『元気の出るJunchanのblog』ご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪

今週も新しい1週間が始まりました!新緑が鮮やかですね。身体を動かすのにも最適な季節です。週末は、運動会もあちらこちらで行われていたようです。梅雨入り前のこの時期、湿度も温度も過ごしやすい、1年のうちでいちばん快適な季節です。そんな快適な季節だからこそ、生活習慣も見直すには、良い時期ではないでしょうか。生活習慣を通して、自分の健康を考える、今週のテーマは「健康を考える」、みなさんは自分のことを健康だと思っていますか?病院にかかっていないから健康だと思っている、という方もいるかもしれません。初回の今日は、広義の意味から「健康」を考えていきたいと思います。最近聞かれるようになった「未病」も扱います。

 

1.健康的な生活を考えるための3ポイント

1-1 健康の定義から健康的な生活を考える

1-2 病気は誰が決めるものなのか

1-3 同じ病気でも同じではない

今日のプラスα

2.西洋医学と東洋医学の「未病」とは?

3.臨床検査「呼吸機能検査」メモ ~COPDとは~

 

1.健康的な生活を考えるための3ポイント

1-1 健康の定義から健康的な生活を考える

窓を開けて外の空気を感じたくなる…屋外でのスポーツを楽しみたいそんな気持ちのよい季節です。

身体を動かすときに自分が健康であることを意識する…そんな方もいるのでしょうか。みなさんは、どんな時に「健康」を意識しますか?健診結果を受け取った時という方もいるかも知れませんね。健康とはどのような状態を言うのでしょうか?いつもながら、「健康の定義」から考えてみましょう。

世界保健機関(WHO)の定義では、

健康とは、身体的、精神的ならびに社会的に完全に良好な状態にあることであり、単に病気や虚弱ではないことにとどまるものではない。到達しうる最高度の健康を享受することは、人種・宗教・政治的ないし社会的地位のいかんにかかわらず、すべての人類の基本的人権の1つである』

とされています。つまりは、身体と心と社会との3つの良好な関係性から評価されることの必要性を示しています。かなり高いハードルに感じた方もいるのではないでしょうか。

日本国憲法の第25条では、健康が基本的人権であり、これを守る責任が国にあることを明記しています。さらに、1984年の国民健康会議で、高化社会を見据えて、「病気と共存する健康」という考え方を提言しています。すなわち、健康は、「無病息災」が健康であるという日本ならではの考え方から「健康は無病息災な状態だけではなく、「一病息災」でも考えられる」ことも必要で有るとの意見が示されました。一病息災とは、1つくらい病気を持っていたほうが「健康」に対する意識を持つことができるという考えです。二者択一的な考え方をではなく、社会参加の可能性を拡げ、精神的な心の充実感、生活の質を高めることを意識した健康視点の改善の必要性を健康の定義としています。

いかがでしょうか、「病気でも健康である」との考え方です。一般的な病気への概念が少し変わってくるのではないでしょうか。慢性疾患を持っている方や先天性疾患を持っている方も多くいるのが現代社会です。自分は「健康」であるという意識改善から健康になる必要性を感じませんか。病気と健康の違いです。

私は、総合病院に通算30年以上勤務してきました。そして、検査業務を通じてたくさんの患者様と接してきました。来院される方は様々です。健診の方、付添の方、体調を崩されて来院されている患者さま、患者さまは、何かしらの「病気」を持たれているか、病気にかかられている方、病気を疑われている方、そんな方々です。

具合の悪い方はもちろん健康には見えませんが、慢性疾患で通院されている方の中には、病名から想像するとかなり深刻な方もいらっしゃいますが、その方々が全員が不健康に見えるわけではありません。私の場合は、生理検査の中でも予約検査で行ってきましたので、緊急以外は、日常生活の一部として、延長線としてご来院される方が多くいらっしゃいました。いかにも深刻な病気を抱えているけれども、一見すると見た目上は、健康的な生活を送っている方も数多くいらっしゃいます。

その反面、一見元気そうに過ごしていても、健康ではない方も多く見受けます。この違いは何なのでしょうか?検査時は、みなさん不安なご様子です。自分が検査を受ける時にも思います「何かあったらどうしよう…」結果説明を受けるまでは、不安ですよね。

健康か、不健康かのボーダーラインは、自分自身の感情の表れ方による、そんなところに表れるのではないでしょうか。「健康」とは、その人の病気を含めた「感情の状態、捉え方」に大きく影響していると私は考えています。

 

1-2 「病気」や「健康」は誰が決めるものなのか

「病気か or 病気ではないか?」これは、誰が決めるのでしょうか?それは「医師」と言われそうです。

確かに医師が決めますが、医師が決めているのは、患者さまの身体が持ってしまった「病名」なのではないでしょうか。身体の状態を診て、診断名を決めているのです。

ウィキペディアで「病気」を検索すると、

『病気(illness)、病は、人間や動物の心や体に不調または不都合が生じた状態のこと。一般的に外傷などは含まれない。病気(やまいけ、sickness)は、病気が起こるような気配をいう』

とあります。この、Wikipediaでの「病気」の項目は、ご一読いただけると様々な解釈も見えてくると思いますのでお勧めします。

私は、医師がおこなっているのは、病名を決めている、そして、その病名が疑われている状態を改善するために治療という行為が行われているということだと思うのです。病院に受診しなくても、熱がある、風邪を引いてしまったようだ、休まなくては…そんな時も、「自分は病気に罹った」と、自己判断をしているのではないでしょうか。そして、医師の治療を受けなくても解熱し、体調を回復することもあるのでないでしょうか。人は、自分自身で治そうという力「自己免疫力」があります。具合が悪く、寝込む時、「自分は、不健康だと思うより、病気だ」と思いと思います。その状態が改善し、身体の調子が良くなると、「あぁ…自分は健康に戻った」と感じるのではないでしょうか。

病気も健康も、基本は自分が決めているのではないでしょうか。具合が悪い時ほど、健康であることのありがたさを身にしみて感じるのではないでしょうか。

私は、幸い比較的丈夫に生まれ育ちました。寝込むこともほとんどありません。そんな私が、極度の肩凝りから、緊張性頭痛を引き起こしたり、包丁で怪我をしたり…そんな時は、早くこの煩わしさから開放されたい!そんな風に感じることもあるのです。いわば、身体の状態が通常とは異なる時に、「いつもの状態に戻りたい」このような不快な感情を持つこともいわば不健康だと言えるのでないでしょうか。

こんな私と比べたら、比較にならないほどの様々な疾患を持ち、治療に取り組んでいる友人がいます。彼女は、常に自分の病気を向き合い自分自身と会話をしています。自分の身体の状態を知り尽くし、改善するための努力を怠りません。自分の人生の目標を明確にし、前向きに疾患と並行しながら取り組んでいます。心底頭が下がる姿勢です。彼女は、私から見れば決して不健康ではなく、いつも明るく前向きで誰よりもいちばん健康なのです。

病気や健康というスケール(判断基準)を自分の中に持つことが大切なのではないでしょうか。そして、その解釈は、自分自身が決めることだと私は思います。

自分は、今、健康か? 不健康か? みなさんは、どのように思っていますか?

 

1-3 同じ病気でも、同じではない

このような考え方を持つと、同じ「病名・疾患」でも、同じではなくなってしまうのではないかと私は考えます。ある医師が、「同じ病気で、同じように治療しても良くなる人と、そうでない人がいる」そんな疑問を持つと言われていたことがあります。どこが違うのでしょうか。

シンプルに考えると、人の身体へ治療効果は人それぞれだから、これで片付けられそうです。そして、免疫力も人それぞれです。が、しかしそれだけでしょうか。免疫力に、その人の心も関係してきます。人はもつ「自然治癒力」です。人は、誰に教わったわけでもなく「ホメオスタシス」恒常性を保つ力をその遺伝子の中に組み込まれて生まれてきています。そのことをもっと理解し、意識することをお勧めします。身体の恒常性は、「自律神経」「内分泌」「免疫」のバランスを取るために脳から支持されています。そのバランス調整は、常に無意識に行われています。

よく、「病は気から」と言われます。病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるということを表していますが、その最たる例は、「プラシーボ効果」ではないでしょうか。プラシーボとは、「偽薬」のことです。この薬は、すごく良く効くからと言われて飲むと偽薬でも効いてしまうというもの。さらには、臨床的には何の問題もないのに、よくならない、症状が改善しない、ということもよく聞きます。

毎年、同じような時期に、同じような自覚症状で来院され検査に見えられる方もいます。検査上の数値には、何も得られないのですが症状はある、そんな方もかなりの人数お目にかかっています。心の状態が身体の症状に現れた場合に見逃されてしまうのが「仮面うつ病」です。深刻な症状まで陥り、精神疾患が隠されてしまうこともあるのです。

診断は、病気を持つ体に対して行われているのです。総合的に受けとめて貰えることを私は心から望みます。体の症状は、何らかの自分自身からの訴えです。ホメオスタシスが崩れていることのサインです。病院にかかり、数値がOKならば、自分の心の声も聴いてください。自分の身体が頑張っているのだと思うこと、そのことを知ることをお勧めしたいのです。自分の身体の声、心の声に耳を傾ける、そして意識的に心の状態を整えることのお勧めです。

そして、腹式呼吸のお勧めです。唯一「呼吸」を整えることはできると思います。呼吸を意識的にゆっくりとすることで、心拍(脈拍)は落ち着いてきます。副交換神経が優位になり心の緊張もほぐれて、落ち着いてきます。

人間の脈拍は、吸気(息を吸う)で、少し早くなり、呼気(息を吐く)で、ゆっくりと落ち着いてきます。吐く息はできるだけゆっくりと、身体が感じているストレスとともに身体の外に吐き出すようなイメージで、出来るうる限り、すべて吐き出します。残気量を限りなく少なくするのです。頑張って吐き出しても正常な人で、肺の能力(全排気量)の約30%くらいの空気が残っているのです。

Homeostasis

<Homeostasis>

 

2.西洋医学と東洋医学の「未病」とは?

未病」ということばを耳にされた方もいるのではないでしょうか。未病とは、東洋医学の考え方です。4~5月と、市民向けの東海大学の「漢方講座」を受講してきました。なかなか興味深く、楽しい講座でした。「未病」とは、何らかの継続した症状があるが検査しても何も見つからないという状態です。ウィキペディア「病気」の欄での「未病」の項目をみると、「ホメオスタシス(恒常性)が崩れかけている状態」とあります。

私の住む神奈川県では「未病サポーター」という取り組みをしていますが、県のHPでは、病気と健康の中間を「未病」としているようです。1年前に私も未病サポーター登録するために受講しました。

患者さまの訴え(症状)に対して、

  • 西洋医学  様々な検査を行い「病名」をつけていく作業
  • 東洋医学  「証」という見立てをする作業を行っていく

東洋医学では、漢方を用いますが、「証」から見立てるので、同じ症状でも異なる漢方の投薬がなされル場合もあるし、異なる症状でも、同じ漢方薬を処方されることがあるのです。

東洋医学では、「陰・陽」「虚・実」「寒・熱」「表・裏」この考え方が基本です。患者さまの病態や体質を示すモノサシになるのです。そして、人間の身体を、気・血・水の3要素で捉えています。「気」は、エネルギー、「血」は、組織に栄誉を運ぶ液体、「水」体液や分泌物、尿や浸出液です。さらに診察は、体位振る舞いなど、患者の様々な状態を視覚・聴覚。身体感覚で行う四診「望診・聞診・問診・切診」です。

私が受講した漢方講座の講師は、消化器内科の医師で東洋医学を学ばれた方でした。西洋医学と東洋医学のそれぞれの良さを活かして、患者さま健康生活を願われる姿勢にとても共感できました。がんなどの治療には、西洋医学を用い根治する、術後の慢性的な体質改善を漢方処方で改善させ、患者さまの生活の質を改善されることを推奨されていました。西洋と東洋の双方の考え方のバランスです、私自身が学んできた医療知識はいわば、西洋医学です。さらに東洋医学の考え方を学ぶことで、メンタルサポートにも活かせるのではないかと考えています。

検査技師としても、バランスを保つことで検査の質の改善にも役立つことがある、そんなことも大切さだと改めて実感しました。

 

3.臨床検査「呼吸機能検査」メモ ~COPDとは~

呼吸機能検査は、なかなか苦しい検査なので、受けていただく方の協力は必須です。何らかの外科的手術をされた方は、肺活量、努力性肺活量の検査を受けられているのではないでしょうか。健康診断でも、努力性肺活量を行なっている内容のものもあります。肺活量には、2種類あります。

この努力性肺活量で、調べられる「1秒量・1秒率」で、最近良く耳にする「慢性閉塞性肺疾患 COPD」の状態がわかります。喫煙が大きな原因の1つとされていて、「タバコ病」とも言われます。

呼吸機能障害は、大きく拘束性換気障害と閉塞性換気障害に分かれます。両方見られるものは、混合性換気障害となります。

閉塞性肺疾患COPDは、閉塞性換気障害となりますが、1秒量を調べることで呼吸曲線「フローボリュームカーブ」から見分けることが出来ます。

1秒率とは、最大吸気位(もうこれ以上息を吸うことが出来ないという位置)からの1秒間の呼出量が、肺活量の何%の量を吐き出すことが出来るかという数値です。フローボリュームカーブとは、呼吸のパターンを量と時間で曲線に描いたものです。

COPDが疑われる場合は、吐き出すことが苦しく、1秒率が低下するために、フローボリュームカーブに特徴的な形で表れます。

喫煙は、依存症といわれる心の疾患の1つだと私は思っています。ニコチン中毒とも言える薬物中毒の1つです。以前ブログでもお伝えしています。タバコの害の中でも、副流煙の害も大きな問題とされています。メンタルセラピーを用いて一人でも喫煙者を減らしたいと思う1人です。

喫煙は、生活習慣病の原因となります。動脈硬化の原因となり、発がん物質も多く含まれます。喫煙者の体内に入る部分よりも、煙の方が、多くの有害物質を含み、副流煙による受動喫煙の被害が大きく問題視されています。慢性閉塞性肺疾患はもちろん、肺癌、咽頭癌、食道癌、胃癌、虚血性心疾患、消化器性潰瘍のリスク、妊婦の喫煙に際しては、低出生体重児、早産、妊娠合併症の危険性も上がります。動脈硬から皮膚の老化により美容にも悪影響を及ぼします。

先程お伝えした、肺に残っている空気の量「残気量」、肺に残っている部分を調べる「残気量・残基率」検査は、肺疾患が疑われるときではないと、残気量まではなかなか検査をおこないません。検査用の医療ガスを用いる大きな検査機器が必要となるためです。そして、時間も一番長くかかり、検査を受ける側も、技師側も最大限の注意と努力が問われる検査です。

呼吸機能検査は、声のかけ方1つでデーターも変わるのです。そこには、やはり技術的な問題もありますが、コツも必要です。そして検査を受け持つ上でいちばん大切なことは、信頼関係です。コミュニケーション能力に関わる部分が重要なポイントになっていると考えています。検査を受けられる方も最高位までの努力を必要とするために、それなりのストレスを抱えています。患者さまにとっての良い検査を行うことは、検査の内容と患者さまの状態を把握し、出来得る限り理解し、寄り添いながら検査を行っていくこと、どこまで気持ちを受けとめて行うことが出来るかということにかかっていると私は思います。

患者さまの立場で物事を考え、心を受けとめることが出来る技師、検査が望まれます。常に相手の気持ちに即した考え方が出来、受けとめることの出来る技師を一人でも多く育成していきたいです。

 

今日のまとめ

  • 「病気か健康か」その基準を決めるのは、自分自身
  • 自分の呼吸を意識し、腹式呼吸を積極的に取り入れることからの意識改善
  • 未病を知る、意識することは、バランスを考える心

 

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今日も最後までありがとうございました。

 

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