『元気の出るJunchanのblog』ご訪問ありがとうございます。医療スタッフのメンタルパートナー かたよし純子です♪

昨日のブログでは、「説明力と理解力の関係」と「相手のレベルに合わる」という内容でお伝えしました。今日は、受ける側のレベルに合わせた「説明」をさらに見ていきましょう。「業界用語」ということばを聞いたことがあるかと思います。何気に使っている専門用語のことです。そして「レベルに合わせて」という表現をしましたが、「相手の立場に合わせて」という意味です。相手の理解度に合っているかどうかを日常でも考えながら話をしていますか?今日は、説明を受ける側、聞いている人の目線からの説明」を考えてみたいと思います。

 

1. ありがちでは…?ことばを無意識に使っていませんか

1.1   一般的に使われていることば

1.2    「不安?」相手が聞きたいことを認識する大切さ

1.3    観察力を使いましょう 

今日のプラスα

2.心をのせた言葉で伝える 

3.説明も、対応も、気持ちも受けとめることから

 

1. ありがちでは…?ことばを無意識に使っていませんか

1.1 それ、一般的に使われていることばですか?

業界用語とは、同じ職業の集団(業界)内で用いられ、一般には広く通じない単語や言葉のことを指します。元は芸能関係からのようですが、一般の人にはわからないようにとの意味合いも含まれていたりします。医療現場では、TVでもおなじみになった緊急のドクター要請「コードブルー」もこの1つ。略語もよく使われますよね。

あることばを説明する時に、陥りやすいことが、「一般的なことばで話す」と言うことです。医療者の「専門用語」けっこうやりがちなのです。そして、一般的な言葉で説明したつもりが。。。こんな事もありました。

「善玉、悪玉」この言葉、最近ではCMでも使われますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。以前、友人の「健康講座」に同席させてもらった時のこと、「善玉、悪玉」ということばを使ってHDL、LDLコレステロールを説明していたのですが、コレステロールということばを省いて、「善玉、悪玉」で説明していたら、聞いていた方々は腸内細菌の善玉、悪玉と混乱してしまったようです。「善玉、悪玉」という表現は、コレステロールから使われ始めたと記憶しています。友人も、私もコレステロールに「善玉、悪玉」を使うほうが普通だと思い込んでいたためでした。でも健康意識の高い受講生たちは、最近のCMで使われている腸内細菌のことだと思ったようです。

意味不明な説明にならないように、ことばは、略語も含めて気をつけて使う必要があります。その場に合わせた説明をすることが良い説明につながります。年齢により使われることばも異なり、さらに新しい言葉も街中には溢れています。

自分の持っている「知識や常識の地図」と相手の持っている地図は同じではありません。目的地(理解)までたどり着けずに、置き去りにしていることもあるかも知れない、このことも頭に片隅に置いておきたいものです。「地図は領土ではない」(NLPの前提)

Map is not territory

<Map is not territory>

 

1.2 「不安?」相手の聞きたいことを認識する大切さ

理論的に聞きたいことと、感情が聞きたいことの2つを考えてみましょう。

相手の話を理解する力も大切です。左脳が聞きたいこと、質問して、その答えが返ってこない!これ、イラッとしますよね。相手の説明力を疑いたくなります。会議の場面や学会、講習会などでもなどでも時々、ありがちでしょうか。国会中継でも…笑。論理的な説明で得られる情報として、受け取る側が得たい、理解したいと思う説明です。

そして、昨日の冒頭でお伝えした、友人体験談です。隣の病床の方のお話…医師から症状に対して投薬されたようだけど「その薬剤の説明」がとばされて「薬出しましから」処理されたと。。。薬剤の名前も投薬の理由説明も無く、聞いても答えられなかったようなニュアンス、とのこと。医師にたいする不安感をぼやいていたようです。

最近では、投薬説明は、薬剤師にとの「分離業務」とも言われていますが、簡単な説明は必要なのではないかと考えます。投薬指示を出すのは医師です、薬の変更や理由説明など指示に対する説明を医師に求めるのは自然な感情。薬剤師は薬飲み合わせに配慮すること、飲み方や副作用などの注意を促す、この部分の業務分離ではないのでしょうか。

もちろん検査技師にも同じことが言えます。この検査で何がわかりますか?という質問にはきちんと患者さまが理解できるように説明し、検査に必要な、前処置が必要なことも理由を含めて説明出来ることはプロとして必須です。

論理的に聞きたい説明と、感情が聞きたいことの2つがあるのです。コミュニケーションは、言葉のやりとりだけではなく、感情のやり取りがあることが大切だと私は思っています。「左脳で聞きたいこと」「右脳が聴きたいこと」それぞれのバランスです。友人の隣人は、医師との良好な信頼できるコミュニケーションが取りたかったのですよね。。。悲

医療は、「命のこころ」があらわれやすいところです。

 

1.3 観察力を使いましょう

感情のやり取りはどうしたら良いのか? こんなことを考えた方は、いらっしゃいますか?感情を察知するのは、相手を観察するとことからです。人の心は微妙な部分に現れると、お伝えしていますよね。顔の微妙な表情や、手や足、瞬き、呼吸、姿勢などなど、身体情報としてさまざまな非言語情報=無意識のサインを身体は、発信しています。相手からのこの無意識のサインを受け取りましょう! 観察あるのみです。ただし、あまりジロジロと眺めていると、逆に信頼関係は寸断されてしまいますので要注意。相手に悟られず、失礼のないように観察してください。すべてはさり気なく、日常の練習からです。

そして、忘れてしまいがちなのは、自分自身もこのサインを発していて、相手の無意識もキャッチしているということです。このあたりの詳しいことは、明日、またお伝えします。

そして、観察しながらも、心の中で判断しながら話を進めていくことが大切です。何となく違和感として、理解されていないかもと感じたら、確認することも大切な説明のひとつです。「ここまでで何かわからないことは、ありますか?」この言葉を投げかけてくださいね。その時も相手のわずかな反応をキャッチすることを忘れずに。

聞きたいけど聞けない、こんな心のサインをキャッチする、観察力(キャリブレーション)も日常から練習してみると良いですね。

「何を知りたいのか?」相手を理解していますか? キャリブレーション(観察)、サイン(非言語情報)を送る。これ、「より理解してもらうために相手を理解すること」大切です。

「質問ありますか?」よりも「分からないこと、聞きたいことがありますか?」このことばの方が良いでしょうか。

 

2.心をのせた言葉で伝える 

私の体験談で、さらに、こんなこともしばしば、検査技師は結果説明が出来ません。検査は、医師の指示の下に行うことが法律で定められています。これを守らないと傷害罪に問われます。勝手に検査をすることも、説明することも出来ないのです。こんな私たちに対して。。。

「結果、分かっているんでしょ、教えて下さいよ。」

こんなことを時々言われます。

この言葉にビシッと、

「検査技師は、説明出来ないので、次回、外来で先生に聞いてください」

と、伝えたところ激怒!キレられてしまいました。このやりとり、どう思われたでしょうか?超音波検査の場面ではよくありがちなのです。激怒しなくても、かなりの「落胆」が伝わってきませんか?患者さまも分かっていて、そこを敢えて聞いてくるのです。次回の診察まで「不安」を抱えている人もいるでしょう。通り一遍の対応をしてしまうと、やはり患者さまにも心があります。あたり前があたり前ではないのが、患者心理だと私は思います。

「お気持ちはよくわかります。」この気持、「」をことばにのせてください。たったこれだけですが、分かってもらえますよ。

 

3.説明も、対応も、気持ちも受けとめることから

某携帯ショップでの私の発言「腹が立ってきたので、担当変わってください。。。

これ、比較的冷静に伝えたつもり…笑、でも怖いですよね(笑)

私の聞きたい答えが何度言っても得られない。「マニュアル」通りの返事しかして戴けなかったので、イライラ…怒鳴りだすのをこらえてのことばです。マニュアル通りもよいとは思います。でも、通り一遍でロボットのように「申し訳ありません」と言われてもね…

私の経験から医療現場に偏りますが、昨年亡くなった父の病院の説明は、私がほとんど窓口です。医師からの説明がわからないこともあるからです。でも、敢えて同席していた、姉や兄に、その場で「分かった?」と確認することにしていました。病院により、医師により説明もさまざまです。私が聞いていてもわかりやすい先生、こちらの気持ちまで考慮してことばを選びながら説明してくれる医師、ケースワーカーの方々も同様です。インフォームドコンセントと言われるようになってから、比較的分かりやすく説明をしていただけるようになったと感じています。それでも時々。。。あります(笑)私が、キレたこともあります^^;

そして、私が学んだことは、身内でありながら、思考が医療者のため裏読みをしすぎることから、医療者以外一般的な考え方見方から偏っていると言うことです。兄の発言にハッとしたこともあるのです。物事の考え方も「ひとつの事実」は変わらないが、立場や考え方により、解釈もさまざまだということを間のあたりに感じたことがいろいろです。

これだけは、言えます。患者さまは、やはり受け身です。何気ない医療者のことばに、一喜一憂していることを意識して欲しい。検査をすすめるときでも、通常より時間がかかってしまう、それだけで不安になります。

日常さまざまな説明を受ける側の立場で、事実を受けとめて「考える心の余裕」を日常から意識して欲しい。そして、そこで感じた「説明される側」の心。

 

良い説明をするには、自分の理解力で骨格を組み立てた論理的表現に、情報の肉付き、さらにその骨格に心を込めて伝えることでしょうか。

明日は、この、心の込め方を考えていきましょう♪

 

今日のまとめ

  • 相手の知りたいことを理解するところから説明は始まる
  • 相手のサインを読み取る観察力も必須
  • 心を受け取り、気持ち込めて説明をする

 

<関連blog>

今週のblog 「持っていたい説明力!」

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今日も最後までありがとうございました。

 

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