肺炎球菌ワクチン」

今日のプラスα

2.肺炎球菌性肺炎の診断と肺炎の予防

3.注意したい肺炎球菌感染症肺炎の予防    

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・振り返る家族の「感染症」体験談

 

1.高齢者に多発、肺炎球菌による肺炎理解の3つのポイント

はじめに…

肺炎とは

肺に起こる炎症性疾患の総称

発熱・咳・痰・呼吸困難などの呼吸器症状を引き起こす疾患

  • 感染性肺炎 :細菌肺炎・ウイルス性肺炎・非定型性肺炎(マイコプラズマな
  • 非感染性肺炎:誤嚥性肺炎・薬剤性肺炎など

肺炎の分類

<肺炎の分類>

1-1 肺炎球菌感染症による肺炎の症状とは?

今回取り上げる「肺炎球菌」は、呼吸器疾患とされる肺炎などの感染症や全身性感染症を引き起こす、肺炎レンサ球菌(Streptococcus pneumoniae)という細菌です。通常「肺炎球菌」と呼ばれます。

◯肺炎の原因となる細菌「肺炎球菌」による肺炎の症状とは?

前回のブログ「インフルエンザウイルス感染症の合併症」として肺炎球菌による肺炎とお伝えしました。どのような症状があるのかをまとめていきたいと思います。

風邪とは異なる「肺炎球菌感染症による肺炎」の症状

持続性の発熱・悪寒・咳・喀痰(赤褐色)・急速な呼吸困難・胸痛

このような症状が突然に始まることが多い

発熱・悪寒・全身倦怠感・息切れ・痰の絡んだ咳

●肺炎は、肺胞の炎症肺炎

肺炎球菌性肺炎の症状として、肺の細胞となる肺胞が炎症を起こしている左右どちらかの胸に、強い刺すような痛み胸が起こるようです。深呼吸することや、咳き込むことで痛みが増します。半数近くに胸に水が貯まる状態「胸水」症状が見られるようです。この胸水がたまると息がしにくい状態となります。

 

●いろいろある肺炎の原因菌

肺炎を引き起こす起因菌には、さまざまなものが上げられていますが。肺炎球菌が18.8%という報告があるようです。多いものから順に

  • 肺炎球菌
  • インフルエンザ菌 18.8%
  • 黄色ブドウ球菌
  • クレブシエラ
  • クラミジア
  • マイコプラズマ
  • 緑膿菌
  • モラキセラ
  • 大腸菌
  • レジオネラ

肺炎球菌による肺炎の発症がもっとも頻度敵の高いとされています。

◯高齢者の肺炎で起きる悪循環の問題

高齢者がこの肺炎を発症すると、悪循環を招き、命に関わる重篤な状態となります。

肺炎の悪循環

<肺炎の悪循環>

高齢者が肺炎になると、肺の細胞、肺胞が障害を受けます。その結果、身体のガス交換に影響を及ぼします。全身症状として、もともと持つ持病が悪化することは、呼吸苦などより、日常生活にも大きく影響します。免疫力が低下、心身の機能や、認知機能も低下、筋力低下していきます。その結果、身体を動かすことが困難となり、寝たきり状態、嚥下機能も低下します。嚥下機能の低下は、誤嚥性肺炎を引き起こします。

細菌性が軽快しても、今度は誤嚥性肺炎を引き起こすこともあるということになります。肺炎にならないように事前の予防が大切とされるのが、高齢者の肺炎です。

※関連ブログ「「肺」唯一意識で調節出来る臓器

 

1-2 市中肺炎を招く、肺炎球菌の特徴とは

肺炎球菌感染症による肺炎は、高齢者にとっては、注意したい細菌感染症となります。

◯肺炎球菌のいう名前の背景

「肺炎球菌」は学名をグラム陽性レンサ球菌:Streptococcus pneumoniaeといいます。この俗称「肺炎球菌」という名前からも、肺炎の原因となる細菌だということがわかると思います。

肺炎の原因菌ということから、肺炎球菌と呼ばれ、その後、喀痰のグラム染色により特徴的な外見から、肺炎双球菌( Diplococcus pneumoniae)と呼ばれるようになりました。さらに液体培地内での鎖状の増殖を呈することから、1974年に肺炎レンサ球菌と改称されたとのことです。 ※情報サイト「肺炎レンサ球菌」Wikipedia

グラム陽性とは?

検査技師には基本の基、細菌を分類する基準の1つの方法となる染色法、「グラム染色法」で陽性に染まるという意味です。染色法の発明したデンマークの学者 ハンス・グラム氏の名前をとり、グラム染色法といいます。陽性は紫色、陰性は赤色に染色されます。この染色により、細菌類は大きく2分類することができます。

肺炎球菌は、この染色法で紫色に染まり、顕微鏡で見ると、球状に連なった状態で確認できる細菌だということになります。

※情報引用サイト「グラム染色」Wikipedia

◯肺炎球菌は、肺炎の原因菌として上げられる強毒菌

肺炎の原因菌であることから肺炎球菌と呼ばれ、肺炎、敗血症、髄膜炎などの原因となる細菌で、病原性が強いとされる強毒菌といわれています。前項でお伝えしたように、肺炎の原因菌として最も頻度の高い細菌です。

●常在菌としての肺炎球菌が多くあることを知って欲しい

乳幼児などでは、鼻咽頭にも常在している細菌といわれています。健常児の上咽頭には肺炎球菌やインフルエンザ菌が常在していることが多く、乳幼児の鼻咽頭に40~60%と高頻度これらの菌が保菌されていることを知って欲しい細菌です。

◯肺炎球菌とはどんな細菌?

前回のブログの中で、冬の季節性感染症インフルエンザ罹患後の2次性感染症の原因菌として全体の69.8%に上るとのことです。致命率も極めて高いとされる細菌です。高齢者において死亡原因が増加傾向にあるのが肺炎です。

●莢膜を持つ強い肺炎球菌

肺炎球菌は、病原性の高い細菌とされていますが、その病原性の高さは、細菌構造にあります。菌体の外側を多糖体で出来ている莢膜(きょうまく:capsule)を持っています。この莢膜はハローのように、殻つきのピーナッツのようなイメージともいえるような、分厚い膜により守られています。この菌体構造の種類は、現在97種類が分類されています。菌表層のこの莢膜は、血清型を決定する抗原でもあり最も重要な病原性因子とされています。肺炎球菌に対するワクチンは、この莢膜を抗原として作製されているとのことです。

◯市中肺炎としての肺炎球菌

肺炎球菌は、多くの乳幼児に保菌されている細菌だとされていて、 市中肺炎の原因菌として重要な位置づけがされている細菌です。

市中肺炎とは?肺炎の分類 市中肺炎

感染場所による肺炎の種類(市中肺炎と院内肺炎)の分類のひとつで、日常生活を送っている状態、病院や診療所など以外で発症した肺炎のことをいいます。

風邪やインフルエンザをこじらせた時などに発症する肺炎です。

 

●非侵襲性感染症の原因菌としての肺炎球菌

肺炎球菌は、小児や成人に肺炎、中耳炎、副鼻腔炎などの非侵襲性感染症を引き起こす細菌です。この中で、成人の市中発症肺炎の多くが、菌血症を伴わない肺炎だとされ、その原因菌の約20%が肺炎球菌とのことです。

また、髄膜炎や菌血症(細菌が血液中に侵入した状態)を伴う肺炎などの侵襲性肺炎球菌感染症を引き起こします。 ※情報関連サイト「肺炎レンサ球菌」Wikipedia

◯肺炎球菌の感染による疾患

肺炎球菌は、多くの種類の病気を引き起こす可能性があり、中には生命を脅かすものもあります。肺炎球菌は、重症肺炎の原因となる原因菌としと上げられ、ここまでまとめてきました。肺炎以外のも疾患もまとめていきましょう。

肺炎のほかにも中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎などが含まれます。

肺炎球菌は、小児では無症状での保菌が多いとされている細菌です。小児の血流感染、肺炎、髄膜炎や中耳炎の最も一般的な原因菌とされています。成人では3~5%くらいの割合で、常在している細菌でもあります。これらの保菌者のすべてが何らかの疾患を発症するわけではありません。肺炎球菌は、咳をすることで、唾液などを介した「ヒト⇨ヒト」の飛沫感染とされる、小児の細菌感染症の原因菌です。高齢者では、肺炎の原因として最も多い細菌のひとつとされます。

 

1-3 肺炎球菌の予防対策「肺炎球菌ワクチン」

肺炎球菌の予防には、肺炎球菌ワクチンが有効です。

◯肺炎球菌ワクチン接種の定期接種化

このようにIPDの予防のために、小児への肺炎球菌ワクチン接種が定期接種化されたことにより、重篤な小児の肺炎球菌感染症が減少されたといわれています。

2014年からは、65歳以上の高齢者に対しても定期接種化されています。

◯肺炎球菌ワクチンの種類

肺炎球菌ワクチンには、2種類があります。

●ニューモバックス:肺炎球菌の多く種類に対応可能
  • 23種類の肺炎球菌に対応:肺炎を起こしやすい肺炎球菌の80%に対応可能
  • 定期接種対象者 公費助成あり
    • 65歳から5歳ごとに定期接種:ワクチンの効果は接種から5年
    • 60~64歳で心臓・腎臓・呼吸器疾患で、日常生活が困難な人
  • 任意接種対象者 上記以外
    • 慢性肺疾患(喘息など)
    • 慢性心疾患
    • 糖尿病
    • 慢性肝疾患
    • 慢性的なアルコール乱用
    • 喫煙
    • 長期療養施設での生活

2度目の接種では、接種部位に発赤、腫脹、痛みなどの副作用があるとされ、2年内に接種すると強く反応をしめすとされています。そのため、前回の接種から十分な間隔をあけて接種することとされています。

●プレベナー:免疫誘導
  • 13種類の肺炎球菌に対応:肺炎を起こしやすい肺炎球菌の約60~70%に対応可能
  • 小児の肺炎球菌感染症に対するワクチンとして使用されています。
  • 65歳以上の高齢者に対して任意接種として、適応が拡大 ※公的助成なし、接種費用1万円くらい

60歳-64歳の成人対象への肺炎球菌ワクチンを接種に対して、プレベナーの抗体価の方が高力価だという報告があるとのことです。

◯肺炎球菌とインフルエンザ、ワクチン接種は同時接種可能です

先日の講座中の医師の説明では、個々の医師による見解の相違はあるようですが、インフルエンザワクチンと、肺炎球菌ワクチンの同時接種も可能とのことです。両方接種することで、肺炎の予防効果がさらに上がるといわれています。

今週に入り、急激に寒くなりました。インフルエンザもそろそろ流行期に入るとの予測、未接種の方は、ぜひインフルエンザワクチンと合わせて、肺炎球菌ワクチン接種もご検討ください。

 

2.肺炎球菌性肺炎の診断と肺炎の予防    

肺炎球菌性肺炎の診断と予防を簡単にまとめていきましょう。

◯肺炎の診断につながる特徴的な症状

肺炎球菌性肺炎は多くの場合、急激な発症となります。トップにあげた症状「発熱・悪寒・全身倦怠感・息切れ・咳」などで発症します。赤褐色の痰絡みの咳が出ることもあるとされます。

●肺炎の特徴的な症状とは?

肺炎では、咳・痰だとされ、咳嗽(がいそう)といわれる状態が続きます。膿性痰といわれる、膿を含む痰、発熱、呼吸困難、息を吸い込んだときの胸痛、動悸、悪寒・ふるえなどの症状だとされます。特に37~38°C以上の発熱、発熱に伴う頻脈(100回/分以上)、呼吸回数の増加(24回/分以上)が見られる場合は、肺炎が強く疑われるとされます。

●風邪に似ているけれど…

風邪でも似た症状がみられることがあり、判断が難しいときもあります。しかし、風邪の場合は、通常数日で症状が軽快していきます。1週間以上続く咳や発熱が見られる場合、息苦しさがある、吸気時に胸が痛いなどの症状を伴う場合は、肺炎も否定でいない状態です。

特に、高齢者に場合、免疫力の低下があるために、典型的な症状が見られないことも多々あります。何となく元気が無い、体調が思わしくないなどの日常とことなる様子に注意が必要となります。

◯肺炎の診断、肺炎球菌の同定に用いられる検査

まず、診断に必要な検査は、胸部X線撮影(レントゲン)で肺炎の徴候の有無を確認します。撮影した画像で肺に浸潤影と呼ばれる影が見られれば、肺炎と診断されます。

●肺炎の原因菌の確定に用いられる検査

喀痰検査、膿、血液・生化学的検査なども実施されます。喀痰・膿の採取により細菌培養、血液採取による検査は、炎症反応やその他の臓器機能を確認します。細菌培養は、薬剤の感受性検査を行い、抗菌薬を見極めるためにも必要とされる検査です。

これらの検査は、早期診断や治療にとって必要不可欠な検査として重要です。原因菌によって治療法は異なります。肺炎球菌による感染症か否かを知ることが、非常に重要とされる検査です。

●肺炎球菌の同定

感染症の原因となる細菌を見きわめること、確定することを「同定」といいいます。細菌分類上では、細菌種類の所属を決定することになります。

原因となる細菌は、体内からの排泄物「喀痰や膿」に含まれます。そのために喀痰や膿の採取が大切だということが理解できるかと思いますし、そのような分泌物に細菌が混入いしているということ、すなわち他への感染もあるということもご理解戴けるかと思います。

●大切な検体検査を行うのは、臨床検査技師です

検査技師目線で、検体検査を説明すると、

検査の対象物を「検体」といいます。「喀痰や膿」そして採血された「血液」「尿」「髄液」など、検査対象となる身体から取り出されたものはすべて検体です。身体の大切な情報を得ることが出来るいわば分身です。これらがあるから、疾患の原因を見つけることが出来るとも言えます。感染症を引き起こすしている細菌の同定から、その特定の型を確定するために大切な検体であり、検査なのです。どの薬剤、抗生物質が最も効果的かを決めるためにも重要な検査をおこなっているのが臨床検査技師です。

※関連ブログ「健診結果を読む② 血液検査」「健診結果を読む③ 尿検査

◯肺炎球菌性肺炎の予防

予防のトップは、ワクチン接種でしょうか、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン、両方の接種が望ましいとされます。現時点で、国内で用いられている肺炎球菌ワクチンは、上記で説明した2種類となります。

◯その他の予防対策

やはり、かぜや肺炎に対して、肺炎球菌感染症も日常からの予防対策は必須です。とくにこの冬の季節は、インフルエンザや肺炎にも注意が必要です。

下記に細菌感染予防をまとめましたが、インフルエンザ予防とも重複します。前回のブログもご確認ください。

●手洗い

流水と石けんによるこまめな手洗い。石けんを泡立てた後、15~20秒くらいかけて流水で手をこするように洗い流すことが大切です。 ※「 手洗い」 厚生労働省イラスト

アルコール含有の手指消毒薬を手に擦り込む方法でも可能

●うがい

水道水でOK、帰宅時、夜就寝前の行う

●咳エチケット

マスクをする。無い場合は、ティッシュ、ハンカチ、タオルで口や鼻を完全に覆う

●禁煙

吸っていない人は吸わない、禁煙を心がける

●十分な睡眠

6~8時間の睡眠時間と質の良い睡眠 ※「疲労回復予防につながる食事、睡眠、姿勢

●栄養管理

栄養バランスのよい食事、栄養状態が悪くなると、免疫力が低下します ※関連ブログ「自然治癒力UPで健康力

●誤嚥対策
  • 口腔ケア:毎食後、就寝前の口腔ケア
  • 咀嚼:筋力UP、唾液の分泌を増やし、消化管活動が活性化、消化吸収を促す効果
  • 食事への配慮:とろみをつけて、飲み込みやすく、誤嚥を予防する
  • 食後の姿勢 :胃食道逆流予防のために、食後2時間くらいは座位で過ごす

※関連ブログ「最近、むせることがある!? 誤嚥のサイン

◯肺炎球菌は、接触感染です

私たちが生活する環境には多くのウイルスや細菌が存在します。何気なく触っているドアノブ、部屋の電気のスイッチ、受話器、テレビやエアコンなどのリモコン、テーブルや机の上、キーボード、家や車の鍵、バスや電車のつり革・手すりなどは、ウイルスや細菌で汚染されているという認識をもつことが大切です。

キーボードの細菌量は、便座よりも多いというのは、有名です。

●習慣化して欲しい「手洗い」「うがい」

これらに触れた後の手洗い習慣を意識しましょう。また、ウイルスや細菌の多くは、人の顔、「眼・鼻・口・喉」の粘膜から侵入します。

うがいは、口腔内や上気道に付着したウイルスや細菌を除去するためには、有効な手段となります。水道水で行う子でも十分だとされています。外出からの帰宅時には、うがいをする習慣を身につけるようしたいものです。

●ここにも出てきます「禁煙」

禁煙も肺炎予防に重要だとされます。喫煙者と非喫煙者は、肺炎へのリスクが2倍異なるといわれています。喫煙は、血管を収縮させ、免疫力も低下させます。他の疾患のためにも禁煙を実行して欲しいと心から願います。

 

3.注意したい肺炎球菌感染症 肺炎以外の疾患

肺炎球菌は、肺炎以外にも重篤な疾患の原因菌となります。

肺炎球菌感染症による注意したい疾患
  • 小 児:菌血症(血流感染)、肺炎、髄膜炎、中耳炎など
  • 高齢者:肺炎

◯侵襲性肺炎球菌感染症(IPD; invasive pneumococcal disease)

肺炎球菌への感染時、免疫力など、身体の抵抗力の低下している場合、血液や髄液などに細菌が侵入することで症状が重症化することがあります。この状態を侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)といいます。菌血症や敗血症、髄膜炎などの重篤な疾患へと進展していくきっかけとなってしまいます。

●血液の細菌感染「菌血症」

菌血症の症状は、おもに発熱です。重症化すると敗血症という状態になり、血圧低下、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全などの命に関わる重篤な状態を招くことがあります。

●菌血症とは?

血液は本来無菌状態です。その血液中に肺炎球菌が侵入し、増殖している状態が菌血症です。この菌血症の合併症として、全身のさまざまな臓器や器官に感染症を発症することがあり、侵襲性感染症といいます。

乳幼児に多く発症し、鼻咽頭から直接血液中への肺炎球菌の侵入することが原因と考えられています。生後母親からの移行抗体の消失頃から自分で抗体産生出来るようになるまでの期間とされる無防備な期間を補うために、生後2ヶ月になった時点での早期のワクチン接種が勧められています。このワクチン接種が、肺炎球菌による全身感染症を予防する唯一の方法とされています。

●成人も注意したい菌血症

肺炎球菌肺炎に菌血症を伴うことは成人でも乳幼児でもみられるが、各種研究の結果、成人ではまず肺炎を発症し、重症化していく中で敗血症を合併すると考えられる一方で、乳幼児では鼻咽頭の肺炎球菌が血流中に侵入し、そこから播種性に肺炎をきたすものと考えられている。

●細菌性髄膜炎・急性化膿性髄膜炎

細菌性髄膜炎は、肺炎球菌の全身性感染症として最も重篤なものとされてます。発熱、頭痛、嘔吐、意識障害、痙攣、項部硬直などの症状を認め、進行が極めて急速です。発症から24時間以内に死に至る劇症型の場合もある疾患です。肺炎球菌性髄膜炎後の合併症として、難聴、痙攣発作、学習障害、精神機能障害、麻痺などがあげられています。

肺炎球菌による髄膜炎を発症すると、2%の子どもが命を落とすとされ、さらに生存した子どもでも、その10%くらいに難聴、精神発達遅滞、四肢麻痺、てんかんなどの後遺症残るとの報告もあるようです。

●播種性血管内凝固 (DIC)

DICは、肺炎球菌に限らず敗血症の合併症として重要とされます。血液凝固因子が消費されてしまう疾患で、出血傾向を示します。血管内に微小血栓を作ってしまうことで、その作られた微小血栓が各種臓器に塞栓症状をもたらします。その状態が持続することにより、多臓器不全となる重篤な疾患です。

●肺炎球菌が原因となるおもな疾患
  • 肺炎
  • 耳の感染症
  • 副鼻腔感染症
  • 髄膜炎(脳および脊髄を覆う組織の感染)
  • 菌血症(血流感染)

◯乳幼児が気をつけたい耳鼻科の疾患

さまざまな疾病の起炎菌となりますが、大きく分けて局所感染症と全身性(侵襲性)感染症に分けられる。

●急性中耳炎耳の構造 耳管

中耳炎の症状は、耳の痛み、耳漏、難聴、発熱などがみられます。

急性中耳炎は、乳幼児疾患としては注意したい疾患です。乳幼児は、耳管が短いために常在菌とされる肺炎球菌が耳管から中耳に侵入しやすい状態だとされます。乳幼児の急性中耳炎の30~40%は肺炎球菌が原因とされ、2歳になるまでに肺炎球菌急性中耳炎を発症した症例では、再発しやすいとされているようです。

この中耳炎の合併症として、軽度の伝音難聴、前庭平衡感覚機能障害、鼓膜穿孔、乳様突起炎、錐体尖炎、内耳炎などがみられるために、ワクチン接種などにより、感染予防などにより予防したい肺炎球菌感染症のです。

●副鼻腔炎

副鼻腔炎は、肺炎球菌が原因のこともある疾患とされています。慢性化すると複数菌感染となるようです。多くの場合が、上顎洞および篩骨洞に炎症を起こすために、副鼻腔の感染は合併症として、頭蓋内に拡大することや、髄膜炎を引き起こすことがある疾患のため注意したい疾患です。

◯肺炎球菌の予防は、定期接種化された「肺炎球菌ワクチン」

このような肺炎球菌感染症は、侵襲性だと考えてられています。肺炎球菌は血流に侵入して菌血症を引き起こし、組織や体液は脳や脊髄を覆って髄膜炎を引き起こす可能性がある細菌です。この状態は、人の身体にとって、非常深刻な状態となり、命の危険性がもたらされます。

再度お伝えします。対象となる方で、まだの未接種の方は、ぜひご検討ください。

※定期予防接種「肺炎球菌感染症(小児)」「肺炎球菌感染症(高齢者)」厚生労働省

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・振り返る家族の「感染症」体験談

いろいろと思いあたることが、私の家族にもいろいろとあったことを思い出します。

◯乳児の耳垂れ

子どもの幼児期、記憶をたどると、1歳くらいだったか。もうすこし後のことかも知れません、外耳炎だったか、感染症を起こして耳垂れの症状が見られたことがあります。肺炎球菌が乳幼児の常在菌ということを今さら知り、おそらくその感染症だったのでしょうか。2回目以降は、子どもの耳の臭いをチェックしていました。

●子どもの耳のイヤな臭いで感染予測?!

乳幼児は、症状があっても伝えることができません。

耳垂れを起こすと、耳が臭くなります。感染症起こし、炎症のよる浸出液を分泌しますので、その炎症の臭いが子どもを抱っこした時に臭うことがあります。子どもを抱っこした時に、耳の顔を近づけて耳の臭いをチェックすることで早めに感染が起こっていることがチェックできることもあるのではないでしょうか。その後、イヤな臭いを感じて、早めに対応できたこともありました。

感染などがなければ、臭いを生じることはありません。耳に腐敗したようなイヤな臭いがあるということは、何らかの炎症が疑われます。早めの対応につながればと思います。ご参考までに。

◯高齢者の症状は表れにくい、その典型例

私の父は、最後は最も多いとされる肺炎でした。入院中のため、嚥下機能が低下していたことから、恐らくは誤嚥性肺炎を発症、その後、MRSA感染症を発症、肺炎球菌ではないと思いますが発熱が持続し、肺炎でした。

●基礎疾患にも注意をしたい

その父の病歴の中で、80代後半での肺膿瘍があります。原因菌までは確認していませんが、微熱があるとしてかかりつけ医を受診、その場で肺炎を診断され、入院となりました。肺膿瘍にまで引き起こしていたために、かなり以前から感染が有ったのでしょう。しかし、高熱となることもなく、基礎疾患に糖尿病があるためか、その他の有意な症状がほとんどない状態です。本来胸痛症状があってもよい状態であるにも関わらずにです。

●メンタル力、人の生きる力

肺膿瘍は深刻な状態でした。当時の私の勤務先から、呼吸器外科専門とする病院に転院し、手術を受けました。罹患してから、完治まで3ヶ月要しています。高齢になるほど、重症化します。その時の父の生きがいは、母の介護です。その以前の脳梗塞のときも、母がいたから、父は完全復活出来た、頑張れたのだと今さらながら人のメンタルが如何に、免疫力を向上させ、生きる力になるのかということを教えられました。

●生きがいを失うということDSC_1844

夫婦は、寄り添うように生活していることがあります。そして、連れ合いが旅立つと、ほんとうに後を追うように力尽きてしまうことがあります。父は、自分の母親が生きた年齢の90歳までは生きると言っていました。母が亡くなった時、父は90歳でした。

そんな言葉を守るかのように、その1年後、91歳の誕生日を迎えた2日後に、立ち上がることに力尽きて、ベッド上の生活を選択したのでしょうか。これまでにない意識消沈状態だったことを記憶しています。

その後の数ヶ月で、私は、複数の医療現場で「患者家族」としての経験を体験することができました。それらを通して、目線を変えてさらに私が様々なことを学ぶきっかけになっています。

両親にはもっと長生きしてもらいたかったと今更ながら、私は思います。

Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko Katayoshi

 

 

今日のまとめ

  • 肺炎球菌感染症による肺炎の症状は、持続性の発熱・悪寒・咳・喀痰・急速な呼吸困難・胸痛など
  • 肺炎球菌は、肺炎の原因菌という意味から命名、他の疾患にも注意したい強毒菌です
  • 肺炎予防の第一選択は、2種類の肺炎球菌ワクチン、乳幼児と高齢者は、定期接種化されている

 

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