今日もHealth attitude blogにご訪問ありがとうございます。今週は「価値・価値観」ですが、前回はシンプルに「価値・価値観」とは何か終始、それはことばとして「価値観」が汎用されているように思いながらも「何か?」ということに対して確実に答えられるのだろうか?ということを思ったからです。個人のもつ価値観が心の深層に存在するために、意識化されていないこと、ゆえに、意識ではさまざまな矛盾に振り回されるということも生じているということを前回まとめていますが、どうして、

価値観はなかなか変わらないのか…?

この問題を考えるために、価値観の特徴、そして人の価値観がどうやって形成されるのかということをまとめていきます。

1.あなたと私の価値・バリューが違うわけとは?

1-1 価値観の持つ特徴とは何か?

1-2 価値観はどのようにして形成されるのか?

1-3 価値観の変容のために、知覚フィルターの構造への理解

今日のプラスα 

2.さらに深層にある知覚のフィルター「メタプログラム」

3.価値観と対人コミュニケーション

生理検査アティテュード®からのメッセージ

・改めて、あなたの大切なものは何ですか?

 

1.あなたと私の価値・バリューが違うわけとは?

価値観は個々によって異なり、多様であるとされますが、同じ両親に育てられた兄弟姉妹でも異なる価値観を持つことがあり、それはどうしてなのでしょうか?

1-1 価値観の持つ3つの特徴とは何か?

今回あげたように、ここ最近同じようなことをつぶやいています…

人の持つ価値観はなかなか変わらない…?

このことは、人の価値観がどのように形成されてきているのか?ということを考えると、価値観の多様性や簡単には変わらないということに対する答えはすぐに分かると考えます。

❍価値観の特徴とは、何か?

価値観の形成過程が今回のテーマでもありますが、その前に価値観の特徴をまとめていきたいと思います。価値観の特徴としては3つあげられています。

前回示したように、価値とは?価値観とは?と、してまとめると何となく漠然とした概念的な表現となります。前回の再掲ですが、

価値(value・バリュー)

他のものよりも上位に位置づけられる大切なもの

価値観(Values)

物事の善・悪、好ましい・好ましくない など

物事の価値を評価・判断するときの根底となる基準

何にどういう価値を認めるのかという判断基準

価値を決める判断基準が価値観です。人の日常を取り巻くさまざまな環境の中での行動・判断基準、感じ方や好みなどに対する総合的な表現とも受け取れます。

❍価値・価値観の特徴:その1「価値観の持つ影響力」

個人・集団の意思決定と行動への影響力を持つ

価値・バリューはその人個人や集団の生活行動に規範として根付き、生活習慣やライフスタイル、社会における人間関係の在り方などに対してさまざまな影響を及ぼしています。気づかないレベルにあることが多く、個人や集団の中での常識とされる判断基準であり、教え伝えられていることとされていることが多い。

その一例としてあげられるのが、アメリカ社会では、人との関係性において常に対等とされ、権利と自由が尊重される個人主義という価値観が重視されるのに対して、日本社会では縦と横との関係性が重視され、年長者や目上の人を敬い、上下関係を重視、集団としての和が重んじられる傾向があります。

❍価値・価値観の特徴:その2「集団における人間関係の調整機能」

価値観は、集団内での規範・在り方として

人間関係の調整機能となっている

価値観は、人々が共有する集団内での人間関係を調整しているといわれます。人々が共有する集団内で共有される価値観が認識され、その集団の人間関係の在り方を直接的に規定しているとされます。

集団内でさまざまな行為に対する善悪の判断、名誉か不名誉かの判断基準、社会的やり取りを行う上で公平か不公平かの判断や、さらには損得の判断となっている。

❍価値・価値観の特徴:その3「共通の文化には共通の価値観がある」

共通の文化で共有される文化的価値観は

10歳までに形成される

価値や価値観は、社会や文化によって異なるとされ、文化における価値観の共通性として、ある特定の共通する文化を持つ人々の中には、共通の価値観があるといわれています。この「文化的価値観」は10歳くらいまでに社会環境において身につけられるといわれています。

価値観の特徴

<価値観の特徴>

 

1-2 価値観はどのようにして形成されるのか?

ではこの多様な価値観は個人の中でどのようにして形成されるのでしょうか?

価値観の特徴として最後にあげた「文化的価値観」をみていきましょう。

❍国や地域など文化の違いによる価値観の違い

人の持つ価値観は表に現れることなく、国や地域や文化圏ごとに、何らかの傾向があるとされていますが、同じ文化の中で価値観が形成される過程が神経学的に7段階あるとされています。

〔神経・文化相互作用モデルの獲得7段階〕
  1. 文化内での特定の価値観の慣行(ならわし・習慣)が生成され、浸透し、採用される
  2. 文化的価値観を達成するため、文化的慣行が個人で選択される
  3. 選択された文化的慣行が繰り返し実践される
  4. 繰り返しの実践によって神経回路が変化し、生成される
  5. 文化慣行が文化的にパターン化された自然な行動へ移行する
  6. 文化的にパターン化された行動を自然に、または自発的に行動することでアイデンティティが確立されその行動が、その文化圏内で正当な評価につながる
  7. このような一連の習慣化された行動が、生物的適応につながる

詳細にみていくと…

●第1段階:文化的価値観と慣行の生成、浸透し、採用

その土地での住民の集合、同じ地域で毎日生活する中で、相互協調的価値観として習慣的に行われることによって、より多くの情報として神経細胞にその思考や行動がより、強い情報として明記されていく。この相互協調的価値観が個人の認知スタイルに影響し、相対的認知スタイルの傾向をみる。

気候など地理的要因などの多様な集団に関わるさまざまな要因により、相互協調的価値観は生成され、浸透、個人がその集団内で、生活していくために取り入れられていくことになします。そして、その集団内で社会的ステータスを得たいという感情も作用する。他者に認められたい、その集団内での自分の地位を向上させたいという感情は、他国文化を取り入れるという行動にもつながり、他の異文化を模倣するという行動にあらわれることもあります。

●第2段階:文化的価値観を達成するための慣行の選択

個人が目指すところに見合う慣行を選択し、実践するこのことによって、個人のアイデンティティに合う慣行を選択し、文化的価値観を達成する。

●第3段階:文化的慣行の繰り返しの実践

その文化の中で、常識的で適切な行動として、自分なりに独自の方法を考え、繰り返し実践するようになる。そして、その行動の実践によって個人のアイデンティティの確率を目指す行動につながる

●第4段階:文化的慣行の繰り返し実践によりパターン化された神経回路の生成

文化的慣行を繰り返し実践することによって、神経回路が変化(神経の可塑化)し、さらに、習慣として実践されやすくなります。

これは、シナプスの長期増強現象のより、シナプス末端の構造が変化することで、神経回路の可塑性がおこるためです。神経細胞同士の結合の変化のよって、新たな神経回路が形成されるために、長期記憶として獲得することができます。

この事実は文化心理学において、東洋・西洋文化では異なる脳の神経回路が形成される傾向があるとして、実証されています。

●第5段階:文化的にパターン化された行動が自然に実践される

文化的慣行の繰り返し実践されることによって、文化的パターン化行動が自然なこととして行える。個人の行動の中でも、状況的な規範として価値観によって制約されることもある。

●第6段階:獲得した文化的慣行の実践が個人の地位として評価される

文化的慣行を自然に実践することによって、その文化圏内でのメンバーとしてのアイデンティティ確立や他者からの正当に評価されることになる。適切で常識ある行動が取れる人と判断され、高い評価につながる。

文化的にパターン化された行動を自然にとること、コミュニティでのメンバーとしての役割を求められる日本人の傾向として、他者と協力すること、チームワークを重視するということが多く、アイデンティティの強化、自覚を高めることになる。

●第7段階:生物的適応としての価値観の形成

文化的パターン化された行動の実践によって、自然に行動できる能力を得る。価値観の形成は、自己アイデンティティの確立であり、望まし人としての評価となり、生物的適応を達成する能力を向上させることにつながります。文化における価値観の形成は、生物進化における潜在的に有力な選択力になっています。

そして、遺伝子の突然変異が起こる頻度は、地域の生態的、文化的条件に影響を受けるともいわれています。

文化的価値観の形成7段階

<文化的価値観の形成7段階>

❍10歳までの生活環境での価値・価値観の形成パターン

この神経と文化との相互作用モデルにおける価値観の形成は、脳の神経回路が文化的にパターン化された形で形成されています。どのような文化圏で生まれ育ち、その文化が個人の無意識に浸透して日常生活の中で取り入れられているのかが説明されます。

おおよそ10歳くらいまでの期間、どのような文化圏でまた、その家庭環境で育ったか、どのような社会環境の中で、何を見て、何を聴いて、どの様なものに触れて育ったのか、すなわちどのような情報が五感を通して記憶されているのかということと大きく関わりを持つということです。

私は、虫に触れない、というより苦手だといえます。子どもの頃に虫と接する機会がほとんど無かったこともあるでしょう。

習慣化されたより多くの情報のインプット

蓄積からも価値は形成される

❍親や家族の継承される価値観の形成

文化によって形成される価値観を例にあげてどのように人の価値観が形成されていくのかということを上記でまとめましたが、文化だけではなくさまざまなことから価値観の形成は生じています。

以前から人の記憶は胎生期から起こっているということを、ブログを通してお伝えしてきました。誕生以前から、体内で器官が作られ機能していること、そして、片言を話す幼児が、生まれる前の記憶、胎内記憶としてもよく語られることがあります。その記憶がいちばん深層の知覚のフィルター・メタプログラムにも関わっているのではないでしょうか。胎内で受け取った母親や身近な家族からの情報として、脳の記憶としてあるという考え方です。

❍社会生活から継承される他者の世界観の影響

胎内記憶はさておき、乳児期~幼少期での親からの情報は強く記憶され、継承されることが知られています。そして成長とともに社会からの影響も少なくありません。地域社会に関わり、家族以外の組織に属することでさまざまな情報を得ることになり、その組織内でのお約束やルールなども継承されます。

同年代の子どもとの関わりや、個人としても経験や体験を通して、親や兄弟とも異なる新しい独自の価値観が形成されることもあります。同一地域や変化が速い国内でも「国際化」「グローバル化」など情報時代とされる現代社会では、時代変遷とともに価値観が加速度的に変化していくことも少なくないと考えます。

なかなか変わらないけど、変わることはできる

 

1-3 価値観の変容のために、知覚フィルターの構造への理解

前回のブログで「信念と価値観の関係性」をまとめています。そのなかで書いた一文、

価値は通常顕在化されることなく、自己を形成するために深層に位置している。

その価値を守るために意識化されているものが信念だとも言える

 

価値観を変えることはなかなかできない、では、変えるためにはどうしたらようのか?そのことにアプローチするために、知覚のフィルターをまとめておきましょう。

❍知覚のフィルターとは?

知覚とは、五感と言ったほうが受け入れやすいでしょうか。脳に入ってくる情報を「感覚」として見分けること、自己の周囲の外界を認識する一連の過程をいいます。先週の錯覚のブログでも扱っています。この知覚のフィルターに中でももっとも深層に位置し、ほとんど変わることが無いとされるのが、メタプログラムだとされます。

人はインプットされた外部情報を整理するために、自分の持つ世界で情報処理をしています。外界は多くの情報で溢れています。聴覚では同時にさまざまな音を聞きながら、さらには触覚からは、熱い太陽の陽射しを感じながらも、吹風に心地よさを感じることもあるでしょう。視覚では、その風に揺れる花を見ているのかもしれません。実に多くの情報を同時に受け取っているのが日常です。

常に同じような情報が何度も頻回に入力されることによって、同じ感覚器官が刺激されますので、脳は「重要」と判断するようになります。五感には感情もいっしょに情報として入ってきます。その情報処理のためのふるい分けを行っているのがさまざまな、知覚のフィルターとされるものです。

外部情報は、知覚のフィルターによって、省略、一般化、歪曲、削除などその人の持つ、過去の似たような体験に変換され、蓄積されています。このふるい分け機能を持つのが知覚のフィルターです。記憶の体験からつくられたフィルターですから、その人独自のものであり、脳の世界観となります。個々に異なるのは当然なのです。

情報処理に関わるフィルター

<知覚のフィルター>

❍知覚のフィルターの仕事

インプットされた情報の優先順位をすることが必要です。仕事の中では目の前の事に集中するしながらも、周囲からは多くの情報が押し寄せて来ることもあります。その時何を優先するのかは、脳が無意識に判断することも実はあるのだと、私は思っています。

※関連ブログ「知覚で起きている錯覚」「混沌という状況にある感情、危機の行動心理

知覚情報

<知覚情報の階層>

知覚のフィルターは上記のように階層化で示すことができます。日常、何気に行っている行動を司っているのがいちばん深層に位置するメタプログラムだとも言えます。そして、メタプログラムによって決められている基準が価値・価値観、その価値観によって信じていることが「信念・ビリーフ」です。

ダイエットをしている人がいるとします。ダイエットをするために、糖質制限をすると決めているとして、その決断は個人の持つ何らかの価値観に基づく信念にって決めた行動です。その行動を決めているのが価値観ですが、価値観は見えませんが、「私は糖質制限をしている」ということは表面化され、行動として行われていることです。

❍信念から気づく自分の価値観

価値観は自分の現在の行動に大きな影響を及ぼしていますが、多くの人はそのことに気づいていないことは多いのではないでしょうか。自分自身の人生を大きく左右していると言っても過言ではありません。

そして、その価値観が表面化されたものが、信じていること、すなわち信念です。自分の行動を振り返り、どのようなことを日常で信じているか意識してみてください。そこから、自分の価値観が見えてくることもあります。

その信念に、先週まとめた「錯覚」が関係していることも少なくないことも付け加えておきたいと思います。

 

2.さらに深層にある知覚のフィルター「メタプログラム」

下記は、前回のブログで用いたイラストです。

価値:無意識にある評価のフィルター

この中の、評価のフィルターとされる価値より深層に位置するのが「知覚のフィルター・メタプログラム」です。このメタプログラムを簡単にまとめておきましょう。

❍ほとんど変わらないメタプログラムとは

メタプログラムは、人の人格をタイプ別に分類するためのNLPの中の方法の1つです。その他にもユングのタイプ論から派生し、さまざまな分類方法があります。

メタプログラムは最も深層に位置するとされる無意識的な知覚のフィルターとされています。無意識レベルでありながら、その人のパーソナリティを決定づけている強力な要因だとされています。

参考までに下記に簡単にまとめておきます。自分を知るための参考にすることはできます。

❍メタプログラムの分類法

〔外的振る舞い〕 内向型ー外向型

*外部とのかかわり方として、どちらを好むか、心構えの基となる傾向

  • 内向型:自己対話など内的な自己の内面に関心があり、大切にする
    • 外的なつき合いや出来事より、思考やアイデアなどの内的な世界を大切にする
    • 人や出来事が自分のアイデアや思考にどのような影響するかに関心をもつ
    • 人間関係が少ない傾向
    • 自分自身を物事の原因や理由として捉える傾向にある
  • 外向型:周囲の意見など、外的な世界を重視する、他者との相互作用を楽しむ
    • 内的世界よりも、人や周囲のことなど外的な世界を好む
    • 自分のアイデアや人や出来事が他の人にどのような影響があるかに関心をもつ
    • 他の多くの人との交流を好み、浅く、幅広い人間関係をつくる
    • 環境を物事の原因や理由として捉える
〔内的な処理・プロセスの仕方〕 直観型ー情報型(感覚型)

*注目のレベルや焦点の位置

  • 直観型(右脳型)
    • 可能性や結びつき、体験の意味を好む
    • 詳細よりも、大雑把な全体像に関心をもつ
    • 未来志向で、可能性を追求することに関心が強く、夢に向かぅて進む
    • 今、起こっていることの情報を見逃しやすいは、変化には肯定的
    • 抽象的、大枠での思考を好む
  • 情報型(感覚型、左脳型)
    • 現実的な事実を大切にする
    • 明確かつ具体的なものを好む
    • 今、ここで起こっていることを重視する
    • 事実に基づいて思考し、素早い判断が出来る
    • 明確な目標をへのステップを好む
〔内面の感情状態〕 考えるー感じる

*物事に没頭しているか、客観視しているか

  • 考える(思考) 事実を基に客観的に判断や決定
    • 客観的に判断し、決定する
    • 原則として、ルールやポリシーを大切にする
    • 理論的傾向
    • 順序、自立、支配、達成、持続を必要とする
    • 事実を扱うことを好むが、イメージすることは苦手
  • 感じる(感覚) 物事に没頭するタイプ
    • 判断、決断に対して、過去の選択やその選択が他者に与えた影響を基に主観的、個人的に行う
    • 不合理なタイプとされ、ロジックを重視しない
    • 思考に柔軟性があり、社交的で良心的
    • 他者に対して養育的、友好的
    • 過去に没頭し時間を個人として捉える、過去や現在を未来よりもリアルに感じる
〔順応の仕方〕 判断するー認める

*環境への適応の仕方を決めるもの

  • 判断:西洋的 時間軸が横
    • 自分自身の人生を生きたい、明確な生き方を好む
    • 事前に予定をしっかりと立て、予定外の状況に弱い
    • 未決定に不安を感じる
    • リストを作り、系統立てることを好む
    • 仕事に対する関心が高い
    • 左脳的傾向
    • 迅速な意思決定が出来る
  • 認める:受容する、東洋的、時間軸が前後
    • 人生の流れのままに生きる、自分に自由な道を望む
    • 人生を理解し、それに合わせようとする
    • 未決定を好む、計画や期限が苦手
    • 決定されていくことに不安がある
    • 柔軟性があり、変化に対して適応していく
    • 一時的な感情に流されやすい
    • 能力以下の活動を好み、抽象的な推論が得意
    • 右脳的な傾向

すべてが当てはまるものではありません。このようなことから自分の行動傾向、思考パターンを客観的にみることで、自分との会話を行ってみるきっかけにつながればと思います。

 

3.価値観と対人コミュニケーション

今回価値・価値観を扱った理由の1つが「対人コミュニケーション」です。

❍うまくいかない対人コミュニケーション

話が合う人と合わない人、誰でもいますよね。万人とうまくやろうなんてムリです。

最近、転職コンサルティングの方とのご縁をいただき医療者限定「+1℃一会」というメンタルサポートのフェリシティをやらせて戴くことなってということを前回お伝えしていますが、転職を希望される方の多くに「人間関係」が絡んでいることが多いとのことです。

❍自分の過去に見る転職理由

ふと、自分の過去を振り返ると、まさにこの「人間関係」なのでした(笑)

初めての就職先は、個人病院で新しく検査室を立ち上げるというところでした。そしてその時の発起人は、さっさと離脱、その後に検査科のトップになったの人との反りが合わないというのが、転職を考えた本当の理由だっかなぁと今さらながら思い出しています。でも、その後まもなく病院潰れていますから非常に良いタイミングでした。

その後、28年勤務した病院でも配置変換を願い出たのが、いっしょに血液検査を担当していた人がどうしても合わないというのが真の理由、そのとき何と理由づけしたのかは…忘れています。その結果、生理検査室に回され、エコーに嵌まり込んでいます。人生どこで転換期を迎えるかはわからないものです。振り返ると私の場合は、人間関係の問題がよい方向へと導いてくれていますが、多くの人がそう簡単ではありません。

❍自分の世界観と相手の世界観は違うよ

でも、毎日のことで、かなりのストレスとなり体調不良に陥る方も少なくないのが現実社会、我慢しきれないような仕事上で何とかした人間関係というものも実際によくあるのだと想像できます。

いちばん大切なのは

相手の世界観・価値を尊重すること

これがムリならば、せめて

相手の価値・人格を否定しないこと

理解しようとする努力は、最低限して欲しいと思います。相手の1面ばかり見ずに、違った側面からも観察してみることです。行動や振る舞いは表面的なことしかわからないことも多いものです。

ダメ元でちょっと、想像してみてください。

相手の立場になってみる

もし、自分ならば

どういう行動や言葉を返すだろうか?

❍自分の価値観を押し付けない

人は自分自身を守るために、無意識のうちに自分の価値観を周囲に押し付けていることも少なくないのではないでしょうか。仲良くしている人同士でも、ときに意見のズレが生じることがあります。そんな時は、きっと描いている頭の中が異なるのです。

同じものが好きでもちょっとニュアンスが異なるように…肉が食べたいねと言って意見が合っても、焼き肉をイメージしているか?すき焼きをイメージしているか?あまり例えがよくないかも知れませんがとんこつラーメンは好きか、醤油ベースのあっさりタイプを好むのかはラーメン好きでも異なる価値となります。

人とのコミュニケーションは、こんなことは日常茶飯事なのです。時には相手が好む醤油ベースを食すことも新たな自分発見につながることもあるのではないでしょうか。

❍同じ価値観に脳は喜ぶ

その逆に、同じものに対して価値・バリュー・を持つ人は、相手を理解しやすく打ち解けて会話が弾むのではないでしょうか。同じ沿線に住んでいる、偶然同郷で先輩後輩の関係だった、趣味が同じ、同じ物を持っているなど自分の持ち物や趣味は価値観が似ていることもよくあり、一気に親近感を持つことが出来るのではないでしょうか。

初対面にもかかわらず、同じ志を持つ人と意気投合するような経験ある方も少なくないのではないでしょうか。

初めのステップは、相手のことを理解したいというアプローチからです。脳は「同じ」が好きですから、お互いが持つ価値観を相互に確認し合うことを意識的に行うことで相手に気持ちも伝わると私は考えます。

❍見知らぬ人へのアプローチは挨拶から

4月の下旬、連休前から人混みを避ける理由で、5時からウォーキングをはじめました。

歩いているのは高齢者がほとんどです。朝、公園の掃除をしてくださる方、ゴミを拾いながら歩いている方さまざまな方に地域の環境が支えられていることを、恥ずかしながら初めて知りました。初めて会う方々ですが、同じ地域の方です。そうだ、挨拶をしよう!この時間に出会うのは、ご近所さんだよね、だったら挨拶だ!そう思いたち

「おはようございます!いつもありがとうございます」

そのひと言がコミュニケーションのスタートです。今では数人のひとと、顔なじみになりウォーキングや犬の散歩をする人々と笑顔で挨拶をする関係となっています。

「おはようございます」と声を掛けられると、多くの人が会釈して返してくれます。ちょっとうれしくないですか?朝からいい気分でスタートできます。職場でも笑顔で「〇〇さん、おはようございます」と挨拶から初めてみませんか。意外とおざなりにしているのではないでしょうか。

挨拶には何の利害関係もありません。「おはようございます」「こんにちは」コミュニケーションのスタートはきちんと相手と向き合い、挨拶を交わすことから丁寧に初めてみませんか?

人間関係

 

 

生理検査アティテュード®からのメッセージ

改めて、あなたの大切なものは何ですか?

 

この春「コミュニケーションの基礎」という講座を学ぶ中で、自分が10年以上前から関わっている実践心理学(NLP)との関係性が明確され、私的には、科学的な裏付けが成され、整理されたという実感があります。

❍どんな言葉をよく使っていますか?

人間関係のコミュニケーションとして、自分の価値を知ることは他者の価値を知るきっかけになると考えます。

知るためのきっかけの1つとして、自分がどんな言葉を日常的に使っているのか?ということを意識することから、自分の価値観を意識することができました。そして、自分がコミュニケーションを取ろうとする相手が、同じ状況で、どんな言葉を使っているかということを考えることから、相手の価値観と自分との相違が見えてくるのです。

言葉の持つ意味を学び、さらに、コミュニケーションにとって価値観の違いを認知することが重要だけれども、
その価値観がどのように「言語」を学ぶという人間の学習過程において、違いが生じているのかということを学ぶことができたのです。個人の「恣意性」「学習性」「文化的伝承」そして、コンテキストによって、言葉の意味はそれぞれに異なり、その判断をしているのが個人の脳なのです。

❍臨床心理学の視点からのコミュニケーションとNLP

今回「コミュニケーションの基礎」を学習したことから、さまざまな知識が紐付けられていくことを感じ、私の中の「実践心理学・NLP」に対するバリューと脳科学的として自己の学びと価値観形成との関連性があることを再確認し、個人の世界観としての価値がどのように形成されていくのか?ということが理解され、私の中でのNLPの世界観が証明されました。

❍日本のコロナ対策にみる価値観の違い

この異常な暑さの中、どう見ても高齢者と見える人々が連れ立って会話しながら歩いているが、全員がしっかりとマスクをしている…高齢者の価値観なのか?すれ違う人はわずかなのに、熱中症で倒れなければよいのだけれど…と、私は思ってしまう。熱中症よりも、コロナ対策・予防が勝っているのだろうか?それとも、マスクをしない人に対する誹謗中傷を避けるためか?その辺の意図は本人に尋ねる以外に知ることはできません。

この暑さの中でも真面目にマスクをする国民性

そして、国内でのコロナ対策にその国民性がよく現れていると思わざるを得ません。流行当初の海外における罰則付きの外出規制に対して、日本では自粛にとどまる、法的に自粛までしか出来ないというのが現状でした。しかし、ステイホームという言葉を守り、ソーシャルディスタンスとして速攻で対応する企業。

❍令和の時代のレジリエンス

政府の方針に歯がゆさを感じながらも、その政策にも、国民の行動にも日本という国民性がよく現れていると個人的には感じています。日本人が潜在的に持つ「価値・バリュー」があり、その1つに「互助」という価値観があると私は考えます。国民は何をしたか、マスクが足りなければ、困っている人に使って貰うためにマスクを作ろう、フェイスシールドを作ろうといち早く動く企業が続々登場していました。クラウドファンディングもその1つ、困った人へ互助の手を差し伸べる、SNSを駆使し、困っている人への救済を率先して行う多くの人がいました。

人間の持つ、レジリエンスだよなぁ…同じ文化を再構築するのではなく、進化した新しい文化をまさしく「令和」という新しい文化を築く時代が今なのだと実感しています。

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生理検査アティテュード®

Junko Katayoshi

今日のまとめ

  • 価値・価値観の特徴の1つとして文化的価値観があり、多くの価値観は10歳頃までに形成され
  • 習慣化された行動による多くの情報の蓄積からも価値は形成される
  • 信念は自分の持つ価値観を知るためのきっかけとして、意識することでも気づくことが出来る

 

『Pure Medical attitudeからのお知らせ』

2020 年『 オンライン』で パーソナルセッション

2020年...

コロナ下でのオンラインをやっと決断した。

きちんとクライアントの心と向き合いたいそう思う気持ちが、オンラインへの抵抗感が根強く、なかなか決断できませんでした。試行錯誤しながらも自分のことを振り返り、オンラインでやることを決断いたしました。

オンラインでの会話の経験を重ねたのち…

初めの一歩がものすごく高いハードルなんだよなぁ…

でも、自分自身もそうだったじゃん!

そんなことを今更ですが、思い出したのです。顔出ししなくてOKです。話せることだけでOKです。話すだけでどれだけ、どれほど心が救われるか…そのことを過去の自分が思い出させてくれたのです。声だけでもいいです。聴かせてくださいませんか?こころの叫びを。

2020 年『 オンライン』で パーソナルセッション

Pure Medical attitude

かたよし 純子

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Pure Medical attitude 生理検査アティテュード®

かたよし純子 Junchan♪  ※自己紹介はこちらから

臨床検査技師/超音波検査士/健康管理士一般指導員/健康管理能力検定1級/介護予防運動指導員/米国NLP協会認定NLPトレーナー/臨床心理学 および 基礎エキスパート取得

今日も最後までありがとうございました。