心と身体の健康を語る、健康管理士・臨床検査技師,そしてメンタルサポーター かたよし 純子です。大変ご無沙汰いたしましたが「Health attitude blog」の投稿です。しばらくお休みさせて戴きました。書くためのエネルギー不足,さらに私個人のリスクファクターの1つ「眼」の不調です。PC画面の見づらさなどのストレスなどもありこのブログも休むことを決めた次第です。加齢性白内障は,

誰にでも生じる眼の疾患

ですが,過去にも白内障関連の「Health attitude blog」を書いていますが,今回はその再編集と,リアルな患者体験を加味してまとめていきます。症状もレンズ選びなども個人の状態によって,個々に異なりますが1つの情報として少しでも参考になればと考えます。

※関連ブログ「身体の加齢、眼は40歳すぎから要注意「白内障」」「誰にでもおこる白内障

1.症状には個人差が…だから知っておきたい大切なこと

1-1 白内障は「眼」のレンズ機能の水晶体の疾患

1-2 誰にでも可能性がある加齢性白内障の症状

1-3 水晶体の変化部位(濁る部位)による症状の違い

2.今日のプラスα

2-1 白内障の病態を理解することの大切さ「ヘルスリテラシー」

2-2 自分の視機能を理解して選択したい眼内レンズ

生理検査アティテュード®ここだけのホンネの話

・手術を受けたことで得られたことは?その価値は?

 

1.症状には個人差が…だから知っておきたい大切なこと

前回,ブログで白内障をまとめたのが2020年12月(身体の加齢、眼は40歳すぎから要注意「白内障」)でした。

白内障とは?

1-1 白内障は「眼」のレンズ機能の水晶体の疾患

眼のレンズ機能である水晶体が,水晶体が何らかの影響によって,無色透明の状態から濁ってしまうことによって生じます。眼は人の視覚情報の受容器,大切な感覚器官です。

❍白内障は水晶体の疾患

眼の中にある水晶体は,本来,無色透明でカメラでよく例えられますが,レンズの役割と同じような機能を持っています。おもに水分・タンパク質で構成されていますが、その中のタンパク質の変性によって多くが発症し,黄白色または灰白色に濁ることによって生じます。

過去にもまとめていますが,眼の機能,水晶体の役割などの再確認です。

●眼の機能:焦点を合わせる 水晶体と毛様体

眼は,焦点を合わせるために水晶体の厚さを変えていますが,この調節に毛様体筋が関わっています。近くを見るときには,毛様体筋が収縮することによって,水晶体が厚くなり焦点を合わせています。歳とともに,水晶体の弾性力も低下していき,焦点があわせにくくなった状態が老視です。加齢によって,この水晶体も弾性力が低下することによって、焦点が合わせにくくなった状態が老視(老眼)です。老視は毛様体筋の機能の衰えも関連しています。

●「視覚」レンズの役割をしている「水晶体」の役割目の構造・水晶体

水晶体はやわらかなタンパク質で出来ています。厚さ 約 4mm,直径 約 9mmの弾性をもつ,ほとんど無色透明の両凸レンズです。

眼に入ってきた光を屈折させることで,網膜に結像させています。網膜は、0.2~0.3mmほど,カメラでいうとフィルムに相当し,水晶体と網膜の間はゼリー状の透明な硝子体で満たされています。

❍主な原因は「加齢」

眼のレンズの役割を果たしている水晶体が濁ってしまうと,当然、見たいものがよく見えなくなってしまいます。

白内障の中で最も多いのが、加齢性白内障です。

加齢性白内障は…老化が原因

❍水晶体の濁る白内障とは?

生まれた時の水晶体の形状は丸く,強い屈折率を持っています。20歳を過ぎる頃から,歳を重ねるととともに、柔軟性の低下,焦点を合わせる調節力も低下し,透明に近い水晶体のタンパク質の色調が変色することによって生じる眼の疾患です。すなわち,加齢性白内障は,水晶体の加齢性変化に伴う疾患だということです。濁り方には個人差がありますが,年齢を重ねることによって誰にでも生じていることだといえます。

加齢が濁る加齢性白内障の場合は水晶体が黄白色・茶褐色に濁りますが,若い人の場合には白色に濁るとされています。50歳代で約40%,60歳代で約70%、70歳代で90%、80歳代では、ほぼ100%の人が白内障になるといわれています。

❍加齢以外の原因とは

白内障の多くの原因は,加齢による「加齢性白内障」ですが,その他にもいろいろあります。過去のブログの再掲です。

加齢以外には,眼の外傷やステロイドなどの薬剤が原因となるもの,アトピー性皮膚炎に伴うもの,糖尿病合併症,眼の疾患に併発するものなどさまざまな原因があげられます。この場合は年齢には関係なく,若い人にも白内障は発症します。

〔白内障の原因種別〕
  • 加齢性白内障:加齢による変化
  • 全身疾患に合併する白内障:アトピー性皮膚炎,糖尿病 など
  • 乳児白内障 :風疹(先天性白内障),トキソプラズ,サイトメガロウイルスなど胎内感染
  • 外傷性白内障:眼のケガ など
  • 併発白内障 :ブドウ膜炎 など
  • 放射線被曝 :原爆,レントゲンなど
  • 薬剤性   :ステロイ,クロルプロマジ,縮瞳薬(塩酸ピロカルピン)
白内障のおもな原因

<白内障の原因>

●先天性風疹症候群による白内障

先天性風疹症候群の3主徴として挙げられている中に,「白内障」があります。

先天性風疹症候群

(CRS:Congenital rubella syndrome)

「先天性心疾患」「難聴」「白内障」

先天性風疹症候群は,風疹ウイルスに対して,免疫を持たない女性が妊娠初期に風疹に罹患することによって,子宮内の胎児も風疹ウイルスに感染し発症,障害を持って生まれてくることがある疾患です。

「先天性風疹症候群」によって白内障が発症することがあります。「先天性風疹症候群」の詳細は,過去のブログをご参照ください。

※関連ブログ 「出産を考える前に知って欲しい「先天性風疹症候群」とは」「視覚をになう、眼の構造と視力低下」「誰にでもおこる白内障 」

 

1-2 誰にでも可能性がある加齢性白内障の症状

眼の老化・加齢性変化は,10代,20代…とすでに始まっています。

❍眼の加齢性変化個人差が大きい

何だか見えづらくなった,視力が変化した?と感じられるような自覚されるような症状には個人差がありますが,一般的には40歳代頃からだといわれます。

白内障は,水晶体が濁ることで発症しますが,この水晶体の中心が濁る場合「核白内障」さらに周囲が濁る「皮質白内障」などさまざまな種類があります。この水晶体の混濁の種類や程度によって自覚される症状もさまざまとなります。

❍白内障の症状

白内障でよく自覚される症状として,

〔白内障のおもな症状〕
  1. 収差:光が1点に集まらない、見えにくい・かすんで見える
  2. 複視:ものが二重・三重に見える
  3. 矯正視力の変化:メガネやコンタクトレンズが合わなくなる
  4. 散乱:光がまぶしいと感じる
  5. 眼精疲労
1.見えにくい・かすんで見える:収差(しゅうさ)の増加

収差とは,焦点が定まらない状態をいいます。水晶体が濁ることによって眼に入ってきた光が焦点を結びにくく,収差が増加することによる症状です。収差は種類・状態によっては,メガネやコンタクトレンズでは屈折矯正できません。そのため,視野がぼやける,明暗差がわかりにくくかすんで見えるというような症状として自覚されることがあります。

2.ものが二重・三重に見える:複視(ふくし)

ものが二重・三重に見えるという複視という見にくさも生じます。通常,単眼で生じ,白内障で乱視が増えることがあります。

3.メガネやコンタクトレンズが合わなくなる

水晶体の変化は,光の屈折状態を変化させます。そのため,メガネやコンタクトレンズの度数が合わなくなることや,裸眼の方の場合にはものを見るときの焦点距離の変化として感じることがあります。

4.光がまぶしいと感じる:混濁により散乱光を生じる

白内障による水晶体の混濁は,光が屈折しやすく散乱が生じやすなります。この散乱光は網膜のさまざまな領域への刺激となるために「まぶしさ」として感じられます。

5.眼の疲労感、頭痛:眼精疲労

上記のような見えにくい状態は,眼精疲労の原因となります。見えにくい状態で,さまざまな作業を行うことによって,眼の疲労感から,肩こりや頭痛のような症状につながることも少なく有りません。

以前と比べて,色の見え方に違和感がある、メガネやコンタクトレンズの度数などに変化が生じたというようなことが生じたときには,核白内障を疑って眼科を受診することをお勧めいたします。

白内障の症状

<白内障の症状>

このような見え方の変化が感じられたら,明瞭な「視野」の確保のために,ぜひとも眼科受診をお考えください。

 

1-3 水晶体の変化部位(濁る部位)による症状の違い

上記にあげた症状にも個人差があります。

❍症状・感じ方には個人差がある

水晶体の濁る部位によって,自覚される症状も異なることは当然なのです。知人の白内障の症状とは違うから自分は大丈夫だと思わないことにも注意が必要です。気になる症状があるのなら,眼科で検査を受け,専門医に診断してもらうことが大切です。「視覚」は,人の情報の約55%(メラビアンの法則)とされ,眼はその視覚情報の大切な感覚受容器です。

過去のブログでもまとめている内容ですが,濁る部位別に症状を再掲します。

❍水晶体の濁り方の違い、症状の違いによる分類

水晶体が濁ることによって発症する白内障ですが,どのように水晶体が濁るのか,水晶体の濁る部位によって、症状も進行も異なります。水晶体の混濁はいくつかの部位で発生することがあります。そして,白内障は濁っている部位,その濁り方の状態によって分類されています。

「皮質白内障」「核白内障」「後嚢下白内障」「前嚢下白内障」などに分けられます。白内障の原因としてもっとも多いのが加齢性白内障ですが,この白内障はおもに皮質が混濁する「皮質白内障」や核の硬化による「核白内障」となります。

〔白内障の分類〕
  1. 皮質白内障 :水晶体の皮質,外側の部分から濁る,加齢性白内障の中で最も多い
  2. 核白内障  :水晶体の中心にあるの核から濁る
  3. 後嚢下白内障:水晶体の後方から濁る
  4. 前嚢下白内障:水晶体の前方(瞳孔側)から濁る
1.皮質白内障
  • 水晶体の皮質の部分,外側の部分から濁りが生じる
  • 加齢白内障の中で最も多いタイプ
  • 中心視野に干渉することは通常なし
  • 進行が遅い
  • 近視が弱くなったように感じられる、遠視が強くなったように感じられる
2.核白内障
  • 水晶体の中心にある核から濁る
  • 発症後,早急に対応する必要がある
  • 放置すると手術困難,視力回復困難となることもある→早期発見・早期治療が必要
  • 核の硬化を伴い,黄色みを帯びる,そのため色彩感覚の変化,何を見てもくすんだ色に見える
  • 核の硬化は光の屈折力に影響
    • 近視が強くなったように感じる,老眼が改善されたように感じる
3.後嚢下白内障
  • 水晶体の後ろ側から濁る白内障
  • 発症割合は少ないが,急速に悪化する
  • 発症すると重篤化しやすく,短期間で急激な視力の低下、放置によって失明の危険性もある
  • 加齢性白内障からのみではなく,アトピー性白内障でも発症する
4.前嚢下白内障
  • 水晶体の前側にある前嚢という膜から濁る
  • アトピー性白内障に多い
水晶体の構造・白内障の種類

<水晶体の構造と白内障の種類>

❍フツーに見えているから大丈夫⁉それ…本当ですか?

水晶体の混濁が中央部分に広がるまで,視力に影響はありません。そのため何年も症状に気づかないこともあります。光が通過しない部分が混濁している場合では,ほとんど自覚される症状が見られません。しかし,眼科で散瞳剤を使用した眼底検査を行うことで診断できます。定期的に眼科に通院している方は,早期での診断が可能ですが,特定健診には「眼」は含まれていません。緑内障同様に,気づいていないことも少なく有りません。

❍年齢では判断できない

前述したように,初期混濁が早い人では,40歳くらいからすでに白内障は始まっているとされます。日常から「物の見え方の変化」を意識的に自己チェックすることも眼の健康管理には大切なことだと考えます。白内障の症状や進行具合には個人差があり,片眼での発症,両眼同時などさまざまです。片眼が発症すると,もう一方もその後発症します。白内障の症状は,水晶体の濁り方によって異なり,モヤがかかったようにぼやけて見える症状や,光が拡散して眩しく見える症状などがあります。

核の部分まで混濁が拡がってくることによって,急激に光に対して敏感になることや,眩しさを強く感じるというような自覚される症状として出現することがあります。進行が遅い白内障でも早期に手術を決断した方が治療もスムーズとなります。

❍手遅れになるかも知れない白内障も

例えば加齢が原因とされる白内障の中でも,水晶体の濁り方の違いによって進行の度合いが異なります。すぐに手術しないと手遅れになってしまうケースもあります。上記にあげた核白内障は緊急性があり,治療できなくなることもある白内障だとされています。見え方の変化や、色覚異常(色味の感じ方)を感じたら早めに眼科受診が勧められます。

❍白内障から緑内障の発症も

この白内障発症後,症状の進行に伴い水晶体が肥厚していきます。肥厚の影響によって房水が流れにくくなり眼圧が上昇することもあります。その結果,頭痛や吐き気などの症状や,眼圧が上昇することによって,緑内障を発症しやすい状態となります。

※関連ブログ「 眼圧が正常な緑内障 」

❍多くの手術がおこなわれている白内障

白内障の手術法は大きく進化し,安全で簡単な手術だとされています。しかしながら,発見が遅れることや,何となく自覚しながらもそのまま放置し,手遅れとなることもあるということを知っておくことが大切なのではないでしょうか。

 

2.今日のプラスα ~経験したこと・伝えたいとこと~

先日両眼ともに,1ヶ月健診が終わりました。

2-1 白内障の病態を理解することの大切さ「ヘルスリテラシー」

一定の年齢になったら,眼の健康も意識することが大切だと思います。そのため大切なことは…

❍両眼で見てると気づかない⁉

加齢性変化は誰にでも生じ,加齢性白内障はみんなが発症する疾患だということです。自分の日常の「見え方」に意識を向けることからです。日常生活では,両眼で見て認識しています。そのため,見え方が変化していても感じにくく,片側の眼に異常が生じていてももう片側の眼で認知しているために気づかないも少なくありません。意識的に片眼で見ることということを行い,左右の見え方の変化を比べてみてください。

❍知ることの大切さ

以前から受診の度に医師から「白内障ありますね」と言われていました。しかし,自覚されるあきらかな症状もないし…白内障手術を増やしたいためなの?そんなふうに思っていたこともあります。院内の待合室では常時,白内障や緑内障などさまざまな情報を映像で流されています。白内障治療の第一人者がいるクリニックのためなのか,宣伝の一環として誰にでも生じる加齢性変化として「白内障」を指摘されているのだと思っていたのですが…

昨年11月,眼科の定期受診した際に,左眼は,

「核白内障 手術を考える段階」

と告げられました。皮質白内障ではなく「核白内障」なんだ…そこからです。自分の持つ医療知識とこの半年あまり感じられたさまざまこと,ある意味自分の中の「不安要因」と思う事柄がつながったのです。

日常的にコンタクトレンズを長年使用していましたが,昨年の春頃より焦点距離が遠くなった?老眼?(老視?)そんなことを感じてコンタクトレンズの交換を希望して検眼。その結果視力に変化は無いといわれ半分安心しながらも,左眼の見え方に違和感~不安を感じたのです。

自分の「左眼」その見え方の理由を知ったのは手術後でした。今,振り返り思うことは,かつて無かった検査機器,いろんな診断装置が導入されています。その検査結果の説明を自ら聞くことも大切だということを痛感。成されるままに検査を受けていませんか?

眼科に行くとさまざまな検査装置を覗かされて,「大きく眼を開いて…」パシャ!これをさまざまな検査機器の前で行うことも。それらの検査によって出された検査結果を基に診断が成されています。診断のための検査結果を聞くこと,確認することも当然なのです。どこかで「聞いても分からないから」そんなことを思っていませんか?

❍視力検査と見え方の違い

毎日の生活の中で,「あれ?見間違い??」と思うことの回数が日常的に増えてきたのでは?そんな思いもありました。通常行う視力検査と日常生活の中での「ものを見る」ということ,見え方とは感覚的に差があると思います。

ランドルト環

ランドルト環(右図)で行われる視力検査は,「上・下・左・右」の環の切れ目の方向を見極める検査です。すごく曖昧な見え方で,何となくインスピレーション的に「こっちの方が少し色が薄い??」くらいの感覚で答えても,当たっていればOKとされます。個人的には苦手な検査で,私の乱視の軸の影響なのででしょうか,上下・左右で見えやすい方向があります。個人的には上下が比較的見やすく,左右が見えにくいという感覚があり,どの方向性を多く指示されるかによってその時の検査結果が異なるのではないのか?と思うのです。

 

❍術前診察で生まれて初めていわれてことは…

結果を知るだけではなく,得られた結果を理解することが大切なのだということを,今回はすごく感じました。過去のブログで,「眼は私のコンプレックス」と書いたように,いちばん通院歴が長い診療科です。それなのに一度も言われたことが無かったこと…

「私は弱視だったんだ…」

術前のレンズを決めるための診察で「弱視」だと初めていわれ,生まれつき左眼の網膜が正常な右眼と比較し,粗雑であることも説明してくれました。さらに手術後には左眼の角膜の細胞数が少なく,視野がぼやけるということも。なるほど…すなわち画質の悪い写真のような見え方になるのは,角膜の細胞数も影響しているのね…まぁ仕方ないんだ…

すなわち,私の視機能は生まれつきハンディがあった,視機能の発達障害だったようです。しかし,そんなことはまったく意識することなく,左眼はこんなもんだろうくらいに思っていました。けれども知って,これまでを振り返りこのように理解出来て初めてスッキリしたことでもありました。

❍大切なことは「ヘルスリテラシー

分からないこと,手術に対する疑問・質問・不安点など理解できるまでしっかりと医師に質問し,説明をしてもらうこともすごく大切です。そして,その説明を理解するために正しい病識を得ることです。今の時代はさまざまな情報が安易に得ることができる反面,その情報の真偽を見極めるための知識を持つことも大切です。自分の身体のこと,大切な視野のことです。その後の生活に大きく関係することでもあります。ものがよく見えないということは,相当のストレスなのではないでしょうか。その見えないストレス解消のために必要な知識です。

質問に対して,曖昧な対応される場合には他の診療機関に変えても良いと考えます。成り行きまかせにしないこと,納得して決断するが大切です。そして曖昧な感情持ったまま手術に対すると,その後の経過にも必ず影響することにも少なくないのでないでしょうか。

❍理解できれば,即断出来る

検査結果後,自覚される症状を振り返り,照らし合わせてみると思い当たることがありました。

右眼は1.0くらいまで矯正可能,しかし左眼の矯正視力は良くて0.5~0.6程度だった。そのため,左右のバランスはずっとアンバランスの状態があたりまえ,左眼で近位視野,右眼で遠位視野をという見え方で馴染んでいるた。すなわち近くのものを見る際は,左眼で主に見ていたのですが,左眼では見ることが出来なくなっていた。ものを見るときの焦点距離が遠位位置にしないと見えなくなっている。この変化の理由は,

近くのものを見る時に

左眼から右眼で見るようになっていた

ということがスッキリと理解され,左眼の顕著な視力低下しているという現状のへ理解であり,手術を受けることに対して納得することが出来たのです。それは…

想像以上に見えない左眼への不安

片眼(左眼のみ)でみると,10cmくらいまで近づけないとスマホもよく見えないという状況,さらに左眼のみのぼんやりとした見え方に,言いようのない不安感に見舞われました。春頃から感じていた不安な視野に,核白内障という診断,症状の進行への不安感,即刻手術を決めたことは言うまでもありません。

白内障治療のために初めて診察を受けた去れたことは,医師から説明され,言われたことにスッキリと納得出来たのです。ならば,良くなることは絶対に無いし,時期を逸して難しくすることもリスクを高めるだけになる。

きちんと理解し,納得することで即断することが出来るのだと思います。

※関連ブログ「健康力を高めるためのヘルスリテラシー

 

2-2 自分の視機能を理解して選択したい眼内レンズ

濁った水晶体を除去した後に眼内レンズが挿入されます。

  • 単焦点レンズ
  • 多焦点レンズ

❍情報に惑わされないためのヘルスリテラシー

ネット上にはさまざまな医療情報が投稿され,「白内障」に関してもいろいろなことがUPされています。「メガネやコンタクトレンズ不要」「若い時の視力が戻る」などなど…心惹かれる言葉が並んでいるサイトもよく見ます。

確かに…メガネ不要,コンタクト不要は惹かれます。けれどもよく考えると,矯正される位置(レンズの位置)が変わるだけだと私は思いました。もともと矯正を必要とする視機能がよくなるわけではない,ということは,眼の機能が理解できていれば,それ以上に機能改善は望めないことだということが分かるのではないでしょうか。

個人的な場合を例にするならば私の左眼「弱視」では,矯正視力が得られないという持って生まれた特性なのですから,もとの矯正視力「0.5~0.6」以上の視力絶対に望めないのです。すなわち,何らかの矯正手段を術後も必要となることが必須だと理解することは容易です。

❍誰でも適応できるわけではない多焦点レンズ

最適なレンズを医師は必ず選んでくれます。誰にでも自費診療となる多焦点レンズを勧めるわけではありません。そのために事前に様々な検査を行います。

私が多焦点レンズの希望もあると伝えたところ,主治医はこんなことを…

多いんですよね…

「お金をかけたのに思った通りにならなかった」

不満を言う方が…とつぶやいていました。

それなりの知識があっても,自分でレンズを選ぶことはなかなか出来るものではないと私は考えます。「多焦点レンズ」は保険適応外のためかなりの高額です。一般的な説明で,高ければ良かろうというわけではない「高額レンズならよく見える」というわけではないのです。お金をかければ思い描いた「視野」を手に入れることが出来るわけではないということです。

❍単焦点レンズが薦められた理由

ひと通りの検査終え,私には単焦点レンズが良い,多焦点レンズは不向きとはっきりと言われ,その理由もきちんと説明してくれました。その時に伝えられたのは左眼の状態,さらには非常にレンズ選びが難しいケースだともいわれました。もともと弱視の左眼は,術後も矯正を必要とする視力しか得ることが出来ません。

基本,左右のバランスを考えてレンズを選択すると言われましたが,私の場合は,左右アンバランスでの視力で何十年と生活してきています。そのため,術後どのような「見え方」になるのかということに対して多くの不安があったことも事実,そのことを術前の診察時に伝え,出来る限りの説明を受けました。

❍伝えるべき大切なことは

「思ったように見えない」と思った方は,自分の思い描いていた新たな「見え方」を主治医にきちんと伝えていなかったのではないでしょうか。しっかりと伝えなければならないことは,自分のライフスタイル,どのようなシーンで眼を使うことをいちばん必要とすることが多いか?必要な距離は?ということです。

いちばん見ることを必要とするものまでの距離

  • どの距離での視覚情報をいちばん必要とすることが多いのか?
  • 「見る」ことに対して今、困っていることはどのような場合か?

※関連情報サイト「白内障レンズの問題点」日本白内障学会

<編集後記>

今回のことをきっかけに,長年使用していたコンタクトレンズをやめました。そして,新たにメガネ生活を開始,先日やっと自前のメガネを作り,心機一転です。気持ちも新たに,未来視野をも手にして行動につなげて行きます。

メガネ

Pure Medical attitude 生理検査アティテュード®

 Junko Katayoshi

 

生理検査アティテュード®ここだけのホンネの話

・術後の変化で得たこと,その価値

❍術後の素直な感想は…

素直にやってよかったスッキリと

術後は,明瞭な視野の確保「視覚情報を確保」術前のストレスだったこと…

PC画面を見ることのストレスが無くなった

術後,家の中では眼鏡不要で生活できます。約40cmの距離,PC画面の距離に合わせた単焦点レンズです。右眼で見ています。左眼ではムリ(笑)そんな見え方です。外を歩くときは,メガネを使用。スーパーなどで近くを見ようと思うときは,ややズラす…そんな生活パターンとなりましたが,それなりに快適です。若い時の見え方に近い「視機能」となった感覚です。

❍水晶体の経年変化という「劣化」を認識できた2週間

私が診療受けたクリニックは,白内障は外来手術で行われるますが,通常左右の手術間隔は1週間ですが,私の場合は左眼への不安があったこと,術後の通院予定もあり2週間あけました。

この2週間は,何十年も付き合った自分の水晶体の劣化を実感できた期間でもありました。新たなレンズに入れ替えら得た左眼の彩度(色の鮮やかさ)がまったく異なるのです。窓ガラスに例えると,左眼は「よく磨かれたガラス越し」に見る景色に対して右眼は「くもりガラス」のような,ちょっと「セピア色」がかったような印象の見え方,自分自身が生きてきた歴史が視覚的に表現されているのかなぁと感じました。

 ※関連ブログ「色の持つ力「色彩心理」

❍通常パターンで終わらなかった左眼の手術

術前の説明会で行われるインフォームドコンセントでは,さまざまなリスクも説明されます。手術時に起こることがあるかも知れないということについて,その詳細の説明を受けます。白内障手術は日常的に行われています。ほとんどが外来で行われ,10分程度で至極簡便に行われますが,まったくのリスク「0」ということはありまでん。眼の状態には個人差があり,手術中や術後に何らかのトラブルが生じる可能性もあり,それらの説明も当然術前に行われます。手術中にどのようなトラブルが生じることがあるのか?そのトラブルに際してどのような処置を行うのかということも含めてすべて説明されました。

❍まさか自分が…

どちらかというと楽観的な性格のため,説明されたトラブルなど気にもせず,我が身には無関係と思っていました。

手術が始まりそろそろ終わるのかなぁなど考えていると,挿入したレンズがうまくおさまらないために入れ替えると告げられました。終了後には,時間がかかった理由をきちんと説明されてそんなに「長かったの…?」くらいに思だけ…そして「あまり起こらないことが,我が身に起こったのだ」術後に眼圧が上がったことや,角膜が炎症を起こし,翌日目覚めるとほとんど見えない状態となったときはさすがに不安…

いつ?トラブルが起きるのか?誰もわからない

ということになりますが,私の場合,冷静に考えると,元々機能低下がある発達障害と思われる左眼ですから,構造的にも健常な眼よりもリスクが高かったということもあると考えました。徐々に炎症も落ち着き,1週間ほどで回復,若いときの矯正視力と差が無いほどに見えるようになりました。まったく見えないのではなく,以前の矯正視力が得られることが出来たことに感謝です。

❍経験してみて身体感覚として理解できたこと

人の持つ視機能「視覚情報を認知する機能」は,想像されること以上に複雑な機能だということを再認識しました。水晶体以外にもさまざまな器官が関与し,脳波は視覚情報を認知しています。視神経や左右の視機能のバランスも大きく関与しているということを実際の身体感覚として理解できました。

彩度

Pure Medical attitude

生理検査アティテュード®

Junko Katayoshi

 

今日のまとめ

  • 日頃から,見え方変化に意識を向ける
  • 適正な判断をするためには病識を高め,メンタルリテラシーを養う
  • わからないこと,不明なことは質問して明確にする

 

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かたよし 純子

『ことばに出来ない…だから心と向き合う時間を』

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そんな心を抱えているとき

身近にいない人だから役に立つこともあります。

『ことばに出来ない…だから心と向き合う時間を』
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かたよし 純子


『Pure Medical attitudeからのお知らせ』

『 オンライン』で パーソナルセッション

気になる…だけど…

話してみたい…けれどもすごく高いハードルがある

申し込めない…そんなことが私にもあった

コロナですべてのイベントを閉じた状態での葛藤が続く…しかしながらオンラインをやっと決断した。

オンラインでもつながることが出来る?

オンラインでの会話の経験を重ねたのち…

初めの一歩がものすごく分厚い、高い壁に背後を阻まれて…

断崖絶壁の上に立たされている…そんな気分…

でも、今更ですが、思い出したのです自分自身もそうだった…

顔出ししなくてOKです。話せることだけでOKです。話すだけでどれだけ、どれほど心が救われるか…

電話の先の声が言ってくれた…「おかあさん 大変でしたね…」

涙が止まらなかった…そして、心が少し軽くなった、

そのことを過去の自分が思い出させてくれたのです。声だけでもいいです。聴かせてくださいませんか?話したいその気持ちを

『 オンライン』で パーソナルセッション

Pure Medical attitude

かたよし 純子

 ●情報引用サイト

『Pure Medical attitude』過去のブログ

●今日のテーマの関連ブログ
Pure Medical attitude 生理検査アティテュード®

かたよし純子 Junchan♪  ※自己紹介はこちらから

臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 および 基礎エキスパート取得

今日も最後までありがとうございました。