元気&HealthのJunchanのblogにご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナーかたよし純子です♪今週は、自己理解に繋がる1週間をお届けいたします。思春期・青年期の心理臨床を学び、現代社会での生きづらさを感じています。「成人とは?」大人に成ることとは、人としての一つの課題です。私が成人した頃よりも社会はさらに複雑になり、さまざまな課題をクリアにする必要性が今の青年期に課せられているように感じます。「自己理解」知っているようで意外に自分を知らないのではないでしょうか。自分を見つめ直し、本当は何を望んでいるのかを知るためのきっかけに繋がる1週間になればと幸いです。
1. 幸せのための自己理解そのための3ステップ
1-1 大人になれない青年たち、自分を知る必要性とは?
1-2 自己理解の方法「ジョハリの窓」による理解
1-3 「ジョハリの窓」4つの窓の解釈
今日のプラスα
2.自己理解で見えてくる自分自身
3.Being Happy 幸せでいること
1. 幸せのための自己理解そのための3ステップ
心理学の学びの中では、青年期は「大人になるための準備期間」ともされています。
1-1 大人になれない青年たち、自分を知る必要性とは?
大人への準備期間として思春期・青年期はさまざまな課題を抱えています。一時代前、私自身の10~20代と比較してもその様相は大きく変化しているようです。
【ライフサイクルの中での青年期とは】
中世ヨーロッパ時代には教育という概念も、子供時代という概念も無かったとも言われています。
子どもは「小さい大人」として、大人のミニチュア版として八頭身の子どもの姿が描かれていたとされています。子どもから大人への移行期として、第二次性徴期から自己形成の時期として思春期・青年期の「青年」という考え方は近代以降とされています。
日本においても、江戸時代では、男子15歳にて「元服」し、社会的責任を負うとされていました。江戸後期では、結婚をして所帯を持つことで一人前の大人として仲間入りすることを意味し、未婚の若者や娘は、子どもと大人との中間をさしていたとされています。
【青年期の課題】
青年期の発達課題をE.H.エリクソンは、自己形成の時代「自我同一性」としています。青年期は、心理的自立の確率が課題とされ、幼児期の親から分離し、第二の分離-個体化期ともいわれています。
大人の準備期間としての青年期は、義務教育期間が終了し、就職、社会人として仲間入りするまでの期間を意味することが多いようです。
〔変容する青年期の現代での様相〕
この期間が時代とともに延長しています。専門学校、大学、大学院へと社会参加するまでの期間が延長されています。ひととき、就職難の時代とされ、フリーターやアルバイターの増加、ニートと呼ばれる青年たちの出現は、社会背景をあからさまにするような「個人の成長の変化」の見え方となっているように感じます。
青年期は、自我をつくりあげる時期と言われています。日本人は「自我がない」と思われがちなようですが、河合隼雄氏は「日本人は西洋人と特有とし、自分を他の存在の中に隠し、他を受け入れつつも、自分の存在をなくしてしまうことのない複雑な過程を経て成長していく」としていると言われます。この日本人特有とされる自我形成が、おもてなしの心につながるのでしょうか。
<思春期・青年期の位置>
【自己理解の必要性とは】
- 「何がしたいのかわからない」
- 「やりたいことなんて、何もない」
- 「どうせ出来ないから」
- 「今のままで何も望まない」
このようなことばをよく聞きます。こうお伝えしている私自身も、行き当たりばったりで生きてきたのかも知れません。「目標は何ですか?」「欲しい未来は?」その質問に、自分と向き合うようになったと言っても過言ではありません。毎日が精一杯で、突っ走ってきた、壁にぶち当たった時がチャンスなのかも知れません。
〔ピンチはチャンス〕
どうしようもない絶望感にみまわれた時に、人はなんとかその場から逃れよう、脱出しようと試みます。幸せでいたいと願わない人はいないのではないでしょうか。人には思うこと、願うこと、目標を達成したいと思う自己実現「向上心」があります。目標達成することで、得たい感情があるからです。
【自己理解の意義】
何となく心理テストをやっているあなたへ、自己理解を深めたいと思っているのではないでしょうか。
人の中には、2つの向上心があるとされています。「精神的向上」「物理的向上」です。
○精神的向上
こころの安定性、充実感、自己の内面を磨く、メンタルを鍛え、強化する
○物質的向上
行動力と物質の安定、経済力、現実的な幸せ
〔自分自身の向上と社会との関係性の向上〕
それぞれの個性・パーソナリティ、目的に合わせたやり方が必要となり、そのための自己自身をはじめに理解することが必須となります。自己理解し、自分の幸せ、自分とその周囲の人たちとの幸せに繋がる関係性を構築するためにも大切な意味を持ちます。
1-2 自己理解の方法「ジョハリの窓」による理解
「ジョハリの窓」とうことばを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
【2つの次元からの見方、ジョハリの窓とは】
2次元性で「対人関係における気づきのグラフモデル」を提案した、サンフランシスコ州立大学の2人の心理学者、ジョセフ・ルフトとハリ・インガムの名前を組み合わせて「ジョハリの窓」と呼ぶようになったとのことです。
〔2つの次元性〕
-
自分からみた自己
「A.自分で分かっている自己」と「B.自分で分かっていない自己」とがあります。
-
他人にみられている自己
「C.人に話さない自己」」と「D. 自己も周囲も分からない」があります。
2つの次元とは、「自分からみた自己」と「他人からみた自己」の2つ次元があり、それぞれが、「分かっている」と「分かっていない」とに分けられます。
<ジョハリの窓(Johari window)4つの窓>
1-3 「ジョハリの窓」4つの窓の解釈
人には隠しておきたい「秘密にしておきたい」部分が誰にでもあります。
【4つの窓の持つ意味】
Aの公共的な部分を拡げて行くことが自己開示につながるとされています。
〔A.開放:自分で分かっている自己〕
自分も周囲の人々にも公にされている部分です。その人の健康的な一面とも言えます。周囲との関係性で馴染みやすく、共通性を見出しやすい部分、人間関係を築く上で大切な部分となります。より良い社会性を得るためにはこの部分を拡げて行くことが求められます。言い換えるとどこまで自己開示ができるかということになります。人間的な成長とともに拡げていくことが1つの目標となるのかも知れません。
B.盲点、C.秘密、D.未知の部分をより多くのA.開放に移行していくことで、自己成長につながります。
〔B.盲点:自分で分かっていない自己〕
自分では分かっていない部分、周囲の人からみた自分、自分ではそのように思っていない部分であり、無意識に周囲に表出されている感情や行動、とも言えます。
○自己変容のためのキーワード
周囲の人から言われて初めて、自分で気づくこともあるのではないでしょうか。その言葉に対して「そんなことは無い!」と否定ばかりしていませんか。そのことばを受け入れることで、新たな自分の一面に気づくことができ、Aの部分を拡げることができます。
謙虚さと素直な気持ちが大切となります。
- 謙虚な態度で受け入れる
- 素直な感情で耳を傾ける
- 自分の感情を受け入れる態度で、指摘されたことを受けとめる
- 自分の中での客観的に振り返り、受け入れる
〔C.秘密:人に話さない自己〕
人には言いたくない部分、隠しておきたい部分が誰にでもあると思います。
自分の中で周囲に隠している部分です。自己開示(セルフディスクロージャー)することが求められます。自己を隠さずに開示することには、隠していることを判断する強さと勇気が求められます。その局面に対する判断力を求められることもあります。自分の行動に対して、問題意識を自覚し持つことも求められます。
〔D.未知: 自己も周囲も分からない〕
自分にも、周囲にも見えない部分、この部分を発掘することで、自己の可能性は拡がります。自分本来の自分らしさを表現できる部分が隠されているとも捉えられます。強み革命「さあ、才能に目覚めよう」ストレングスファインダーを探すことも1つの方法かもしれません。カウンセリング、コーチング、心理学的なテストを行うことにより気づくこともあります。心理学的には、さまざまなテストがあります。その方法は、次回7日(水)にまとめていきたいと思います。
〔開放の窓の拡大〕
周囲の意見に耳を傾け、自分の中振り返り自分自身の態度に気づくこと、そして客観的に謙虚な気持ちで素直に受け入れることにより、Bに部分は拡げられます。
さらに、周囲と良好な関係を保ちたいと思うならば、自己開示する部分を増やすことも必要です。開示するには勇気も覚悟も必要となることもあるでしょう。例えば自分の意見や意思を明確に伝えることm必要なことがあります。問題意識を自覚して、自己表現することも必要なことがあります。
これらの行動変化により、下記の表の『A.開放』部分は拡大し、「B.盲点」の部分と「C.秘密」、「D.未知」の部分は縮小します。重なりを見せて新たに拡大された「E」の部分は、自己成長につながる気づきとなります。
<開放の窓の拡大>
〔過去の関連ブログ〕
- 変化のための選択肢 §5 自分らしい変容は、フィット感から 2017.4.21
- 自分の強み。。。知っていますか? 2017.1.9
- 心も本当に笑顔ですか? 2017.3.21
2.自己理解で見えてくる自分自身
私自身がこのBlogを通してさまざまなことを自己開示してきました。それは、真の声を聞いて頂きたいという思いからです。
【自分の中の葛藤】
Web上での顔出しや、さまざまな思いを明文化して書くことも私の年代にとっては、けっこう勇気が必要とされました。それ以前の私は、自分の中の「恥」や「弱さ」を他人さらけ出すこともNG。ジョハリの窓でいう、B.秘密の部分を多く持っていたとも言えます。強く、カッコイイ自分のペルソナでいたかったからかもしれません。人の中の二面性です。
それなりの葛藤は、心理を学び、自分がどのように生きて生きたいのか?この社会に対してこの先どのような貢献ができるのかを考えた時に、自分の中の隠しておきたい事実の質が変わったことを実感しています。家庭が崩壊したことも、そして離婚したこともその過程があるから今の自分がいるのだという解釈に変化したことで、ひとつの成長と思えたのです。
人はさまざまな闇を抱えています。ことに、人間関係では、プラスの感情もマイナスの感情も多くの感情を秘めているのではないでしょうか。すべてを開示することは求めませんが、その隠された感情と向
き合い、消化することでそこからプラスに変換できた時に、自己開示なされるように思います。
【未知の感情を発掘する意味】
「D.未知」の部分の未知の自己には、自分が気づいていないネガティブは価値観があると私は思います。自分では気づいていない、「ねばならない」という見方、考え方です。多くの場合、幼少期での環境で作られた信念や価値観です。成人後のトラウマは、無意識が自己防衛のために押し込めている感情なので、Cの秘密の部分になるのではないでしょうか。未知の自己部分は、どこかで発掘し、今の自分と客観的に対峙することも必要なのだと思います。
3.Being Happy 幸せでいること
幸せでいることとは、どのようなことを意味するのでしょうか。
【日常生活の中での当たり前のこと】
人によって幸せでの受け止め方は人それぞれです。日常生活中で、ホッとする瞬間に幸せだと思える感性を私は持っていたいと思います。家族との何気ない会話、友人たちの語らいに笑いながら会話できる時間をもてることに幸せを見出したいと思います。1日の終りに温かい湯船に浸れる開放感、生活の充実感に幸せを感じていたいです。
健康な身体で、心も充たされていることがいちばんの幸福だと思えます。「物質的な向上」が充たされた状態とは、よりより現実的な生活を意味します。金銭豊かな生活は幸福には必要ないなどと、きれいごとは言いません。なぜなら、経済的に飢えない収入と、安定した生活の確保は必須だと思います。そして、生活を確保するための収入を得ることはもちろん大切なことで、その仕事でストレスを抱えたらそれは、幸せとはいえません。
【バランス力のある目標実現】
仕事もプライベート、双方の人間関係もその人の幸せに関わってきます。プライベートの時間を犠牲にしてまで仕事に没頭し、大きな収入を得てもそれは幸せだとは言えないと思います。自分が本当にやりたいことを仕事にでき、バランスの良い労働で収入を得ることが目標とされます。人として、より良好な社会との関わり持ちながら、自己の能力引き伸ばし、社会貢献していくことが私個人には幸せだと感じることです。自己の夢実現を目標として、充実した日常を営めることです。
この考え方は人によってそれぞれでしょう。自分自身の「未知の部分」の資質に気づくことが幸せに生きるための方法なのではないでしょうか。
次回は「自己理解ためのテスト」をまとめていきましょう。またぜひお読み戴けたらと思います。
今日のまとめ
- 大人へのステップ青年期の課題は「自己形成」「自我同一性の確立」
- 自己実現とは、人間としての向上心が必要で、自己理解を行うことから実現できる
- 素直な謙虚さでの受け入れと、勇気と強さで自己開示の部分を拡げ、未知の自分への気づきを得ることから自己理解は深まる
<Pure Medical attitude のblog>
「今週のテーマ関連ブログ」
- 変化のための選択肢 §5 自分らしい変容は、フィット感から 2017.4.21
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「最近のブログ」
「身近な疾患、がんを知る」2018.1.31~2018.2.2
- §1 科学的ながん予防法 2018.1.31
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「かぜウイルスの自己免疫反応」
- §1 咳のメカニズム 2018.1.15
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- §1 冬の感染性胃腸炎、ノロウイルスを知る 2017.12.11
- §2 インフルエンザ流行期突入! 2017.12.13
- §3 予防を知ってシャットアウト! 2017.12.15
「循環器を知る」 2017.12.4~2017.12.8
- §1 心機能を正しく知って身体をいたわる 2017.12.4
- §2 よく聞きませんか!? 心不全とは? 2017.12.6
- §3 循環器疾患の原因と発症予防 2017.12.8
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